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名もなき花  作者: 宮田桂盛
18/92

異変、再び

本当なら彼にもう一度会って聞きたいところだ。

しかし、普通でもほぼ初対面の人間に何処かで会いましたっけ?て聞いたら怪訝そうな顔しか返ってこないだろう。

それに加えて、初対面の時のあの様子じゃ、絶対まともに答えてくれそうにないだろう。

安川さんに確認するのはもう少し後だな。

となると、このよく分からない状況は続くということか?

思えば、この1週間、ただ沙絵と菊枝さんと過ごしただけのような気がする。

思えば、沙絵も謎な存在だな。

記憶を無くしたどこの馬の骨と分からない人間を居候にして、若い娘が大丈夫なのだろうか?

まあ、僕には悪いことする勇気はないけどね。

見た目は同い年ぐらいだけど、僕なんかよりずっと落ち着いてるし、大人なかんじだ。

時々、ドジっ子というか、天然な所も見せるけど、そういう所も愛嬌になってるんだろうなぁ。

島の人たちには本当に可愛がられているようで、歩いているだけで、よっ、沙絵ちゃんって声をかけられることが多い。

デートか?ってよくからかわれるけど、沙絵はいつも違いますよ〜と軽くかわしている。

あっさりかわされる僕の存在って何?なんて事も思わないでもないが、まだあって1週間だし、仕方ないのだろう。

一緒についてきてくれるのは、沙絵の優しさだ、きっと。

考えがだんだんまとまらなくなってきた。

「もう、寝よう」

立ち上がって電気を消そうとしたその時、襖の下の方で、もごもごと動く黒い影のような物を見つけた。


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