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023:集客と販売

修正のお知らせ。

アルメニア王国→アルファール王国

変更致します。


理由

いつもインスピレーションで語感が

良い名前をつけていたのですが、ど

うやら拝読させて頂いている小説と

同じ名前をつけてしまったようです。

どうりでこの名前がすぐ出た訳です。


また、某海外の方カラオケ大会でこ

の国(共和国だったかな?)の名前

も見付けてしまいました。

変更することをご了承ください。

「リュージ君、こんなところでお茶してていいのですか?」

「コロニッドさん、果報は寝て待てですよ」

「かほう・・・?それにこの金額では誰も買いませんよ」

「まぁ、みててください」


 朝早くからパン屋に来た常連は訝しげな表情をしながらパンを購入し、帰るお客様には「お茶いかがですか?無料です」と試飲していってもらった。

それからしばらくすると商業ギルドの人が何名かやってくる。

「ほぉぉ、これが新種の芋か。え・・・なんだこの価格」とか「ちょっと触ってもいいか」とか興味深げに芋をよく見ていた。

「これ売っているのは生芋ではなく焼き芋なんだよな」

「ええ、それが条件らしいので」そう答えると「まぁがんばんな」と帰っていった。

すると遠巻きに買い物に来ていただろう主婦層が子供連れで輪を作り出す。

こちらを見に来てないよ風を装ってパン屋に入る姿も一定数いるようだった。


 主婦と子供の輪が結構な盛り上がりになり「金貨一枚の芋ってどんな味がするんだろうね」という声が聞こえたので「試してみます?」と声をかけてみた。

コロニッドさんにお茶を配ってもらっている間にまな板・皿・包丁・楊枝を出しホクホクの焼き芋を出した。


「これが商品の焼き芋です、今買うなら金貨一枚ですよ」と言うと焼き芋を1cm角に切り出した。

「あ~、全員に行き渡らなさそうなので、このコンロの高さ以下の子供のみに試食してもらいましょうか」と言うと軽くブーングが聞こえてくる。それでも何人かが楊枝を取り子供に食べさせる。


「ホォォォオイシィィ」とかその場で地団駄っぽい動きをしている子がいた。

試食できない親はこの場所は危険だと思い帰ろうとするが、子供は待っていればまた食べられるかもしれないと動かない子が多くいた。

主婦達は少し時間を置く必要があると感じたからかパン屋で買い物をしていった。


 若干残った芋を影に隠すと次第に輪は減っていく。

「コロニッドさんも試食してみます?」

「いいのかい?気になっていたんだ」と言うと一本焼き芋を出してあげた。

「ええええ、金貨一枚は出せないよ」その時「どうしたんだい?今日は朝からお客さんがいっぱいだよ」というクロウさんが出てくる。

「いいですよ、これはお金取りませんから」と言うとコロニッドさんとクロウさんが二つに分けて食べ始めた。

「「これはすごい」」現在流通している芋はがっかりする代物らしいので感動していたようだ。


 いったん昼休憩してから午後も同じような光景が広がった。

そして噂を聞いた八百屋や料理屋関係の人が3時くらいの時間にやってきて見学していった。

ちなみに空いた時間に調理場を借りて湯のみは洗ってある。

夕方を過ぎ一本も売れずにこの日は店仕舞いをした。


二日目はポップ用の掲示板を変更する。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇

期間限定:リュージの焼き芋屋


【新種野菜:緋き芋の焼き芋】

※新種としてネーミングを王国に申請中


甘くてホクホクな焼き芋:限定販売数 0/10本


1本銀貨50枚、お茶は無料

お買い得価格に値引きしました


王国指名依頼として販売中

身元保証人あり 2/10日目

◇ ◇ ◇ ◇ ◇


 朝食後に合流しセッティングを終えると怪しい一団が現れた。

「我輩は公正取引を担当する男爵のカッファルである。直ちに不正な取引をしようとするこの店を閉め証拠品として緋き芋を差し出すのだ」後ろの2名が抜刀し机の位置に剣を静止させる。

「あの、これ王国からの依頼ですよ」と言うと「王国の名を語るとは・・・その罪重いものと思え」と凄むカッファル男爵。コロニッドさんが王国からの依頼書を見せると更に別の一団が現れる。

「ああ、あの人の勇み足だったか」「そうだったようですね」と二人で合掌した。


 それからはストリートチルドレンによる生芋の窃盗からの即逮捕とか。

昨日見た主婦達が昨日より安いわねと言いお茶を飲んでパン屋に入ったりとか。

もう試食はしないの?とか聞かれたりした。


 お客の輪が途切れた頃、協会関係者が女性3名でやってくる。

「あの、この焼き芋というものを買いたいのですが・・・」

「え・・・購入ですか」正直驚いた、王都の協会は儲かっているのかなと一瞬考えていると。

「昨日女神さまより【緋き焼き芋】という天啓があったのです」と真面目な表情で話す。

「では、こうしましょう。本来銀貨50枚のところですが銀貨5枚でいいです。45枚分は寄進ということで処理してください」と言うと銀貨5枚を頂き焼き芋を1本提供する。

「ありがとうございます、正直銀貨50枚はたとえ女神さまのご所望でも難しいものがありました」何度も頭を下げる女性達にお買い上げ有難う御座いましたと大声でお礼を言う。


 黒板の限定販売数を1/10に変えるとまたもや輪が広がっていった。

コロニッドさんには明日は鍛冶屋に寄ってからくるので少しだけ遅れる事を話すと了承してもらった。

クロウさんからお客さんが増えたお礼で店仕舞いの頃にいっぱいパンを頂く。

この日売れたのは結局1本のみだった。


 翌日朝食後に鍛冶屋に行くと無事できていたようだった。

「どうだ、設計図通りにできたと思うが」というガンツさんに親指を立ててサムズアップする。

バーベキューコンロは取っ手もつけてくれたようで鉄板と金網もちゃんとサイズに合うようになっていた。

端っこには鉄筋棒や加工失敗したらしき鉄材とかがあり苦労が伺われた。

「難しいものを仕上げてもらってありがとうございました」と言うと「今度は武器を頼むぜ」というガンツさん。

「これが終わったら冒険に出たいのでその際はお願いします」とお辞儀をした。

「あの鉄筋棒はどうするのですか?」と言うと後でまとめて処理するよという。

「あれも何本か貰ってもいいですか?」と聞くと一本銀貨1枚でいいとのこと。

1m位で同じ太さの鉄筋棒4本を購入した。


三日目もポップ用の掲示板を変更する。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇

期間限定:リュージの焼き芋屋


【新種野菜:緋き芋の焼き芋】

※新種としてネーミングを王国に申請中


甘くてホクホクな焼き芋:限定販売数 1/10本


1本銀貨5枚、お茶は無料

もう値引きは致しません、残り9本早い者勝ち


王国指名依頼として販売中

身元保証人あり 3/10日目

◇ ◇ ◇ ◇ ◇


 挨拶をするとバーベキューコンロも設置した、今日は本格的に販売することにする。

鉄板と金網は収納にしまっており、玉砂利を出し洗った芋を4本程並べ玉砂利で覆う。

連鎖炎石をほおると煙と暖かさに人が集まり始めた。


所持金

所持金:金貨5枚+銀貨173枚(+銀貨50枚)

売上げ:銀貨5枚

鉄筋棒:銀貨-4枚


残 金:金貨5枚+銀貨174枚(+銀貨50枚)

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