過去の記憶
久しぶりにあの夢を見た。
昔の記憶。私が人の顔を識別出来なくなる記憶
私には、普通の人なら絶対見た目で好きになるほど顔面偏差値が完璧な1個年上の幼馴染みがいた。
自慢のお兄さん。
顔だけじゃなく、性格も何もかも完璧だった
簡単な話。
いじめの発端は、些細な嫉妬からだった。
学校でも変わらず仲良くしていた為
学校でいう一軍メンバーから「生意気」や「ブス」などの言葉を毎日言われてた。
すると、"一軍がやってるから自分たちもやっていいよね。"という考えが出てきたのか、
一気にいじめる側が増えた。
机の落書きや、スクールバックを窓から捨てられたり、教科書へ「ブス」「死ね」「淫乱」などの落書きされたり
知らないサイトに自分の名前、住所、電話番号、自分が言わない言葉などの掲載をされた。
知らない番号からひっきりなしにかかって来る電話
そして、
幼馴染みから絶縁。
わたしが「助けて!!!」と泣きながら助けを求めても、無視をされ髪の毛切られたり
裸の写真を撮られたり、カッターで肌を切られたり
まぁ、そのあとは簡単な話
学校にも行かなくなり、転校。
自殺未遂を何度も繰り返して数年ほど精神病院に隔離、やっと社会に復帰した。
でも、人間不信のまま。のっぺらぼうのまま。
「…最悪だ」
この夢を見た日は、必ず体調不良でお休みをもらっていた。
メンタル死んでるし当然なんやけど
「…です。体調不良で休ませて頂きたいです。申し訳ありません。」
電話先では、何か慌ただしかったものの
お休みをもらうことに成功した。
精神的に、治ってないところもあることを理解してもらえてることはとてもありがたいこと。
そして、今日わたしはメンタルを回復させないといけない。
自殺未遂をするのを防がないといけないのだ。
「ふぅ……とりあえず部屋の掃除から、」
邪念を捨てるのが一番で。
それによく使うのは運動や部屋の掃除だ。
まぁ、片付けるほど汚くはないけど
やって行こうかな。
間。
2-3時間集中していると、インターホンが鳴る
それにびっくと体を震わせ
恐る恐るインターホンを出ると、後輩が居た。
出ようと思ったときに、自分の姿
ノーブラ ラフな格好 ぼさぼさの髪の毛
「あ、少し待ってて…!!!ぎゃっ、」
ドンがっシャン!!とばかり、に音が響いた
心配したのか、後輩は玄関の扉のドアノブに手をかけ、室内に入って来た。
「先輩大丈夫です………!?!!」
「あっ、あっ………ご、ごめん…なさい、」
ぷるぷる震えてるのを見た後輩は、
唾をごくりと飲みと、倒れた自分に手を差し出して来た。
「先輩、とりあえず手を」
「…あ、ありがとう」
ノーブラだった為、ばれないようにそこら辺に転がってるタオルで隠しつつ手を取った。
「わっ、」
抱き寄せられた。
めっちゃいい匂いする……てか、やばい。
これ以上近づいたら、
「先輩?……!?!あの、後ろむくんで、服とか準備してください…」
「み、見ちゃだめだからね!!」
緊張のあまり、ブラジャー装着まで時間かかってしまった………。もう服はワンピースにしよう。
「あ、おまかせしました。部屋にどうぞ!!」
「ありがとうございます。あ、これおみやげです。」
袋を渡されると、6個セットの瓶プリンが入ってた。
雑誌に載ってたやつだ。有名で人気の。
食べてみたかったやつ………
「量多くない…?」
「それが1番少いやつで…なんで、俺帰ったあととか先輩が好きな時に食べてください!」
「………!あ、あの…!甘いの大丈夫なら、一緒に食べない?」
「…え、あ、じゃいただきます。」
プリンを二人で食べて、紅茶を飲み
ほっと一息しては気になってることを口にした。
「今日って、午後もあるんじゃ……」
「実は、先輩が休みの連絡来たあとにこの前会社の方が人事の人と来て上司を連れて行ったら、今日は午前だけになりまして………」
「……へぇ、じゃ明日から上司変わるかもね。」
「ですね。それで先輩が気になってその……住所聞きまして、ほんとは連絡入れてからの方が良かったんですけど、」
「ははっ、君らしい……」
「もう、笑わないでください!」
二人で居ると、楽しい。
もっとこういうがつづ…………!!
「…先輩?」
「あ、あ!えっと、なんでもない。」
「…先輩。」
ドンと背後から壁ドンをされている。
ドッドッドッと心臓が早くなるのがわかる。
これは、私のか彼のか、わからない……
「…あ、あの………」
「俺、男なんですけど……気許し過ぎじゃないですか」
「……!!ま、まって…!」
ピーンポーン!ピーンポーン!
「白猫でーす!お荷物届けに来ました!」
「………俺出ます。今のその顔、俺以外に見せたくない。」
「………………。」こくりっ
今どんな顔しているんだろうか。
女性らしい顔になった?
めっちゃめっちゃ恥ずかしい。
「はい。先輩。」
受け取った荷物を出され、受け取ろうとすると
さっきみたいな後輩の顔が頭をよぎり
動揺してしまう。
「あ、ありがとう。…!あ、懸賞の遊園地のペアチケットだ。」
「え!すごいじゃないですか!おめでとうございます。」
「ありがとう。…………あの、良ければ、一緒に行ってくれない…?わたし、行く友達すら、居なくて………」
「…いいですけど、俺はデートと認識しちゃうんっすけど、いいですか?」
「デート…!、いいです……こういうの久しぶりだから、一緒にいけるの楽しみ…」
すごい浮かれてた。遊園地なんてのっぺらぼう祭過ぎて
自分から疎遠にしてたのに。。。後輩パワーすごいな。
なんでも一緒に挑戦したくなる。