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悲劇の城壁

投稿かなり遅れました…これからも投稿遅れそうですので…ごめんなさい(´・ω・`)

頑張って早く投稿できるように努力します!

血の海が広がっている中には《歩く城壁》といわれるガランヴィールが惨めな姿で死んでいた。

「蘇生魔法を…!『リザレクシ━━」

「まってください姉様!…彼はもう…」

遅かった。もう少し早く来れれば蘇生魔法が効いたのに…

「一体なにがあったんだ…?」

「血が乾いていない…絶命してからそこまで経ってません」

「…近くに他の兵士の死体があった」

おそらく全滅だ。ガランヴィールの部隊は何者かによって皆殺しにされた。

「でもガランヴィールがこんなに弱いはずがない…もしかして自分達みたいなレベルの高い奴と戦った?」

でもそんな奴がいたら街とかに知れ渡っているはずだ。ならもっと別の方法で…?

「…マコト。魔物の可能性もある」

「うん…でもその可能性はあまりないと思う」

「…?どうして?」

自分は魔物の遺体があった所を指さした。

「あそこでたくさんシルバーツリーが死んでるってことはあの魔物をガランヴィール達が倒したかガランヴィールを殺した奴の仕業か…」

どちらにせよ、警戒しないといけない。自分は周辺を見渡す。

薄暗い森で探知も使えないので目視で判断するしかない。

「行きましょう姉様。ここにいると血の匂いで魔物が集まってきます」

「うん…」

振り向き様にガランヴィールの遺体を見る。

…このことをギルやリスアスに報告しないとな。

自分は近くに落ちていたガランヴィールの持ち物袋らしいものを拾った。

「…何してるの?」

「証明できるものはないかなって…これとかどう?」

袋から取り出したのは小さな白の結晶だった。

「それは記録結晶ですね。詠唱すればその光景を映像として残すことができます」

「使い切りカメラみたいなものか…」

「…でもたしか一回しか映像は見れなかったはず」

おう危ない危ない…危うく詠唱しかけたよ…

自分は記録結晶をシエルに渡して空間収納してもらった。

もしかしたら死ぬ瞬間を記録してる可能性があるからだ。

「さて…目的は達成したし、帰る?」

自分達の目的はガランヴィールに会うことで、ダンジョンを攻略する訳ではない。

ここは帰還するのが妥当だが…

「…ガランヴィールを殺した奴を探したい」

「ええ…このまま放置というわけにもいきませんからね。そうでしょう姉様?」

二人揃って攻略したいようだった。

「言うと思ったよ…わかった。攻略することにしよう」

二人は嬉しそうな顔になる。まるで妹が二人になったみたいだな…シエルは本当に妹だけど。

「でしたらまず神殿を目指しましょう。もう少しで着くはずなのですが…」

周りは真っ暗なので神殿かどうかも判断しづらいかも。

「うーん…やっぱり暗いのはキツいよね…いてっ!?」

少し先に歩いていったら何か壁らしきものにぶつかった。

ん…?壁?

自分はぶつかった正面をよく見る。すると石の壁だった。

「…これが神殿?」

シエルの明かりだけでは足りないと思い、自分も明かりを魔法で灯す。

「でも…なんか小さくないか?」

そう。明らかに神殿というより石の家みたいな大きさなんだが…

「情報によると地下に広がってます」

「お。ということは地下に大きく広がってるのか」

「ですが…大きさはそれほどありませんよ?」

シエルがメモしてきた紙を横から見てみる。

「なになに………うわぁ…二層しかないのか」

「…期待外れ」

なんてこったい…森だけで半分以上は探索終わってしまっていたのか。

「でも隠し通路とかあるかもしれない。だから…」

「姉様。残念ながらここは一度攻略したことのあるダンジョンですよ?流石にないと思いますが…」

「シエルは夢がないなぁ!ほら、自分達にしか見えない所とか、劣化して見える場所とかあるじゃんか」

子供の時とかによくある小さな所を探す探究心だね。

「…すみません。そういった探究心は持っていないのでわかりません…」

なんかシエルってこういう所はルフォーク族っぽいんだよね。

子供心がないって事なのかな…?

「…ところで入口は?」

「あー…そう言えばそうだね。どこだろう?」

自分達は明かりを灯しながら壁を伝って歩くが…

「…ない」

「はい…入口がありません」

「これ本当に神殿?ただの石の作り物とかじゃないよね?」

「いえ確かにこれは神殿のはずですが…」

人の足によって作られた道はここで終わってるし…神殿のはずなのだが肝心の入口がない。…詰んだか?

「…二人共離れてて」

「ん?マリ何するの?」

「…この壁壊す」

なんとまさかのデストロイ!?そんなことして大丈夫?

「でも確かにそうした方が良さそうですね。無いなら作るということでマリさん。お願いします」

「…了解。『フレアボム』」

マリの銃から大きな弾が発射される。それが石の壁にぶつかると…

ドゴォォォォン!

大きな爆発が起きた。そしてやっぱり煙もたくさん出た。

「ゲホゲホッ…マリ!大丈夫!?」

「…大丈夫」

煙からゆっくり歩いて出てきた。おお!なんかかっこいい!

「神殿の方はどうでした?」

「…中には入れる」

煙が消えて、壁を見ると爆発による大きな穴が空いていた。

よく見ると中は空洞。つまり本当に神殿だったってこと?

「警戒しながら行こう。あの音で中の魔物が出てくるかも」

二人は静かに頷く。

自分は擬似剣士になる魔法を詠唱して先に進む。

「あ…!止まってください姉さ━━━━」

「え?うわああああああ!」

しかし神殿に入る第一歩は空中を踏んだ。じゃなくてこれ自分落ちてる!?

「くそ…!魔法を…」

自分は咄嗟に空を飛ぶ魔法を詠唱しようとするが…

「オオオオォ!」

…落ちる先に何かいる!自分は詠唱を切らさないようにしながら下に剣を構える。

「よし!『マジックフライとぉぉぉ!?」

詠唱しようとしたら下から水の魔法が飛んできた!辛うじて短剣で弾いた。

でも今の回避行動で魔法が無効になった!最悪だ!

自分はそのまま自由落下していくと下が見えてきた。

「あれって…水!?」

見えてきたのは青い水だった。自分はその水に身を任せ、落ちていった。

(下が水で助かった…あれ?でもさっきの聞こえた声はどこから…?)

なんとなく嫌な予感がした。

自分はすぐに水上に上がり、周りを見渡す。…が、何も見えない。というか暗くてあんまり見えない!

(探知スキルは…あれ?使えるぞ…)

何故かよくわからないが神殿内では探知スキルが使えることがわかった。

明かりの魔法を使うと敵が近づいてくるから探知スキルで探した方がいい。

(魔力探知…)

水の中で使うと探知は弱まりそうだけど…

「ん?なんかすごいスピードで近づいてくる奴がいるぞ」

これってまさか…

「シャアアアア!」

「サメ系魔物ー!?」

見た目完璧にジョー○じゃん!まずいですよ!いやそう言ってる場合じゃない!

「くそ…!魔法で!」

ここは何属性で攻撃するべきだ?火は効かないだろう。

風や水は威力弱まりそうだし…

「ここは土で…『ストーンバレット』!」

土の魔法弾が魔物に向かって飛ぶ。

「シャアア!」

しかし魔法弾は虚しく弾かれた。

(げ!?全然効いてない!?)

もしかして耐性でもあるのか…?まずいな…こうなったら潜って接近戦で…って早っ!

サメのくせに素早いな!正直攻撃が当たる気がしない。

「だったら…」

自分は水の中に潜ってサメを見つめる。

案の定サメは自分に突っ込んでくる。めちゃくちゃ速い。

その動きに追いつけなかったのか自分は呆気なくサメに食われる。痛みはない。なぜなら…

(…囮だよ!)

囮を喰らって、スピードが遅くなった瞬間を狙い、自分は背後から現れる。

上級短剣技『デコイスラッシュ』。自身の偽物を作り出し、背後から攻撃する技だ。完璧に不意打ちだけどね。

「シャアァァァ…」

弱点に当たったのかサメはそのまま沈んでいった。

ふぅー!かなりびびった!

(…ん?なんか来てないか?)

魔力探知で感じるのは二匹…いや四?と考えてたらどんどん増えていく!

(十…いや三十はいるぞ!?)

来ている方向を向くとそこには沢山のジョー○がいた。

(いやいや無理無理!多過ぎだろ!)

自分は全力で逃げた。サメの大群なんて聞いてないよ!

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