文化のちがいは美醜の違いです
「ご、ごめんなさい、その、あの、早く言えばよかったんですが、性別をわざわざ相手に伝えて自己紹介なんてしたこともなくて、えっと、街について初めて、あれ?もしかして……女だと思われてないって気が付いたので……えっと……」
グレイルさんが、地面に片膝をついて座りました。えーっと、ほら、よく異世界の騎士とかが忠誠を誓うときにする座り方ですよ。
ああ、かっこいい。グレイルさんは何をしても様になります。
片腕を胸の前に当てて、もう片腕は後ろにしています。……あ、手を差し出すそれではないのですね……?
わ、私ったら何を期待していたのでしょうか。いえ、何も期待していません。
そのままグレイルさんは深々と頭を下げた。
「申し訳なかった。気が付かなかったこちらの落ち度だ。……女性に対する態度ではなかった。森に一人放り出すなど……いや、もちろん子供に対してもひどいことをしたと思っているが……女性を守るべきが騎士だと言うのに……騎士どころか、男として情けない……」
どーんと落ち込むグレイルさん。
「いえ、その、こちらの世界の常識からでは想像もできなかったと思うので……その、ひどい扱いを受けたとも思ってないですし……」
陛下やお城にいた白装束の人たちに比べたら、グレイスさんはとても親切でした。
「いいや、見た目だけの話ではないのだ……俺はこんなんだから女性にもてないと、ダンはまた笑うだろう。仕草などからすぐに見抜くことができただろうと……」
ダン?
「もっ、もてないなんてことはないですっ、私の住んでた世界では、グレイルさんは追放レベルのイケメンですっ!」
「は?追放レベル?イケメンとはどういうことなんだ?」
あうっ。思わず口をついて言葉が出てきました。
「髭とか、私の住んでた国では少数派でした。8割とかそれ以上生やしてませんでしたし、むしろ、髭は仕事に不適当だから暗黙の了解で禁止になっているところもたくさんありました」
あんまりいいイメージ持たれないんですよね。日本だと口ひげはまだしも顎髭とかは、漫画などでも漂流している人とかそんな感じの髭をそる環境がない人の表現で、現実世界に戻って髭をすっきり剃るとイケメンだったみたいなのも定番中の定番の漫画のネタです。
あとは賢者やサンタクロースやドワーフですかね……。
あとはゴミ屋敷に住んでそうなだらしない男の無精ひげ……。少女漫画で描くのはそれくらいかもしれません。あとは変装とか?うーん。
「は?仕事に不適当?禁止?髭が?」
グレイルさんが首を傾げました。
「例えば飲食店……料理を提供するお店とか……」
爪、髭、頭髪、清潔感が大切なんですよね。
「は?なぜだ?別に髭があろうがなかろうが関係ないではないか?むしろ立派な髭をたたえた者が売っていた方が信用できるのではないか?」
ご覧いただきありがとうございます。
注*作中では漫画で描かれる髭キャラの定番を語っているので、主人公が髭に偏見があるとかじゃないです。周りにあんまり髭の人もいない環境だったので、漫画の想像しかできていません。
尚、主人公の考えイコール作者の考えということではありません。
私の髭のイメージは、頭は薄いのに髭だけ濃いみたいなおじいちゃんのイメージです。白いおひげですね。あれって、不思議ですよね。頭の毛根と髭の毛根って何が違うんでしょうね?
あとは聖徳太子とか板垣退助とかお札のイメージ強いです。
それでは引き続きよろしくお願いします。ぺこり




