異世界転生タケルくん!今宵も闇を明るく照らせ 第一幕
なんかすみません。
「カナ!ここは私に任せて!タケルは絶対守るから・・・」
「私だって役に立てるよ!二人で行けばいいんだよ!きっとタケルも待ってる!」
カナはエリを見つめてうなずいた。
タケルが居なくなったのはお昼を少し回った頃。ううん、きっともっと前からいなかった。きっとあいつらにさらわれたに違いない!
あの『タケルだいちゅきガールズ』に。
二人は再三警告していたのに隙を見せたらすぐに寄ってくるGのようだった。そしてタケルも少し抱きしめられただけでデレデレしていた。許さない!きっと今頃タケルにイカガワシイことを強要しているに違いない。
二人の足は自然と早くなっていった。
やっと到着した二人。『タケルだいちゅきガールズ』の本拠地である第三埠頭倉庫。その薄暗い倉庫の前には、屈強な男たちが十数名ほど入り口を守るようにたむろっていた。
きっとあいつらに色仕掛けで雇われたのだろう。下品な奴らの考えそうなことだ。
「カナ!いける?」
「もちろんよエリ!」
二人は互いに顔を見合わせうなずくと、男たちの前へと颯爽と登場した。
「待たせたわね悪党ども!この世界の女神が許しても、私の漆黒の瞳がそれを許さない!タケルの愛は燃え盛る無限の進化!あなた達には止められないわ!」
「一人かと思った?思っちゃったわよね!見当違いも甚だしいわ!タケルを思う気持ちは負けない最上級の愛!二人の力を合わせれば無限の力が湧いてくる!」
「「あんたたちは一網打尽でお陀仏よ!」」
そして繰り出されるは決めポーズ!二人の幼い見た目と合わさればそれはそう、天使降臨!
「いっくわよー!巨大ななにかアターーク!」
エリが腰の魔法袋から取り出したごてごてとした大きな何かで大半の男たちを吹き飛ばす。
「次は私ね!見たい?見せちゃおうかな?見れるといいね!不可視の毒矢!乱れうち!」
カナが弓を引く動きをすると、次々と残された男たちは倒れていく。
「やったわね!カナ!」
「うん!やっとタケルのところに行けるねエリ!」
そして二人は気合のポーズを華麗に決めた!
背後には爆音と大きな炎により生じた燃え盛る炎、その後、青い光を放ち、水蒸気が立ち込めた。
エリの【爆炎】とカナの【氷牙】によるものだろう。
その後、二人は倉庫の重い扉をゆっくりと開けた。
薄暗い倉庫を『タケルだいちゅきガールズ』の面々と思われる女たちが20名ほど倒れていた。全裸で。
その磯の香りが充満した倉庫に声が響く。二人が大好きなあの男の声が・・・
「心配させたな!大好きな天使たちよ!」
その瞬間倉庫内が明るく光る。タケルの固有スキル【輝きよ我にあり】の効果だろう。もう一時間はこの空間は明るい光をお届けという便利スキルである。
「とー!」
コンテナの上から飛び降りたタケルは後方二回宙返り一回ひねりを繰り出して煌びやかに着地するとポーズを決めた。その姿はまるで白鳥!
「「タケルー」」
こうして、二人の活躍もあり、タケルも平穏無事にスイートホームへと戻っていった。
巻き込まれ転生で勇者と一緒に召喚され放逐された三人は、互いに手を取り合いこの厳しい異世界を生き抜くのであった。
異世界に負けるな!この漆黒の闇を明るく照らせ!LEDライトのように!
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