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蒼黒の王と綴られた軌跡  作者: ユミエリ
第1章 【思惑】
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第4話 旅立ち⑨ーテラ視点2ー

俺は後ろに寝ころび、大の字になり、星空を眺めていると

不意に横にいるライが俺を不思議そうにみてきた視線に気づいて


あれ?何かあの頃のようだなっと思い出した。幼少期の物語を┄┄


だから、俺は星空に指をさし


「┄なあライ、星って綺麗だと、思わねえ⁉」


と言ってみる。

するとライも、星空を眺めながら瞳を煌めかすように見つめていた。


「┄確かに、綺麗だよね、今日┄」

「だろう、特に今日は┄┄黒い靄が晴れる日なんだ。月の王という龍神の呪いが世界を満たした。それを蒼の王が呪いを薄めてくれる日なんだって、星を見てたら思い出してさ」


「そっか、なんか懐かしいね。初めてここに、来たときも┄その日だった」

「だな┄┄あの時も今みたいに、悩んでたんだよな?」

「┄うん┄」


小さい頃の俺達は、互いに剣を振り回しては夢を語ったりしていたが。

中々、強くなれなくて!二人してへこんだ。


大切だった夢が、現実的ものが俺達に夢への勇気をもてなくされて、悩み苦しくなっていた。


だから俺はライを誘い、村の近くにある森を冒険しようと言って一緒に行くことにした。

でもそこで迷子になった。

寂しくて、怖くて、恐怖心が俺の心を支配し始め、逃げたくなった瞬間、ライが我慢出来なくなって泣き始めてしまい、俺がここで泣くわけにはと涙を堪えてライの手を握り締めて前に進んだとき、この場所を見つけた。


まるで導かれるかのように┄┄


不意に懐かしいなと小さい頃を思い出していると、隣にいるライも俺と同じように懐かしい気持ちになっているような表情をしていて、俺は自然と笑顔がこぼれた。


互いに同じ事を共有が出来る友を、守りたいと強く感じた。


でも、俺は先の未来をまだ見つけられない。

ライのように強い意思を持つことも出来ない

色々と衝撃的な真実が先にある道筋が塞がっているんだ。


ライから視線を空へと写し、ため息がもれたときだった


「┄あ‼」


急に何かを思い出したように、手を叩き声をあげるライに、俺は驚いて見ると立ち上がってから楽しそうに笑い


「┄テラの言葉で思い出したんだ。ちょっと、ここで待ってて!」


そこまで言い残すと走って行ってしまう

俺は起き上がり、ライを見ると3メートル先にある大木の下を掘り起こしていた。

何してんだ? と思っていると、


「ヨッシャー、あった!!」


ライが声を高く、喜びの声をあげていた。


「何が、あったんだ?」


理解不能な行動をとるライに、訝しげに見守っていた


すると小さな箱を取り出して、俺の方へと走って戻ってくると、目の前に見せてきた。

なんだ? と疑問符を浮かべて小箱をよく見ると、見覚えのある物だと思い出した。


「これって、ライにやったやつだよな。少しボロくなってるけど┄┄」


昔に親父が、誰にもらったのか知らんが?

高級菓子と言ってくれたんだよな。

ケースも綺麗だから、菓子のお裾分けにライにやったんだっけ。

うん? でも、何故に土に埋めたんだ?

┄┄┄┄まさか!?


「へへえ、懐かしいだろう┄┄これを見せたくてさあ┄」


ニッと笑うライには悪いが、言わねばなるまい


「中には┄なんと┄」


といいかけたライの言葉に俺は怒鳴る

危険物は拒否だ!! 何年たってんだよ


「┄やめろ!! そんな物を持って来て┄どうする気なんだ!!」


中にある菓子など、食えたものでは、ないと思う、腹を壊す!! 絶対!!


「な!! なんだよ┄それ┄。怒鳴らなくても┄いいじゃんか┄」


ショックを受けたような顔をされても┄食べさす気かよ┄腐ってるぞ、それ┄┄


「┄だ、だってよ! ┄中の菓子┄もう腐って食べられないぞ┄きっと┄」

「┄┄┄┄は?」

「いや、ほらライが食いしん坊だと知ってるけど、さすがに何年も前の菓子を埋めて保存するのは┄┄ちょっとな。食うと腹を壊すと思うんだよ┄。中身はカビだらけで食えたもんじゃないと思うし┄」

「ほあぁぁぁぁ?」

「あれ? どうした? 何で、眉間がピクピクしてんだ、怒ったのか!?」


あれ? 俺、何か怒らすことしたっけ?

そう思ったとき、小箱を頭の上にバンッと置き、グリグリされた。小箱といっても、硬めなため、首にダメージがきた┄┄


「い┄痛いんですが┄ライ┄」

「痛くしてるから、それとも、殴ろうか?」

「いえ、お好きなように┄」

「よろしい┄」


なにか俺の検討違いな事で、怒っているなら、なされるがままにしようと思った。


殴られるほうが、痛いしね。

それにビミョーに、傷つけた気がするからな


ライからのお仕置きを受けた後に、一応は謝ると許して貰えて安心した。

そのあとライは小箱を開けて見せてくれる

一瞬、やっぱり菓子疑惑が取れなかったが、中に入っているのは手紙が2つと幼い頃遊んでいた玩具が2つ入っていた。


「昔、将来の夢を二人で書いた事あっただろう。あれさあ、この箱に入れて埋めておいたんだ」

「へ? 何のために? っていうか、書いたっけ?」

「うん! 5才の頃にね。初めてこの場所に来たことを忘れないようにってオレが言ったんだよ。そして手紙を二人で書いてオレが預り埋めた」


あ! そう言えば、菓子の箱をライがこっそり持って来てたっけ、忘れてた。


「┄っていうか、埋める必要なくないか?」


ついポツリと俺が本音をもらすと

ライはいい質問だと言うようにサムズアップし


「将来の夢を未来の自分に読ませるという、面白い習慣を知って! これは良いと思ったんだよテラかオレか、先に進むためのきっかけになったらいいなと。たがら、掘り起こしてみたんだ」

「え‼ だからって、何で┄今なんだ?」

「うん? そんなの決まってんじゃん! テラ、いま凄く迷ってるだろ!」

「な! ┄┄なんで?」

「テラの事を見てたら、気づくって! 何年つるんでんと思ってんだよ!」


ニッと白い歯を見せて笑い、胡座をかいて見つめるライにドキッとする。

はっきりと自分の心を読まれたと感じ

俺は顔に手をあて下を向く


まいった┄┄。本当に┄┄。

ライは無意識だろうけど嬉しい言葉をくれるんだよな


「それに、オレも少し悩んでたから、都合がいいしな」


アハハと付け足すように笑いながらライに

上げて、下げる所も、本当にライだな


俺は顔を上げると、おかしくて声をあげて笑った。

突如として笑い出した俺をライは疑問符を浮かべているが、今だけは気にしないことにする


◇◆◇◆◇◆


そのあと、ライが手紙を読もうぜと言って、俺が書いただろう手紙を渡され、受けとるとライはさっさと少し俺から離れて読み始めている


俺も読むことにした。


手紙の字は5才時らしく、汚いかと思ったのに

俺らしく、多少は綺麗で読みやすい気がするな


え~っと、何て書いてんだろうな?


『今日、ライが一枚の手紙用紙を渡してきた。これに、夢を書けだってさ! 夢┄か。┄┄そうだ! 思ったままのことを書こう!』


『将来の自分へ

俺は大きくなったら、父さん達のような強い人になりたいと思っている。背中を互いに預けあえるように、せっさ、たくま、するんだって、父さんが言ってた』


『ライも父さん達に憧れてキラキラしてた。

俺も同じ気持ちだから、一緒に頑張ろうとライに言ったら、うんと言ってくれて嬉しかった』


『だから俺に言っとく! 大きくなって、大事な事は自分で決めて、ライを守れるというか? 背中を預けられる間柄でいて下さい。

うん? それだと、何かムカツクから、適度でいいよ。親友をとられたくないから、将来の自分でもね、まあ、ガンバレ! 俺もガンバルぜ!』


淡々とした俺の文面に苦笑する

親父達に憧れていたこと

背中を互いに守れるようになってほしい願い

そして今と変わらない独占欲


変わらない想いの中に、俺はホッする

昔から、俺とライは同じ場所にいるんだよな

側で互いに高めあえる存在

支えあえる間柄って感じは、どこか、相棒って気がする。


「┄相棒┄か。いい響きだな」


チラリとライを見る。

手紙を真剣な表情で読む姿を見ていると胸が高鳴る。

相棒ってだけだと、もの足りないよな。

ライが俺の隣で一生、守って、一人じめしたいと、そんな欲が沸いてしまう


まったく、男のライに、なに思ってんだろうな、いっそのこと女の子だったら良かったのに?

あ~あ、世の中、せちがらいな、本当


でも、いまは相棒としての俺が進む道が見えた気がした。

互いに背を預け、預けられるように強くなる

そしてライに頼られる男になろう


道筋にある、塞がった障害物をのりこえられるように┄


俺は手を握り締め、心の中で決意を固めた


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