表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/11

初デート

 

「あー! 遅れちゃう遅れちゃう!」



なんで昨日早く寝なかったんだー!



――事の始まりは二日前。



「優奈さ、日曜か月曜空いてる?」


「んー。たぶん日曜なら空いてると思うよ?」


「そっか。じゃあどっか行かね?」


「なんで?」


「もー鈍いなぁ。デートしましょ? って言ってんの」


え!


「ホント!?」


「嘘言ってどうするの」


「キャー! やったー! 行く行く!」


「じゃ日曜の十時に駅前の喫茶店な」


「わかった!」



――となった訳です。


そしてただいまの時刻九時五十分。

喫茶店まで急いでも十分。

まだ髪型が終わってない。

……遅刻決定。



「あー! どうしよう!」



焦れば焦るほど髪がまとまらない。



「ちょっとアンタうるさい! 日曜の朝から騒ぐな!」



ドアが乱暴に開かれてお姉ちゃんが入ってきた。



「あ! いいとこ来た! 髪やって!」



お姉ちゃんは「は?」と言いながらもキレイにやってくれた。

口は悪いけど一応美容師さんなだけあってちゃんとまとまってる。



「ありがとう!」



お礼を言って時計を見るとすでに時間は九時五十七分。



「急がなくちゃ!」


「どこ行くの?」



もー。急いでるのに。



「喫茶店!」


「……乗ってく?」



お! その手があったか!



「お願いします!」



そして結局着いたのは10時5分。



「お姉ちゃんありがとう!」



「おー。楽しんでねー。」



お姉ちゃんとバイバイして自動ドアを抜けると窓際の席に光輝の姿が。



「光輝! ごめんね。いろいろあって遅れちゃった!」



謝ると光輝は立ち上がって頭を軽くポンポン撫でてくれた。



「優奈のことだからどうせ準備とかだろ?ったく。メール気づけよ。」


「メール?」



バッグに入っている携帯を取り出して見てみると、五件のメールを知らせる通知が来ていた。

中を見ると、みんな『もう時間過ぎてるけど大丈夫?』や、『何かあった?』など、私を心配してる内容ばかり。



「本当だ。ごめんね? 心配させちゃって」


「もういいよ。じゃあ行くか!」


「うん!」



お店を出ると、自然と私の手を握って歩き始める光輝。

なんか恋人同士みたい!

まぁ、恋人同士なんだけど。



「光輝ー。今日どこ行くの?」


「んー、秘密ー」


「えー」



なんで秘密なんだろう?

でもまぁいっか!

光輝といっしょならどこでも楽しいよね!


電車に乗ったり、歩いたりして約一時間。

やっと着いたのは新しくできたテーマパーク。



「ここって!」


「前、来てみたいって言ってただろ?」


「うん!」



やった!

最近出来たここは、遊園地の定番乗り物はもちろん、プールにゲームセンター、そしてここ限定のブランドアイテムが買えるショップなど、一日じゃ足りないくらいのボリューム満天のテーマパーク!

よく雑誌とかで取り上げられていて、ずっと来てみたかったんだよね。



「もうチケットは取ってあるから行こう」


「あれ? いつの間に」


「ネットで買ったんだ」


「そうなんだ! よし! レッツゴー!」


「オー!」

 


今はもう十一時ちょっと過ぎだから、混む前にお昼を食べることに。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ