エピローグ 理想でも勝てない、世界一の旦那様(神)
かんぱーい!!
いやぁ~、長かった!
本当にめでたい!!
そうよね、本当に長かった…っ
〝どうして結婚しないの?〟と思い続けること二年半…っ
ようやく……ようやくよ!!
でも、今なら納得だよな。
確かにね。
この二年半は、アルシードさんに本当の心を取り戻してもらうための時間だったんだもんね。
あの過去には、同情すらできねぇよな。
今思い出しても泣けてくるわ。
その分、あの伝説の論文発表にはスカッとしたわよ。
それな!
俺たちは先にご夫婦渾身の復讐計画を知っちゃいたが、実際に見ると痛快よ!!
テレビの前で笑い飛ばしてやったわ!
ルルアの世論も、同情票多数だもんね。
セレニアの天才科学者が、ルルアの天才科学者になるなんて…っ
でも、マスコミの在り方を改めて考えさせられる事件だよな。
同級生にテレビ局の奴がいるんだけどよ、旦那に取材交渉をしていいものかって悩んでたぜ。
どう考えてもマスコミ嫌いだもんな、あれ。
ところがどっこい。
旦那さん、ルルアの取材にはオールオッケーを出してるそうよ。
え、マジかよ!?
なんで!?
あー……多分あれだ。
セレニアに見せつけるためだろ。
おっふ……
復讐の鬼はおっかねえぇ……
鬼ぃ?
ちょっとあんたら、あの旦那さんになんてこと言うのよ!
そうよ!
あんな素敵なプロポーズをしてくれる人、この世に二人といないわよ!?
まーたお前らは、ノア様からおれたちが知らん話を聞いたな!?
吐け!
どういうことだ!?
それがぁ……
………
………
………
だあああぁぁぁーっ!!
無理だ!
凡人の俺たちにはできねえぇーっ!!
まあ、あんたらがあんなプロポーズをしてきたら、感動より先にドン引きしそう。
頭おかしくなったのかなって。
お前ら、失礼だな!?
気候の違いを精巧に取り入れた、完璧なプロポーズよ。
しかもプロポーズのために、オリジナルのネックレスを用意するなんて…っ
あのネックレス、細かな微調整こそデザイナーがやったけど、メインデザインは旦那さん本人が考案したっぽいよ。
この前書斎に忍び込んだら、論文の隙間からデザインの没案やらが大量に出てきたんだってさ。
あの筆跡は間違いなくアル本人のものだって、ノア様は有頂天よ。
ものすごい熱意……
ってか、しれっとデザインまでできるという……
天才には不可能なことがないのかよ……
ルルアに来てくれて、マジでありがとうございます。
もう……ここまでくるとね…っ
あの人が悪魔だなんて、絶対に嘘…っ
だな。
完全同意。
剣の腕は文句なし。
頭脳は他の追随を許さない。
その上あそこまで献身的で奥さん思い。
あの人は異論なし、満場一致で―――
理想でも勝てない、世界一の旦那様(神)です!!
ここまでお読みくださった皆様、本当にありがとうございました!
普通をかけ離れたご両人の恋愛。
ラストはシリアスも入りましたが、無事にゴールインさせてあげられて何より。
勝手に満足している作者でございます。
ここで実は……の小話なのですが、『竜焔の騎士』本編を書いている時は、この二人がくっつく予定など砂の一欠片もございませんでした。
それこそ、本編の〈情報の覇者、0.1%のデレモード?〉を下書きしている最中で、ノア様と一緒に作者も恋のキューピッドにハートを撃ち抜かれたようなもんです。
え……嘘やん。
お前ら、マジで?
これ、その時のリアルな感想です。
自分で物語を書いておいて、作者の自分が一番ビビるというのも、不思議な体験なのかも…?
とはいえ、そんな戸惑いをよそに、この二人が歩みを進めていく流れがあっという間に完成。
推敲にこそ時間は使いましたが、下書き自体は一ヶ月半くらいでできあがりました。
まあ、物語を文章に書き起こしている間、何度も〝お前らイチャつくなーっ!!〟と、心の中で叫んで悶えましたが……
あれはもう、あの二人に体を乗っ取られたと言っても過言ではない……
さて、この後のお二人には裏で存分に愛を育んでいただくとして、次回からはもう一人のアルシード大好きっ子の短編(全6話)をお届けします!
時間に余裕がある方は、こちらも楽しんでいただけると嬉しいです。
それでは改めて、ありがとうございました!!
2025/1/12 時雨青葉




