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第2話『友野頼子』
あたしは中学の頃から粗暴な所もあってか
クラスの奴らから疎まれることも多かった。
毎日こそこそあたしの陰口叩いて嫌な奴ら・・・
「じゃあ、好きな奴とペヤ組め」
げ、嫌な奴
誰かがあたしの体操服を引っ張る
「私と組みましょ、友野さん」
だが、美住は違った・・・
というかあいつはあたしよりもずっと浮いていた。
「愛想笑いや気遣い、何それ?」って表情で、機械みたいに淡々とそして完璧にこなしていく。
吹奏楽もすごくてコンクールで個人表彰なんてされてたし
ある日あたしは辛抱できず聞いてしまった。
「なぁ、月瀬、あたしなんかとつるんだら、お前の評判が悪くなるぞ」
少し考えた後で
「どうして?」
「え」
あたしの説明をきょとんとした顔で聞いて一言
「言ってることがよくわからない」
カッコいい・・・
誰に何を言われようと凛として進む。
次第にみんな美住に一目置き始める。
実はあたしが中央校に進学したのも美住を追っていったからだ。
勉強は地獄だったが・・・
よくあの成績から、
のし上がれたと自分でも感心する。
まぁ、あの時は
こいつがここまで『ポンコツ』だと思っていなかったな・・・