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チートな俺は、Gクラス。  作者: 夜来
チートな俺は、Gクラス。
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第7話:アルトは、自分の【チカラ】を改めて実感した。

――Side アルト――



「うーん……」


「どうしたんだいアルト! 元気無いじゃないか! 風邪でも引いたかい?」


「全くよ! そんな元気が無いアルトなんて、アルトじゃないわ!」


「…いやいや、別に違うっt…」


「こうしちゃ居られないね! 薬でももらってくるよ!」


「私も行くわ! アルトはそのまま待ってて!」


「ハニー!」「ダーリーン!」



………はぁ。

とりあえず、2人が抱き合いながら家を出て行ったのは無視しておこう。


…俺がこんなに落ち込んでいる…訳ではなく、考えているのは単に俺の【チカラ】のことだ。


前日、俺とナシズ爺はエンヴァー大陸のヒュマン・エリアの大部分を占める四大国の1つ、ガフリア王国の首都、王都エクシリアへと向かった。

それは、単に服や生活必需品などの買出しと、王都という物の下見、散策を兼ねた物だったのだが…。


そこで偶然出くわした鳥型魔獣、バーディンとの戦闘(?)で、一瞬だけだが凄まじい脚力を得たようなのだ。

アレは、どう見ても、どう感じ取っても【チカラ】なのだろうが…。

俺はその数日前に、大熊型魔獣、ベアルとの戦闘で「怪力」という【チカラ】を身に着けたはず。


…不思議だ。


【チカラ】は、2つ身につけることは出来ない。 というより、それは無い。

ということは、これは1つの【チカラ】なのか?


ということは、「爆発的に体の一部を強化できる【チカラ】」か。 うん、そうに違いない。

…よし、ちょっと確かめてみよう。


とばかりに俺は立ち上がり、2人が飛び出して行ったまま開けっ放しだったドアをくぐり、家の前にある地面の上に立つ。

…お、手に収まるくらいの手ごろな石発見。 アレで良いや。


俺はそれを手に持ち、グッと力を入れてみる。 …まぁ、そりゃ何も起きないよな。


さて、此処から本番だ。 グッと力を入れ、神経を集中させる。

体の中の【チカラ】を眠りから覚ますように…! …さぁ、来い! 怪力!




…バァン!



…そんな爆発したような、しかし硬質な音が響き、俺の手に収まっていた石は粉々に砕け散っていた。 …うわ、すげぇな。

飛び散った石のかけらで少々掌に傷がついたが、これは、結構楽しい。

なんたって、元の世界で傷くらいが限界だった石が、粉々なんだぜ? 13歳の俺にとっては(精神年齢はあれとしても)はしゃぐだろうよ。


それじゃ次は…脚力だな。

「脚力…来い!」 とか思いながらクラウチングの姿勢をとり、走り出す…!



途端に、景色はあの時のようにぶれる。 F1の選手は走行中、周りの景色が溶けて見えると聞いたが・・・まさにそれか。

数秒走ったところで、はたと足を止めてみる。


…これはひどい・・・。


途端にそう思ってしまう。 なんと、ミーモの森へと突っ込んでしまったらしいのだ。

後ろを振り返る。 ソツタに一軒しかない俺達の家が、とても小さく見える。 あぁ、本当にとてつもない【チカラ】を手に入れたんだな…。


鹿型魔獣のディアノが、いきなり、しかも尋常ではない速度で突っ込んできた俺を見て、逃げもせず、攻撃もせず、ただ俺を見ていた。

たぶん、唖然としているのだろう。 まぁ、そりゃそうなる。


これ以上ミーモの森で力試し(という名の暴れ回り)をすると、またもやベアルが襲ってきてもおかしくは無い。

【チカラ】で自信はあるが、無闇に殺生はいけないな。 帰ろう。



…そして俺は、またもや凄まじいスピードで家に向かって走り出した。 それでディアノ一体が気絶したのは、本人が知らない逸話である。



――――



帰ってきた2人が執拗に勧める風邪薬を何とかやり過ごし、今は夕食時だ。


この前のチーキンの残りや、ご飯(のような物、味とか食感はご飯。)を食べながら、爺さんはまたもや切り出した。


「アルト! 15になったら学校に行くのはちゃんと分かってるよね?」


「勿論…。 何? 今更そんなこと聞いて」


「うん、昨日までハニーと相談してたんだけど…」

「ついに、アルトの行く学校が決定したのよ!」


「本当? へぇ、楽しみだなぁ…で、どんな学校なの?」


「うん、その事なんだけど・・・」




「いい? アルトが行くのは、――――――――ガフリア国立エクシル魔法学園よ!」



…何・・・だと?


―――アルトは、その名を聞くと硬直してしまった。

何故かツイッター始めました。 何故かこの名前で。

「Yorai_G」でお待ちしております。


感想・アドバイスドンドンお願いしますねー。

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