漫画のお仕事ありますか?
主人公視点に戻ります
私、売れない漫画家というよりも、年に1回か2回読み切りを掲載してもらうのがやっとの漫画家でしたが……。絵は評価が高かったのですよ。
まぁ、写実的に背景とか細かく書きすぎて筆が遅すぎるのも掲載回数が少ない理由の一つだったりとか……。
そもそも「絵は上手いけれど、話がねぇ……」とため息つかれる感じだったりとか……。
ううう、どうも、私の考える話は、固いんだそうです。
「おまえさぁ、真面目過ぎて、つまんねぇんだわ」
と、振られたことまで思い出してしまいました。
漫画の世界では伝説の「面白い女」という誉め言葉と真逆の「つまらねぇ女」という言葉をリアルで聞いて振られたのです。
……きっと、私の漫画も……つまらない私が反映されちゃっているのでしょう……。ううう。
で、でも、担当さんが言ってくださいました。
最近は原作付きの漫画の需要が増えているので、話が作れなくてもいいんですよと。
田中さんの絵は綺麗なので、需要はあります。って。
……ただ、筆が遅いので、原作付きでも連載するにはスピードを上げてもらわないと難しいです……って、まぁ、結局漫画のお仕事はもらえないままだったのですが……。うううう。
なので、派遣の仕事をしながら、家に帰って毎日スピードアップのためにいろいろな絵をかいて練習していたんです。特に最近は「料理をおいしそうに描ける漫画家さんの需要」が高いというので、料理は食べる前にスケッチは欠かしませんでした。それから人物デッサンもいっぱいしました。相変わらず背景を書き込みすぎて時間がかかってしまうのですが、その背景も素材に頼れり部分は素材に頼ればいいというのも知り、使えそうな背景素材……もちろん素材としての利用許可のあるもの……を集めてみたりもしました。他の漫画家さんの作品を見て、背景の使いまわしテクニックを学んだりもしました。
……はい。日の目を見る前に、今ここにいますが。
看板の絵を見ながら、この世界でも絵を仕事にしている人がいるかもしれないということで、ちょっと嬉しくなりました。
看板の絵はどうやら服屋のようです。
……できれば着替えの服が欲しいですが……。
ラフな服装でオッケーな派遣先だったので、黒いズボンに上はパーカーです。合皮のウォーキングシューズは一見革靴に見えなくもないデザインですが、実際は歩きやすさを追求した伸縮性と防水性のある靴です。おかげで森の中の道もすいすいと歩けました。
まぁ、米粒魔石を拾いながらなので、そこまですいすいは歩いてないのですけれども。
服はいくらくらいするのかなぁと外から店の中を少し覗いてみます。
日本のようにガラスにはなってなくて、木戸が開いて中が見えるようにしてあります。防犯用の鉄格子がはまっています。
「いらっしゃい。どのようなものをお探しで」
外から中が見えるメリットもあるけれど、どうやら中から外が見えて客に声をかけるのにも役立つようです。
「いえ、あの……服は、その……例えばズボンだといくらくらいしますか?」
「んー、坊ちゃんの履いてるような物なら金貨3枚というところかねぇ」
金貨3枚……!
全然価値がわかりません。ハーブ鶏が金貨10枚でした。その3分の1?物価が全く分からないです……。
いつもご覧いただきありがとうございます。
さて、昨日は駄菓子屋に行っていくつか仕入れてきました。
いつもはネットでレシピの情報集めるのですが……、今回検索しても情報が出てこず、自分でためしました。そのうち出てきます。
皆様も「ちょっと駄菓子で何か料理してみる?」となぜか思い立ち、実際に作って食べた際にはぜひ教えてくださいね。
10円の駄菓子を眺めながら、企業努力にちょっと泣きそうになりました。少し前に梅ジャムという駄菓子を作っているところが廃業したとかいう話がありましたね。小さな製造所で値段を上げずに作っているところを想像して泣きそうになりました。(実際はどういう状況で作っているかは分かりませんが)
もう値上げして!うまい棒にあわせて12円でいいよ、駄菓子は12円から!そういう感じでいいよ!