6/34
二人きり
二条さんの言うがままに、ベンチに座った。少しの間、無言が続く。そりゃあ、異性と同じベンチに座っていたら当然気まずいだろう。
少しして、二条さんが口を開く。
「あのね…櫻井くん。あなたと話してると、なぜなのか、いつも楽しく感じるの。それで思ったの。
これが、恋なんだなって。」
鼓動が速くなる。自分でもドキドキしてるのがわかる。
「それで、櫻井くん。私と、付き合ってください!」
「ふふ」僕は思わず笑ってしまった。
「ありがとう。僕も同じこと言いたかった。僕も、二条さんのことが好きだよ。」
出会ったときから、ずっと言いたかった。その思いを、やっと言えた。一生一緒に過ごそうとも思えた。だからだろう。親族以外の異性に心を許したのは初めてだった。




