ハンバーグもどき
……陛下はずいぶんな人間だったけれど、国としてはそれほどひどくはないのかもしれないですね……?
やっぱり、魔石で食べるものに困らないというのが言いのかもしれません。
街にも、栄養が明らかに足りてなくてやせほどった子供とかもいませんでしたし。
魔石があることもそうですが、教会が誰にでも無料で祝福をすると言うのが一番素晴らしいのかもしれませんね……。
まぁでも逆に、魔石で食べるものに困らなさすぎて、自分で材料をそろえて料理をするということがなくなってしまって、美味しい物を食べられないというのはマイナス面ですよね……。
特に、現代日本人の私には辛いです。
……ちょっと前までは日本人も、米に味噌汁と漬物だけみたいな食生活が一般的だったんですよね。毎日毎日同じ。それで栄養が足りていたかというと、信じられないくらい米を食べていたからそこそこ補われていたとか。玄米だったでしょうし。
いえ、今の私からすれば、米と味噌汁と漬物なんて、すごくご馳走に思えます。
ううう。
まずくはないんですよ。うまいんだ棒もチィロールチョコレートも。でも、お菓子なんです!ご飯じゃないんです!
「こんでいいか?」
ミック君がハンバーグをぎこちないながらもなんとか空気を抜いて丸く形を作りました。
「じゃぁ、焼きましょう。残念ながら油がないから焦げ付いちゃうかも……あ、ちょっと待って!」
そうだ。燻製肉を作るときに、脂身はあまりおいしくないという話を聞いたことがあったので固まっているところだけ取り除いたのでした。
じゅわーっと、フライパンに落とした脂身がおいしそうな音を立てます。脂が溶け出して来たら、箸代わりの木の棒で脂身をフライパンの上を滑らせまんべんなく脂を広げます。
「何してるんだ?」
「ハンバーグがフライパンにくっつかないように脂をひいてるの」
「ハンバーグ?」
「今形を作ってもらったものよ」
フライパンのふたの上に置いておいたハンバーグを熱したフライパンの上に置く。
「ハンバーグ……って、いうんだ。このレンガの材料みたいなやつ」
「レンガの材料?」
「うん、レンガってリツはしらない?こんな色の土を型に入れて焼き固めて作るんだよ。おいら、ちっちゃいときに住んでた村ではレンガを作って家を建てたりしてたから作ってるの見たことあるんだ」
えへんと自慢げにミックが笑った。
いや、知ってるけれど……そうじゃなくて、なんで、食べ物なのにレンガに見えちゃうかなぁ……と、首を傾げたのです。
「さぁ、ミック君が作ってくれたのもここに載せて。やけどしないようにね」
ミック君がフライパンにハンバーグの種を置く。
ジュワーッと肉の焼ける音。
匂いは……生臭い感じはないです。
美味しくできるといいけれど……ああ、少しチーズの香りとたまねぎの香りがしているような気がします。
焼いている間に手を洗ってお皿などの準備と、燻製肉の様子見。ハンバーグをひっくり返します。
もちろん、ハンバーグの中央を少しくぼませるとかしてますが、細かに料理の描写をし続けるのもなんなので割愛している部分もあります……(まれに、書いてない=知らないと思われる方がいるので、念のため……)
ところで、この間お店の店頭に置いてあるジャガイモが緑になっておりました。日がよく当たる場所だったため緑になっちゃったんだと思いますが……。緑になってるの危ないと知らない人が買って、普通に調理しちゃったら危険だなぁとヒヤっとしました。……怖いですよね。普通に店に売ってるものが、色がちょっと違うだけで調理で気を付けることが違ってくるなんて。料理番組でもジャガイモの皮をむきましょうしか説明しないし……。
ちなみに、「これくらいいいよね」と、昔緑のジャガイモ食べたらお腹が痛くなったことがあるので、結構緑のジャガイモは危険だと思ってます。Twitterでも救急車で運ばれたみたいなのも見ましたし。




