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第5話『その日から世界は色づいていく』




灰色





幼い頃からの私の世界の色だった。

自分で何か判断することが億劫だった。


すべて機械の様にこなす。



こなす。



こなす。



なぜかみんなは他の事をしているけど

私は他に何をすればいいのかわからなかった。

だから、お母さんの言われた通り、ただ命令通り動くだけだった。


少なくとも今まではそうだった。



朝食を食べる。

「どうしたの? 美住、ぼんやりして」




「はっ・・・ううん、何でもないよ」




いかん、

しゃんとしなくては



近頃の私はちょっとぼーっとしている事が多い。



でもちゃんと授業は受けているし

成績だってむしろ上がっている。


部活の練習も遅くまでこなしている。



なぜならば、また黒峰君に・・・ふふ

だからといって話しかける勇気はないけど



・・・



放課後、聡子先生が

私を注意しに来る。




「テニス部? テスト前で休部だぞ、美住、お前もテスト勉強しろ」




ショックだ。


会いたい。







$$$







頼子は思い出す。





黒峰周吾





そういえば同級生にそんな奴いたな





クラス全く違うし接点ないだろ



筋トレ室で見た?




意味がわからん


筋トレしただけで美住に好きになってもらえるんなら

明日からほとんどの男子が筋トレ室に殺到するわ



ああ、思い出せない

そいうえばテニス部なんだっけか




イケメンの白馬を見る時に目の端にちらりと映り込んだ記憶がギリギリあるな





「流石、頼子ちゃん」



「ん?」



「目の端で見ないと、視線送っているのがバレちゃうもんね」



「そういう事は言ってない」




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