第9話 真実と継承ー脱出③ーディグレ視点 後編
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『我は白狼の神獣だ。我には等しい友となる番がおらぬ、男は友に、女は最愛の妻になるのが我の流儀だ。なればこそ┄友とし我の契約を受けてくれぬだろうか?』
「え⁉ 僕を、でも┄なんで?」
『我は人が好きでな、しかし契約まで出来る人間はおらなんだ。我も惹かれ、相手も惹かれ、互いに思いを交わせねばならん』
『童は言うたであろう┄我に惹かれたと、我も同じゆえ┄そう言うてみたのだが┄いやか?』
耳がしょんぼりとタレて尻尾も下がって、悲しげな表情で僕を見てくる彼に、くっそ┄可愛いなぁー! とか思ってしまい。
これも両親の言ってたことと関わっているのかと思うが┄別に悪い気もおきなくて頷いた。
そして契約行動を教えてもらうが、少々恥ずかしかったので割愛します。
◆◇◆◇
そんな出会いをなんとなくイメージとして浮かべ苦笑していれば、テレパシーはハクへと繋がった。
ハクって名前は白狼の前の部分でつけたのだ、愛称としてね
「┄┄え~っとハク┄」
テレパシーにて第一声に┄なんだか気まずくなった言葉で声をかけてみると
ガタガタ、バタッ‼
とか聞こえ、最後にバンッ! と机の上を叩く音がしたと思ったのと同時に
『ディグ┄ディグですか‼』
と酷く慌てたようなハクの声が聞こえ、僕なりに罪悪感が浮かんでしまうものの、一度だけ深呼吸をしたあとに、気持ちを落ち着かせた
次に「うん」と短めに返事をすれば┄長い沈黙があり、もしかして怒ったかもしれないな~っと思ってると、酷く安堵したような声がする。
『┄┄┄┄はあぁ~~良かった、ディグが無事で┄』
「えっと┄怒ってないの?」
『┄怒ってはいますよ! ですが我とてディグが大事なことに変わりはせぬ、ゆえに無事であれば安堵する。それに契約後、我はそなたの家族となると約束したのだ┄心配ぐらいさせよ┄』
「┄うん、ありがとう┄」
契約後、昔はハクのおかげで助かったけれど、両親は村人の狂った人物によって爆発により死んでしまった。
遺体は惨いものらしく子供には、きついだろうと見せてもらえなかった。
呆然と家族との消失は僕にとっての哀しみとなり、辛くて目頭が熱く襲いそうになった涙が流れ落ちそうになったけれど、近くに人の形をなしたハクがいて僕を抱きしめ
一緒に家族のように暮らそう
と約束したのだ。
ふいに思い出し、礼を述べていると┄ハクが苦笑をもらし、軽く笑う声がし、心より心配されていたことに、こそばゆくも暖かい気持ちになった。
『┄それより我に連絡したのは謝罪だけではないのであろう? 大事な用件があるのではないか?』
ハクの頭の切り換えの早さに、さすがに┄こちらの状況が危険であるのは、理解しているらしく
僕が思っていた反応を返され、ちょっと元気をもらえたのとたのもしさを感じた
「うん┄実は┄僕らにとって┄」
自分たちがいま┄おかれている状況や頼もしい友人との出会い、そして┄建物の状態で起こりえること、救助隊であろう人達、戦闘状況を知りえるかぎり話し
脱出するためのアドバイスを聞いておきたいことを追加で聞けば、言葉はなく┄沈黙が少し流れ
『┄脱出には中央広場を通らねば先へは進めぬ、だが┄もう1つ通れる経路があり【黒の扉】そこを通れば外へと繋がっている。ですが┄ディグや他の者達で脱出するのは┄我は心配でたまらぬ』
「ハク! 心配しすぎたよ。僕も成長したんだから┄やれることは出来るって┄じゃあ帰ったら怒られるから┄じゃあね」
『┄ディグ! 待ちなさ┄┄』
プチッとテレパスをハクから遮断させる。
途中┄凄く焦ってたけど、心配してくれる人がいるのは嬉しいもので、目を開けて笑っていると
ナイトが「ディグレが珍しい顔しとる」だの、テラが「腹黒か?」と間抜けな顔でいい
カーラと子供達は脱出訓練をしている姿があって、本当にいい仲間だよ┄お前達は┄
そんな感想が、みんなを見たときに僕は感じたのだった
少しばかり短めです。
読んで下さりありがとうございます。これからはちょくちょく更新したいと思ってます。




