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10円のチョコが、1000円のパンになりました

「あ、あの、色はいろいろあるんですよ?ほ、ほら、泥に見えないでしょう?」

 ポケットから朝出して食べ残したチィロールチョコを取り出します。

 適当につかんで取り出したものが手の平に5つほど。

 ストロベリーもあります。これはたぶんピンクですよね?

 チーズケーキはたしか黄色っぽかったはず……。ピーナッツは泥色……中にピーナッツクリームが入っています。

 抹茶は緑。ミルクは白ですね。うんうん。色とりどり。

 ミルクを一つむいて見せます。

「確かに泥色はしていない……本当に美味しいのか?気になりますね。一つ譲ってもらえるか?」

「はい、いいですよ」

 もちろん。

 一度包みを開いたけれど元に戻してミルク味のチィロールチョコをお兄さんに差し出します。

「タダと言うわけにはいかぬ。代わりにこれを」

 お兄さんがマントの下から手を出してきました。

 手には小指サイズの魔石が10個ほど握られています。パンを1個100円と仮定すると10個分で1000円です。貰いすぎです。チィロールは1個10円。……

 というか、貰いすぎたとしても、魔石は食べられません……。

 パンに出来ないのですから……。

 ちょっと泣きそうな顔をしてお兄さんの顔を見上げる。

「足りないか?」

 そうじゃないです。

「パン……」

 パンが食べたいのであって、魔石が欲しいわけでは……。

「なるほど。そうだったな……。パン」

 お兄さんは呪文を唱えて魔石をパンに変えてくれました。

「……ん?んん?これが、パンですか?」

 パン、ですか?

「なぜそんな質問をするのか教えてくれるか?パンを食べたことがあるというのは嘘だったのか?」

「あの、私が食べたことのあるパンとはその……ちょっと違いましたので……驚いたのです」

 お兄さんの手にあるのは、パンではなくナン。……どちらかと言うと、そういうものです。

 フワフワふかふかの丸みのある感じではなく……。ピザクラフトのようなナンのような……ペタンコで白っぽい色の品です。

 もちろん、不味くはないんですよ。美味しそうなんですよ。

 駄菓子に比べれば十分ご飯なんですよ。

 でも、想像していたのがクリームパンみたいな形のパン……中身のクリームはなくてもふっくらして茶色くつやつやなソレだったので……。

「ああ、教会によってパンの形には多少違いがある。細長い形のところもあれば、真ん中に穴の開いた丸い形のところもある。さぁ手を出して」

 左手を出すと、手の平の上にピザクラフトのようなナンのようなこの世界のパンをお兄さんが乗せてくれました。

「パン」

「パン」

 それからつぎつぎに魔石をパンに変えて上に積み重ねていきます。……10個くらい取り出した魔石を、全部パンに変えて積んでくれました。

「ふおおおっ」

 これで数日はパンに困ることはありません!

 パンタワーがぐらりと揺れて倒れそうになり慌てて鞄の中に入れます。

 包みがないのでちょっとだけ衛生面が気になるところですが、火にあぶれば大丈夫でしょう……たぶん。


ご覧いただきありがとうございます。


今のところのまとめ10円

うまいんだ棒

チィロールチョコ

もやし

粉ジュース


まだまだ10円駄菓子グルメは出てくるよー!

( *´艸`)情報ありがとうございます!

ちなみに、レベルが上がって20円になったら、その時は20円の品を教えてくださいね。

特売で20円で売ってたものとかも結構ありそうですね。

キュウリとかは買えそうです。あとは……麺。焼きそばの麺とかうどんの麺とか、特売だと20円より安いですよね。わー。もうすっかりご飯だ!

でも、先は長そう……苦笑

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― 新着の感想 ―
[一言] 五円があるよ とかもパリッとしてて子供の時はよく食べてましたね。 最近は見ませんけど…。
[一言]  10円。主人公は出せないかもだけど、10円セールをやるスーパーがあるようですね。野菜が安いようですが、マグロのサクまで10円の時があるみたい。
[一言] 作者様が極貧生活中でないことを願います。 >特売だと20円より安いですよね。わー。もうすっかりご飯だ!
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