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プロローグ
視界は赤かった。
意識が朦朧とする。
まるでゲームで瀕死状態の視界のようだった。
まぁ、実際に死にかけてます。
自分は青信号で横断歩道を歩いてました。
横からトラックが走ってきます。
はい。この時点で察してくれ。
運転手は居眠り運転でした。
綺麗に自分はトラックにはねられて死にかけてます。
ていうかもう無理だろうね。遠くに取れた腕とか見えるし。
もしかして四肢バラバラとか?
怖っ!想像すると超怖っ!
救護員らしい人は首を振って顔をしかめている。
よっぽどひどい状態なんでしょうね。
そうこうしてる間に現世から離れるように意識が遠くなってきた。
嫌だ!まだしたいことあるのに!
ゲームとか読書(ただしラノベに限る)とか寝ることとか!
しかも彼女作ってないのに!そもそも付き合ったことないけどね!
「……なんか悲しくなってきた」
思い残すことなく自分は死にました。
暖かい光に包まれて、死にました。