表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
13/68

13.睡眠が取れてよかった

 子育て中の隣人に、助言し手伝ってくれる彼の優しさに心が温まる。

 私は思わず、その整った顔立ちを見つめて、心動かされてしまったが。


(いけない、いけない! ときめいている場合じゃないわ。だって彼はきっと……)


私は心の中で自分を律する。


(こんなに子守りが上手なアーサーさんはきっと、事情があって単身赴任している、子持ちの既婚者。

 もしくは、離婚したけれど子供がいるシングルファザーよ)


二十代の若い男性が、こんなに赤ちゃんの相手が上手なのには、子育ての経験があるのに違いない!

軽々しく私が好意を抱いていい相手ではないのだ。


「……ん? どうかしたか?」


「いえ! なんでもないです!」


無言で見つめる私を訝しげに見つめ返してきたので、私は顔を赤くしながら首を横に振った。


「ばぁぁぶぅ」


コロコロと表情を変える私を見て、アーサーさんの腕の中のフィオが唇を尖らしていた。



* * *



 育児チートのスキルを使って、フィオの身の回りのお世話だけでなく、自分自身の体調管理を万全にできるのはとても助かった。


「すぅ……すぅ……」


「あら、お昼寝した。

 じゃあ今のうちに私も仮眠しよう。『≪疲労軽減≫・≪時短睡眠≫オン」


 夜泣き対応は相変わらず大変だが、フィオがお昼寝したタイミングですかさず自分も時短睡眠モードに入ると、たった30分ですっきりくっきり元気になる。


 やはり睡眠をしっかり取れていると、起きた後の家事の効率もいい。



 洗濯掃除を終わらせたタイミングでフィオが起きたので、食料がなくなってしまったので街まで買い出しに行こうと、抱っこ紐をして外へと出る。


「エレナ。今から買い出しに行くんだが、何か買いたいものがあったら代わりに買ってこようか?」


 ちょうど家を出たところのアーサーさんに声をかけられた。


 彼はよく町に買い出しに行くらしく、子守りで忙しい私に声をかけては、細々したものならお使いをしてくれるのだ。


「ありがとうございます。でも今日は、お散歩がてら私もフィオも街に行こうかなって」


「ふうぅー」


「そうか。では一緒に行こう」


 片道3キロの距離も、話し相手がいたままお散歩がてら歩いているとすぐに着く。


 おしゃべりな私が、昨日の夜はフィオがミルクいっぱい飲んだんですよーとか、このあたりに咲く花は綺麗ですね、と話しても、アーサーさんは優しく相槌を打ってくれる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ