11.12年目-2
2年前彼女と出会って10年目の時
王が交代した。前王は病に倒れたとの事であった。
王がレミリアに交代してからは国も滅びるのも時間の問題だと思われた。そのくらい酷かった。さらなる税のつりあげに伴い、反発する貴族を片っ端から捕らえていった。とある貴族はこんな国に払う敬意も金もない、そう言い孤児院に寄付しだした。それを目にした他の貴族は自分もと、言わんばかりに似たような事をする。困窮の差は多少埋まったが、レミリアは「敬意を払えない、税も納めない。まるで反国家のようね」と笑い彼らを捕らえていった。
今でも、寄付金が送られているところを見ると、彼女はそんな貴族を全て捕らえきってはいないのだろう。
「なーに見てるんですか?もぅすぐ最終打ち合わせの時間ですよ?」仲間の一人が城を眺めていた俺に声をかける。
「名残惜しいような気がしてさ。今日で彼女の事を国も終わりだと思うと……」
「あー。思い入れがあるんでしたっけ?確かあそこにいたっていってましたもんね?」
「いや、そんなもんじゃあないさ。ずっとこのときを待ってたんだからさ。」
家族を殺され、自由を奪われた。人間としての扱いもないまま7年囚われていた。
復讐を誓ったときから、ずっとこの日を待っていた。
ーーー勝てば革命、負ければ反逆ーーー
大丈夫勝機はある。そもそも国家転覆も時間の問題であった。彼女の味方など多くはない。
その好機が嬉しくもあり、同時に悲しくもあった。
「今こそ復讐の刻!」
大男の宣戦布告とともに、俺たちは城に攻めいった。




