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これからは短編集にしようと思った。
今回からそうです。
かなり短いです。
すみません…w
「そらもーとべーるはずー」
休み時間、俺は唐突に歌い出す。
かなり大声で歌ったため、クラスメイト全員がこちらを見ていた。
「急に歌い出した訳を説明しよう。頭に浮かんだからだ」
何かもっと理由があるんじゃないのかと勘ぐるような目で見てくるクラスメイトたち。
「ん?以上だが?」
「え?特に理由もないのに、唐突に教室に響き渡る大きな声で歌い出したの?」
疑問符が浮かべられている友人ら。
その状態に俺は疑問が浮かぶ。
「逆にそういう時ってないの?」
唐突に大声で歌いたくならないのか、という意味を含んだ質問を返す。
「あってもここではしないかな…」
周りに同意を求めるようにお互いに顔を見合わせ合う友人ら。
なんだか俺がアウェイ感を感じ始めてたその時。
「与義〜お前にご用事がある人をお連れしたぞ」
担任の教師が急に来たかと思うと、フードをかぶり、顔を隠した何やら怪しい雰囲気を醸し出しまくりな女性を俺のもとにおいて去っていった。
珍しく、担任がにやけていたことに驚きと共に嫌な予感を感じとる。
この女性は危険だ、俺の心の中の危険センサーが反応する。
だが、残念なことに、俺のえっちなおねいさんフラグを求める好奇心の勢力が危険センサーを破壊する。
「なにか、御用でしょうか…」
腹の底で鍛え上げたイケボを繰り出す。
「あのぉ…与義さん…ですよ…ね…?」
恐る恐るという感じに聞いてくる。
さっきの担任教師から話を聞いたのでは?と言おうか悩んだが、もしかしたらとてつもない美人のお姉さんの可能性がある、そう思ったらあまり失礼なことは言えない。となって言わないことにした。
「はい。間違いありません」
少し肺が痛くなるイケボ。
このイケボはこれっきりでもう使わないと心に決めた。
「私のこと、覚えてますか?」
そう言いながらフードをめくる。
その顔は…
「おいお前、今までの俺の期待を返せよゴラァ!?」
友人の母親、雪さんだった。
だから妙に聞き慣れた声だと思ったわけだ。
「で、こっからはちょっと重要な話」
雪さんが少し真面目な顔になる。
「流医がまた事故った!」
そういった直後、雪さんと俺は大笑いした。