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6.2年目

1年過ぎると俺も学んだ


「さっ、今日も剣のお稽古しようかしら?付き合ってくれるでしょ?ゼラニウム」

くそ女が剣を振るうのは30分程度。剣はワンパターンだし、避けるのも分けないが、2発くらいくらっておけば彼女の機嫌を損なわずにすんだ。

(いってぇ………まぁでも後で機嫌を損ねたくそ女の相手をするくらいなら、2発くらい……どうせかすり傷だし)

(それに、全然当たってねぇのに、当たったと思っているのだろう。そんなレミリアの顔がどうにも嬉しそうでみていて滑稽だ)

(ふつうきちんと入っていたらもっと感触が違うはずだが彼女はそれを知らない。)


(人を切った事がないんだろうな…)

ふと、そう思ったーーー。


「ゼラニウム…。お前なにを笑っているの?ほんとうに殺すわよ」


「レミリア様ー。家庭教師が見えました!」


「…そう。今いくわ。」


(次はあの家庭教師か…真面目に聞いとかねぇと…また課題やらされるしな…)


勉強も課題もこの国の現状を知れると思えば苦ではなかった。

「税のつり上げ?でも重すぎる税は下僕を殺してしまうでしょう?そしたら私が働かなくてはならないわ。民が死んでは元も子もないわ。今回は見送った方がいいんじゃないかしら?」


「その通りです。レミリア様。流石ですね。」


やることもなすことも全て横暴な彼女が机上だけでは最もな解答を出していた。悔しいが貴族としての教育は彼女の方が上だった。

(くそ……俺だって……)彼女がいるとプライドがくすぐられる。

気がつくと俺は彼女の目を盗んで勉強するようになった。

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