お肉、お肉、おにく……お、に……く……
ご覧いただきありがとうございます。
ところで、肉なんかもエサによっても味が違ってくるんですよね~。
なにたべてるのかな。魔石を誰かが牧草食べて出してる?……(´・ω・`)やだな、それ
「すでに火がしっかり通っているから、もういいだろう。ほら、食え」
グレイルさんが私の短剣を見つけると、木の棒で肉を抑えながら肉を一口サイズに切って、木にさして手渡してくれました。
「ありがとうございます。いただきます」
久しぶりの、サラミ以外の肉。
ごくりと唾を飲み込んでから、肉を口に入れます。
「……う」
臭い。
肉の臭みがダイレクトに伝わってきます。
高いお肉ではないから塩だけでは何ともならなかったみたいです。
胡椒、胡椒をください!
生姜、生姜でもいいです!
にんにく、にんにくが私には必要です。
料理酒、料理酒で臭みとりを!
……贅沢を言ってはダメなのは分かるのです。
ですが、肉の臭み……なんというか、魚の生臭さとは違い、獣臭さというのは、そのまま生き物の生々しさを感じて……。
結構なダメージがあります。
……久しぶりの肉なのですから、ありがたく頂かないと……。
頑張って咀嚼……いいえ、何回かかんだだけで、飲み込みます。味わいたくはないのです。
「ほら、そんなに慌てなくても肉はなくならないぞ。もっと落ち着いて食え」
いえ、ごめんなさい。口の中にずっと置いておくのは臭くて……。
何も慌ててがっついているわけではないんです。ううう。
グレイルさんは世話焼きさんなのでしょうが。私の手から棒を奪うと再び肉を突き刺して私に差し出してきました。
せっかくなのです。
頑張ってもう一切れ肉を口に入れます。うう、獣臭いです。
いったいこれは何の肉なのでしょうか。か、考えちゃだめです。考えちゃだめです。
かみかみ……ごくんっ。うおぇっ。
グレイルさんが再び肉を差し出してきました。
ごめんなさ……い。
「あの、もう、食べられないで……す」
まずくてとはさすがに言えなくて目が泳ぎます。
「ああ、そういえば何か食べた後だったな。お腹がいっぱいか?」
そ、そうです。嘘ではないです。もしかしたら空腹だったら、いくら生臭いとはいえ食べられたと思うのです。
思いっきり首を縦に振ります。
「そうか……もっと食わないと大きくなれないぞ……まぁ、俺は食っても細いままだがな……」
横にどっしりした体系になりたいのでしょうか。グレイルさんは今が、完璧な素敵体型ですよっ!
そして、私も年齢的に身長は伸びないので、大きくなるとしたら横……。ううう。痩せにくいお年頃に差し掛かりつつあるので、遠慮したいです。
いえ、でも日本に住んでいた時に比べて体をすごく動かしているので大丈夫でしょうか?
どうする?残りの肉は夜にでも食べるか?夜までに腐ることはないと思うが……。
うーんと考えます。
これを夜にまた食べるのか……と。贅沢を言えるような立場でもなければ、状況でもないのは分かるのです。
……。
「あの、一つ質問したいことがあるのですが……」
「なんだ?」




