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【受賞】10円魔力の駄菓子ごはん~錬金術じゃなくてただの料理です~  作者: 富士とまと


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飴色

 ミック君が口にスプーンを入れました。ぴくんと鼻の穴が開きます。

 ん、この反応は苦いなぁでしょうか。

「うんめぇ。リツ兄ちゃん、花ってマジで食べられるんだな、めちゃくちゃうまいじゃん」

 えーっと。

「苦くない?」

「ん?苦いのなんて今までいろいろ食べてきたけど、それに比べたら全然苦くないよっ!」

 あ、ミック君の雑食経験値の高さよ……。

 キュイちゃんはミックくんの反応を見てから食べました。

「きゅぅーーーーい!」

 あ、頭の上のお耳がぴょこんぴょこんと動いています。

「おいしい?」

 キュイちゃんがうんうんとほっぺをピンクに染めて頷きました。

 うーん、生の草とかが主食だったとしたら、苦い物も食べてたから平気なのかな?

 二人とも味覚が大人だ。

「じゃあ、次にオニオンスープを作るね。えーっと、二人にはバター作りを引き続き頑張ってもらっていいかな?」

 すでに玉ねぎは火が通りやすいように細かく刻んであります。

 菜の花のバター炒めは皿に移して、残りのバターをどんっと鍋に入れて、玉ねぎを投入。焦がさないようにたき火から少し距離を取って、炒めます。

 ……火の調整難しい。手が疲れてきました。

 でも、オニオンスープはじっくり玉ねぎを飴色になるまで炒めるのが最大の肝です。焦がすわけにはいきません。それに、これくらいでまぁいっかも許されないのですっ。

 ……電子レンジを使った時短レシピも使えませんし、これはもう、普通の家庭で作るには時間がかかりすぎて日常的に作れるようなものじゃないです。……つまり……レシピは知っていたけれど、初めて作ってます……。成功するかドキドキです。

 炒めます。

 炒め……ています。玉ねぎはかなりしんなりしてきました。けれど、まだ白っぽい色のままです。

 飴色に本当に変化するのでしょうか?と、根気よく痛めていると、キュイちゃんとミック君が嬉しそうな声を上げます。

「キュイ、ほら、もうすぐバターができるぞ!」

「キュイ~!」

 どうやら二人で交互に瓶を振って、キュイちゃんにも自分がバター作りに参加しさせてあげているようです。ミックくん本当にいいお兄ちゃんだ。実際にはキュイちゃんの振り方だとどれだけ振ってもバターになりそうになかったんですが……。

 と、微笑ましく二人を見ていたら鍋が火に近づきすぎていました。

 うわぁ!危ないです!ここまで来て焦がしてしまったら目も当てられません。

 あわわ、なんかちょっと茶色い……焦げた?

「違う、飴色だ!」

 飴色になってきました!すごいです。そこからは割と早いです。どんどん玉ねぎが飴色に染まってきます。

 トロンと、飴色玉ねぎが出来上がったところで、お水を入れて、おやつカルパースも投入。火にかけてしばらく煮ます。


作ったことある?

私は、もう、フライパンの前に張り付いて何十分もというのが無理で、1回作って嫌になりました。

電子レンジ時短レシピも試したけれど、時短になるけどやっぱりこう、フライパンの前にいるのが辛い……いったいいつまでこれやらないとだめなんだよという時間がきつい……。

性格的な問題です。

ほら、テレビのCM時間にチャンネルポンポン変えるタイプと、ポンポン変えるの嫌いな人といるじゃない?私、めちゃくちゃポンポン変えるタイプで、おとなしく待っていられないんですよね……汗

仲間いるよね?

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― 新着の感想 ―
[一言] 飴色未経験。 弱火なら自動調理機か炊飯器保温放置とかで多少貼り(焦げ)付くくらいでいけませんかね。 ……でもやらない。
[一言] ブンブンゴマの要領で遊びながら遠心分離する道具って 検索したら少量用のはあったけど大容量のって出来ないかな……
[一言] 現代社会には飴色玉葱が売っているからねえw
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