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蒼黒の王と綴られた軌跡  作者: ユミエリ
第2章 それぞれの出会い
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白狼の村と冒険者試験②

夢を見た。白い霧の中に┄一匹の狼が月を見つめ遠吠えをしていた。

傷付いたように探して悲しそうに叫ぶ声は胸が締め付けられるような姿を私は遠目から眺めていた。


すると私の気配に気づいたのか、驚いたように目を見開いていたが、何故かすぐに安心したように見つめられて 


「┄は┄運命┄しか┄できぬ┄」

「┄┄┄を┄┄くれ┄」 


途切れ、途切れに聞こえる声に、何を言っているのかと近くに行こうとした瞬間、怒鳴り声が聞こえて目を覚ました。


「おい! ライ! 大丈夫か!!」「ほえ?┄って、うわ! ちか!」


妙に頭がはっきりしないような感覚で、意識を取り戻した私は、どうしたのか、わからなかった


だが、それよりもテラが近くに抱き止めていたことには、余計に驚いた


「┄あれ? オレ、何で、こんな状態に、なってるわけ?」

「なに言ってんだよ、ジュンヤさんから渡された玉を持ったあと┄すぐに意識を失ったんだぞ!!」

「そう┄なの?」


う~ん。と考えていたら、ジュンヤさんやジルさんから生暖かい視線を感じて、ハッと我に返り、テラから離れるために起き上がろうとしたら、ぎゅっと力を入れられた。


「なにしてんの、オレ┄起き上がりたいんだけど、┄┄って言うか離してくれないか?」

「┄┄無理。何か、いま、お前を離したくない┄」


は? はい!? 何を変な事を言ってんの?┄っていうか┄私もなに┄ドキッとしてるの┄、妙に赤くなっている自分よ、動揺してはいかん、いかんぞ!!


「┄オレ┄だ、だいじょうぶだし、テラが受け止めたんなら┄怪我してないから┄離せよ」

「┄┄┄┄」


無言で真剣な表情をされて┄私は、苦笑するしかなくて困っていたら


「すみません。テラは主から┄┄その玉について問い詰めて聞き出していて、どうも危険な事をさせたんじゃないかって┄┄」

「ごめんね、もう少し説明をすれば、良かったよ。テラくんに滅茶苦茶怒られてしまったからね」


ジュンヤさんとジルさんが、珍しく苦笑しているということは、止めてくれないと、いうことですか?


と目で訴えたら、二人して頷かれました。


ふっ、デジャヴュだ!


テラって怒ると、めちゃくちゃ頑固ジジイとかすため、テコでも動いてくれないんだよね


クソー! これやるの┄小さい頃ならいいけど、いまやると恥ずいんだが、しょうがない!!


私はテラの頬に手をやると、みにゅうと両手で引っ張り上げたあと、強めに掴む


「はなそうな、テラ┄!」

「いひゃい、いひゃい!!┄わかっひゃ┄はにゃす」


テラは渋々ながら┄了承してくれたようだから、私は手を離すなり┄ジロ~っと見れば、テラは力を抜くと離してくれた。


私は、その隙を見逃さずに起き上がるなり、テラを見つめて


「┄心配してくれて┄ありがとうなテラ」


ニコッと笑いかけて礼を言うと、テラは怒っていたはずなのに


う~。とか、あ~、とか言って頭を抱え、しゃがみ込んで


「┄ライ┄ずりい」


とか言いながら赤くなっていた。


ふっ、勝ったな┄


やってて自分でも恥ずかしくなりつつも、やってやったとジルさん達を見ると、二人して何か生暖かい視線を向けられたのでした。


そのあと、ジュンヤさんが浄化した玉は、魔力の塊となっていて、普通ならば何も起きない筈だと説明してくれた。


しかし私は波長が合ってしまい、意識を持っていかれたらしく倒れたと言われた。


なるほどな。ならば、あの夢も波長の共鳴のせいで見たんだろうと思うことにした。


テラは、まだムスッとしているが、不貞腐れている姿のままだと、少し鬱陶しい


「┄テラ! 何をいつまでも、不貞腐れてんだよ」

「┄ライは┄ムカつかねえの。自分に危険な事をされたんだぞ!」

「別に、ジュンヤさんも悪気があってしてないんだし、それにさあ┄ジルさんに危険な訓練させられてんのに、今更だと思わねえ?」


危険な魔物との戦闘訓練も、結構、命が危ういと思うからだと言うと


「┄確かに、そうだけどさあ┄」


言葉に詰まりながら、言い返してくるテラに、女々しいなぁ、これ今は言いたくなかったけど、テラが元気になるならいいか


「┄それじゃあ、約束するよ。オレが危険な事があったら、テラが助けてくれよ。オレもテラが危険な事があったら助けるからさ、背中を預けあえる相棒パートナーになればいいじゃん、な!」

「┄相棒┄俺がか?」

「うん┄嫌? オレだと相棒になるの┄不足か?」


テラは首を全力で左右にふり、首が痛くなるほどに回す、そして


「不足なもんか、俺も、そう思ってたし┄」

「そ┄そっか┄。なら、もう不安じゃないよな┄」

「おう! めっちゃ元気でた」


ニッと笑顔を見せるテラに┄ちょっと格好良く見えて、私は良かったよ! アハハと笑っておいた。


その光景をジルさんは「┄恋人への告白のようですね、主」と呟く

ジュンヤさんはクスクスと笑い「そうだね」と互いに言っていたなど、私とテラには聞こえていなかった。



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