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蒼黒の王と綴られた軌跡  作者: ユミエリ
第1章 【思惑】
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第3話 継承④ージル視点ー

お久し振りです。

『白騎士は黒い狼に恋をする』を投稿していて書いてませんでした。すみません。

今回はテラとライがまだ寝ているときの出来事を書いています。

村の一角には協会があり、室内には治療院も建設されている場所がある、そこにテラとライを同じベッドに寝かしたあとに、近くにいるシスターに二人を頼む事にした。


シスターは事情を聞くことなく引き受けてくれ、二人を治療くれたあと私は、シスターに感謝をし


「┄目を覚ましたら、知らせてくださいシスター┄」


と知らせてくれるように頼む

するとシスターは笑み


「はい、おまかせを」


と言った後に、私は礼儀としてお辞儀をしたあとに、治療院を後にした。


協会の扉に手をかけ、外に出た頃、階段の近くに大の大人が体育座りをしてどんよりとしたオーラのローランドとセクイズがいたのです。


何をしてるんでしょうね。まあ、大体は二人の心配を、いう感じなのでしょうが、いちいち彼等に優しい言葉など面倒くさいので、無視しておくのが一番ですね。


そう判断した私が、彼等を無視して横切ろうとした瞬間!

ガシッと両方から服を無言で掴まれました。


「なんですか、二人して?あなた方は、戦況の事後処理や色々とやることがあるはず、こんな所で油を売っていて大丈夫なんですか?」


じと目で彼等を見て言ったのに、ぎゅっと服を掴む手に力をこめ


「「二人は┄無事なのか!?」」


彼等は声を合わせて、目を潤ませながら言ってきた男どもに、私は嫌なものをみるように


「┄だいの男が瞳を潤ませないで下さい、気持ち悪い!」


はっきりと思った事を口にしたら

服から手を離し再び、体育座りをしてイジイジとする二人の態度にイラッとしましたが、やはり親は子を心配するものだとイラつきを抑え


「┄無事ですよ。今は眠っていますし、怪我も私が治しておきましたので、でも今は会えませんからね」


彼等にライ達の状態を優しく、教えてあげた瞬間、ローランドとセクイズが目を見開き


「「マスターが俺達に優しいなんて┄気持ち悪い┄」」


などと言ってきたではないですか!

ほう、ならば期待に応えてあげませんとね、そんなに冷たくされたいようですし、私は冷笑の笑みを二人に向けてあげます。


「ほう、いまなんと、いいました┄か?」


ビクッとローランド達は体を跳ねさせた後に、苦笑を浮かべ全力で否定したのち、そそくさと青い顔して去っていった。


まったく、青い顔して逃げるなど、失礼ですね。呆れながらも、私の心は懐かしさが込み上げていた。



「┄主も、あのときは、こんな気持ちだったんでしょうね」


自然と口元が笑み、暖かい思いに元気をもらい次にやるべき事を思案する


「さて、ライ達が目覚める前に、色々とやらなくてはいけませんね。のちの運命のためにも」

「最初はやはり鍛冶屋に行くことしましょうか?この割れた宝珠を利用しなくてはね」


◆◇◆◇◆◇◆◇


協会から離れ鍛冶屋に向かう道中にヒュードラ、ヴァルドラ、ライジの3人がそれぞれ何かボソボソと会話をしている所を目撃し、じーっと観察していると、私の視線にヒュードラが気づき、すごく嫌そうな表情を向けてきた。しかし他の二名はヒュードラとは真逆くの喜んだ表情をして声をかけてきた。


「┄ジルさんちょうどいいところに、きてくれました。テラとライが協会に運ばれたらしいですが、大丈夫ですか?」

「┄大丈夫だったのか?とヒューと話してたんだ、無事┄だよな!!」

「┄無事ですよ。今は療養しなくてはいけませんが、時機に目を覚ましますよ」


ヴァルドラとライジが心配だったのか本当に安堵し、ヒュードラは素直じゃないのかプイッと私とは視線を合わせずに、ヴァルドラとライジの言葉に、頬が赤く染まっていた。


何となく、昔の主の友人を思い出しますね。

彼も素直じゃないのか、突っぱねていて素直になれず、心は真っ直ぐでした。似てますねと

懐かしさで口元が無意識に笑っていたら

物珍しそうな物を目撃したように、ヴァルドラとライジがコソコソと小声で話し合ってる中


「あんた┄ちゃんと、笑えたんだな┄?」


ヒュードラだけが、まじまじとした顔で私を見ながらポツリとそんなことを言われてしまい

私は目を見開いて、一瞬!動揺したが、すぐに冷静さを取り戻しつつヒュードラを見据えた


「┄どういう意味ですか?」

「┄別に、嘘くさ┄うぐっ!!」

「「はい、黙ろうなリーダー」」


ガシッとライジとヴァルドラがヒュードラの口を手で塞ぎ、ヒュードラはモゴモゴと口を動かすが、何を言ってるのか聞こえなかった。

手で塞がれたヒュードラは二人を睨むが、ヴァルドラとライジは気にせずに私を見ると


「ジルさんは、これから用があるなら、行ってください」

「そうそう、ヒューは我らで、シメますんで┄」


全力で作り笑いを浮かべて言われたが、私は首を横に振り、3人を見て閃いたことを口にした。


「少々、あなた方に頼みたいことを思いつきまして、いいですか?」

「「┄へ?┄頼みごと┄?」」

「┄もしかしたらテラとライが目を覚ましたときのために、店で食事の準備をしようかと思ってたのですが、まだやることがありましてね。材料の仕込みは終わってるので店を開けて、変わりに誰か働いてくれないかと思ってたのですよ、よかったら行ってくれますよね」

「ああ、行ってくれますか?なら二人のぶんの食事も準備して下さい、頼みましたよ」


ポンッとライジ達に笑顔を向けて、拒否権はないと言わんばかりの物言いをしたら

二人は私の威圧に黙ってコクコクと頷いた


そして次に私は「では┄終わったら様子を見に来ますね」とだけ言い残し目的の鍛冶屋に、二人の側を通りすがり先へ歩いていたとき


「┄あれ、絶対におこってたよな?」

「怒ってましたね、やはり。┄┄それより、ヒューが静かですね?」


後方で、そんなやりとりをしているのを耳にし、少々大人げなかったですかね?と思った矢先


「「あ、ヒューが死んだ」」


二人の慌てるような言葉に、息を止めるほどに力を込めてたら、気を失うのはわかりきった展開だと心の中で突っ込みをいれながら、私は本当に鍛冶屋へと急ぐことにした。


◇◆◇◆◇◆◇◆


村の端の近くには、鍛冶屋が建っており、村人からは料理道具や武器・防具などの製作や売買を担っている場所として使われている 


そこへ何故に私がきたのか?

それは、テラとライの運命に戦っていくために必要な物を作ってもらうためですかね!


鍛冶屋の扉に手をかけて開けると、モワ~っと鉄や古い物の匂いがする。店内には武器や防具類が棚の隅々に並べられ、それぞれは特に美しい形状をしており、鍛冶師の腕がわかるほどに家主の職人魂が込められている。


「ガンジ殿、いらっしゃるだろうか!!」


店内の奥へ届くように声を出すと、ガタガタと音が響き、奥から家主が顔を出す


頭に布を巻き、顎髭を生やし、背丈は低いドワーフの特徴もあり、中肉中背の親父が現れる。


「おお、ジル来よったか?」


近くへとヒョコヒョコと歩きカウンターの椅子に、どっかりと座り短い足を組んでニッと笑うと立派な家主を主張していて、少し微笑ましく思いつつ、私は服のポケットから割れた宝珠の欠片と水晶をカウンターに置く


「ガンジ殿に仕事を頼みに来た、この素材で2対の短剣を制作してくれないだろうか?」

「わしに仕事を頼むんは、いつものことだがジルが制作を頼むのは、本当に珍しいのう?」

「別に作るのはいいが、何か武器に能力の不可とか条件や用途はあるか?」

「いや、ない。┄出来上がるのは、いつ頃仕上がる?」


ガンジは顎に手を当て考えると、黙って指を3つ立てる仕草をする


「┄3日。そんなに早く出来る物なのか?」

「ああ、この素材を鉄に組み込むのに1日、成形を作るのに1日、焼き打ち込みで1日の系3日だ」

「ただし、夕刻ぐらいはかかると思ってもらったほうがええな」

「わかった。いくらぐらいかかるんだろうか?」


だいたいの金額を頭で計算を予想して、口にしたのだがガンジは首を振り


「┄┄いらん┄┄」


と驚いた発言をされ、私は何を思っての言葉なのか訝しげでガンジを見据えてしまいます。


相対するガンジは、カウンターからのりだし、ニッと笑みを浮かべつつ片眉をピクついていた


「ジル┄ワシはな、この素材の一つが金の額がつかんものと知ってゆってんやったら怒るで┄┄!!」

「おや、気づいてたんですか?びっくりですね」


にっこりとガンジに笑み返しをする私に、一旦、目を開いたあとに間をおき

次に深い息を吐くなり、ジロッと睨みつけられてしまいます。心外ですね、まったく!


「もう、ええわい。金は本当にいらんが、ここ最近は引きこもりすぎて腹が減ってるから、お主の店で食事をおごってくれるだけで手をうつことにする」

「おやおや、そんな事でいいとは、安上がりですよ」


にこにこと悪い笑みを浮かべる私を見たガンジは一度、息を吐きつつ頭をかき、何かボソリと呟いていますがスルーしとくことにし、無事に武器のめどがついたようで安堵します。

さて、ガンジと一緒に店に行って彼等と、ともに料理を振る舞ってあげましょうかね

そして、もう1つのお願いも聞いてもらいませんと、まあ嫌とは言わせませんがね


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