借金少女と多額の借金
ーーー男子校校門前ーーー
少女(男)「神様・・・私の人生はこれからどうなるの・・・」
私は少女、ごく普通の女の子。そんな私がなぜ男子校の前にいるのか・・・
それは1ヶ月前までさかのぼる。
ーーー1ヶ月前・少女宅---
少女「ただいまー、・・・誰もいないのー?」
私は中学の卒業式を済ませ家に帰ってきたが家には誰もいなかった。
喉が渇いてたからとりあえず何か飲もうとリビングに行くとそれはあった。
少女「ん?何この紙・・・借金って・・・えっ何この額!?うちこんなあるの!?名義は・・・お父さんだ・・・うちの借金だこれ・・・」
そう・・・私は家が抱えていた多額の借金の存在を知ってしまったのです。
その額なんと1億5000万・・・!!
こんなに抱えてたなんて・・・今までどうやって生活してたんだろうかこの家は
少女「あれ、もう一枚紙がある・・・えーっと、【両親から少女へ】
少女ちゃん中学卒業おめでとう!卒表祝いに大事な話があります。
父さん達はすごい借金で倒産しちゃいました!なんちゃってテヘッ☆
父さん達ではとても返せないので、少女ちゃんに任せる事にしました!
借りてた所の番号は下に書いてるのでお金の事は連絡して相談してね!
では良い高校生活を!両親より」
少女「こんなのどこが卒業祝いじゃーーー!!!父さんと倒産とか今時古すぎるし!!ってか嘘でしょあり得ない・・・これマジで私が返すの・・・?一人で??無理無理無理死ぬ死ぬ!どうしようこれ・・・とりあえず電話・・・しかないよね」
あろう事か両親は私を置いてどこかに消えてしまっていたのです・・・
そしてこの電話が私の人生を大きく変える事になったのです。
少女「もしもし。そのぉ、そちらで借金していた家の者ですが・・・えっもう全部知ってる?はい・・・はい・・・分かりました。ではまた後ほど・・・ピッなんで親逃げたのとか全部知ってるのこの人・・・怖すぎるんですけど・・・とりあえず言われた通り事務所行こう・・・どうなるんだろ私」
ーーーハッピーデイズ事務所ーーー
少女「ここであってるよね?何この名前めっちゃ胡散臭いんだけど」
ガチャ
事務員「君が所長の言ってた家の人かな?どうぞ中へ」
少女「有難うございます。(ヤバイ人出てくると思ったけど割と普通・・・)」
ーーー2階所長室ーーー
少女「失礼しまーす」ソローリ
所長「ヒヒッ来たね。まぁとりあえず座りなよ」
少女「はいどうも(なんだこの人・・・全身黒いローブみたいな恰好だし)
あの、お金のお話なんですけど・・・」
所長「君の親も酷いモンだねェ。こんな可愛い娘捨てて逃げるなんてね」
少女「私は何をすればこの額返せるんでしょうか・・・」
所長「そうだねェ普通に行けば臓器売ったり、君みたいな見た目の娘ならお金持ちのおじさん連中に高値で売りつけたりそんな所かねェヒヒッ」
少女「それは流石に・・・嫌です・・・何か他に方法は無いですか?さっきの以外ならなんでもいいので」
所長「それなら・・・あ、君今年から高校生だけど、もう進学先は決まってるのかな?」
少女「はい。S学園っていう国立で割と上の方で決まtt」
所長「じゃあそこ今から電話して蹴って。僕が新しい高校決めるからヒヒッ」
少女「ってるんですけど・・・って、えっ!?蹴るんですか!?S学園を!?」
所長「プッ大丈夫さ。中退なんてのにはしないから安心してククッ」
少女「くっ・・・分かりました・・・(この人今笑ったよね!?それに私の3年間の努力が・・・努力がぁ・・・)」
ーーー数分後ーーー
少女「お断りの電話してきました・・・この後はどうすればいいですか(何言われんだろ)」
所長「入学手続きの紙出しといたからそれ書いて。あとはこっちで準備するよ」
少女「(あれ・・・これでお金チャラ?そんなはず・・・)あの、これでお金はどうやって・・・」
所長「あぁ、ここにこっちの出した条件で3年間通って無事卒業出来ればチャラでいいよ」
少女「えっ!チョrいやそんなんで良いんですか!?(やった私なんか運良いかも!)」
所長「おや?偉く楽観視してるようだねェフヒヒ。じゃあ条件の方言うケド・・・心の準備は良いかな」
少女「えっあっはい(えっそんなやばい条件なの!?)」
所長「まずここ男子校なんだけど、君には男装して3年間通ってもらうね。その状態で誰にもバレずに卒業出来れば、借金はチャラでいいよ。3年間の住む場所や生活費なんかはこっちで手配してあげる。なんなら卒業した後の大学生活とかも支援してあげるよ」
少女「男装して男子校!?そんなのそもそも入学出来ないでしょ!?てか出来たとしてもかなり難易度高いし!?(でも生活費とか卒業後の事考えると断れない…断ったら私の臓器が世界中にバラまかれるし・・・)」
所長「ククッ入学に関しては問題ないよ。校長とは仲が良くてね。全教員にも君が女である事は伝えておくから、性別的な問題なら先生に相談して解決してね。後は君が生徒たちに女である事をバレなきゃゲームクリアだよヒヒッ」
少女「ゲームって・・・でも何でこの条件で1億5000万もチャラにしてくれるんですか?聞いた感じそんな多額な収入ないように思えるんですけど(なんでこの人私が驚くたびに笑うの)」
所長「僕はね、笑う事が何よりも好きなんだよ。最近は僕に極上の笑いをくれる人がいなくてねェ。ここ数年笑いに飢えてたんだよ。そんな時に君の両親の失踪、そして娘が一人残された。こんな面白い展開放置しておく理由がないと思って今回の話を考えたんだよ」
少女「笑うためならお金躊躇しないってどんなお金持ち・・・」
所長「それより君、あと1ヶ月ないくらいでここ入学だけど男装の練習とかは良いのかい?ヒヒッ」
少女「そうだ!?私男子校入学になったんだ・・・どうしよう何も考えてなかった・・・」
所長「だろうと思ったよ。制服とかの採寸は下の事務員に言ってくれれば後日君の家の届くようにしておくよ。男子用のかつらなんかも一緒にね。あーあと、週1回くらいはここに寄って学校での出来事なんかを面白く話してくれると嬉しいな。僕が笑うような話だったら生活費とは別にお小遣いを出そう」
少女「週1でそんな面白い出来事あるのかな・・・(でも面白い話でお小遣い・・・なんかこれ思ってたより好待遇?)」
所長「じゃあお金の方はこんな感じで。じゃあ3年間頑張ってね少女≪くん≫」
少女「が・・・頑張ります・・・」
ーーー戻って男子校校門前ーーー
とまぁ、こんな感じで今ここに立ってます・・・
くよくよしてても仕方ない!3年間頑張るぞ!!私!!