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禁忌
その後、僕は体内に癌が見つかり、1ヶ月ほど入院した。幸い最初期だったらしく、悪化することはなかった。
まあ、それによる唯一の影響は、修学旅行に行けなかったことだろうか。
――まさかこの後、行かなくて良かっただなんて思うことなど、知る由もなかった。
退院後、学校へ向かうと、人が異様に少ない。いくつかの机には仏花が置かれている。
なんとなく察しながらも、あるギャルに話を聞いた。
――修学旅行で、5人が死亡した、と。
一人目は、修学旅行中に姿を消し、後日頭がない状態で発見された。
二人目は、自由行動中にトラックに轢かれて亡くなった。
三人目は、ふざけて遊覧船から飛び降り、そのまま溺死した。
四人目は、スキー場でコースをわざと外れ、雪崩に巻き込まれて行方不明。
最後の五人目は、焼身自殺を図った。
異質なのは、これだけではない。
全員、僕をいじめていた人たちなのである。
復讐を企みたかったわけでもない。死んでほしかったわけでもない。
――本当に、意味が分からなかった。




