第37話:アルトは、拳で殴り起こした。
お久しぶりです。
この話を読む前に、ちょっと注意を。
・この話はダントがアルトに叩き起こされた後の十数分間の話です。
・ダントとリスニルがとてもウザイ感じになってます。
・というよりなぜかダントの後悔話になってます。
・ぶっちゃけ、何故こんな感じなのか分かりません。
・どうしてこうなった\(^o^)/
どうぞ、お読みください。
――Side ダント――
ガスッ! そんな音と共に「私の腹に」繰り出されたのであろう衝撃によって、私の意識は強制的に引き起こされた。
「ごあっ!?」
情けなくもそんな声と共に目を開ける私の目の前には、右拳をフック気味に私の腹にめり込ませた宿敵、アルト=シューバの姿があった。
何故この状況で殴るのだ、そう聞こうと思ったが腹への一撃によって上手く声が出せない。
「……!!」
「……あーなるほど、とりあえず目覚ましにと」
やっと、しかし音にはなっていない私の声を正しい理由で認識したのか(どうやって認識したのかは気になるのだが)、シューバは目覚めの一撃の理由を判りやすく私に言う。
当然、馬鹿らしい理由だった。音にはなっていなかったが、聞こうとした私が馬鹿みたいではないか。
「あと、帰りに約束した3発+1発も兼ねて、だ。ありがたく思えよ?」
……思い出した。確か此処に来る途中、「五月蝿い」という理由で復路に3発殴られることになっていたか。
当然避けたいのだが、無理だ。彼の拳はどうしようと。そんなことで、割り切って殴られるまでは思い出さないでおこうと思っていたのだが、コイツは今の一撃にそれを加算するらしい。
どこで1発増えたのかは知らないが、コイツの拳は馬鹿に出来ない、無くなってよかったと内心ほっとした私だったが。
「あ、まだ2発残ってるからな?」
どうやら、期待した私が馬鹿だったらしい。一撃では私は起きなかったのか、2発目で漸く起きたと言う事か。
本心を言えば、4発を受けきるまでずっと寝ていたかった。先ほども言った通り、コイツの拳は馬鹿みたいに威力が高いのだ。
アルト=シューバの【チカラ】……【創造主】。神をも超えられる【チカラ】を持つコイツを下手に刺激しない方が良いのは、春のXCMで身に染みてよくわかっている。
XCMという戦闘訓練を兼ねた大会ということもあっただろうが、聖属性最上級一点攻撃魔法……魔法学分類上そう定義される私の魔法、《輝く世界》で半殺しにしようとした私が受けたのは、気絶するほどの凄まじい正拳突き。もう受けたくない。
色々と記憶を掘り起こしてみたのだが、刺激しなければ弊害を受けることは無いというわけでも無さそうなのだ。今の私のように。
「……ッ! そうだ、皆はどうしたッ! 私は確か、双頭龍の攻撃で脇腹を刺されて倒れたはず……ッ!?」
あの時の思い出で大事なことを忘れていた。よほどあの時のインパクトが強烈だっただろうか。やっと声が出たことにも気付かなかった。
そう、朝から双頭龍を狩りに来た私達は、突然吹き荒れた砂嵐に飲み込まれ、訳も分からないままナイフで刺されて意識を失ったのだ。
無意識に、刺されたわき腹へと手が伸びる。私より早く起きていたということは、包帯でも巻いてくれたのだろうか。
そう思っていたのだが、軽々と常識を打ち砕く彼は、私の予想を70%ほど外しながらこう言った。
「魔法学園の1年最高位が大声で恥ずかしいこと口にしてんじゃねぇよ。倒れた報告なんかいらねぇ。……傷は全員もう治した。心配は要らねぇよ」
……は? もう治しただと?思わず唖然としてしまったが、確かに体中にあったはずの傷は、どこもかしこも消えている。
日はまだ高く、恐らく私達が双頭龍と戦い始めて3時間も経っていないだろう。それなのに、既に治っているとはどういうことなのだ。
「……【クリエイター】で治したんだよ。お前は《聖域》で守ってたらしいから傷はあまり多くなかったが、後の4人はひどかったぜ。……ま、そう言っても【クリエイター】で一発だけどな。あと、皆の破れた服も直しておいたぜ」
……絶句する私。やはり【クリエイター】は万能すぎる。神を超え、コイツ自身が絶対神になる日もそう遠くないのかもしれない。
……皆、といえば。「Nameless」(チーム名。私としては非常に不満だが、決まった以上そう呼ぶしか無い)の他のメンバーはどこだ。さっきから見当たらない。
そう思っていると、漸く気がついた。今、私はシューバの拳を自身の腹にめり込ませながら寝ているのだ。視界に彼しか映らない訳だ。
とりあえず退いてくれというと彼は意外にはすんなりと拳を引き、「後2発、後2発……」と不気味に呟きながら歩いていってしまった。
そして、私が上体を起すと、其処には衝撃的な光景が広がっていた。
まず、恐らく数十分前までは砂嵐だったというのに今は青空が広がるローカルド大平原だ。
私が意識を保っていた時は、確かに腕の先ほどまでしか視界が届かなかった。大規模な幻覚魔術ということでも無さそうだ。
双頭龍が起した砂嵐は、すっかり消え去っている。不思議なのだが、やはりシューバが何かやったのだろう。
メンバーの倒れ伏す姿。私とシューバ以外の4人は並べて寝かされている。シューバはあそこへと向かったようだ。……私が何故仲間はずれにされたのか、てんで予想がつかないが。まぁそれは良いとして。
これではまるで戦死した遺体を並べてあるかのように見える。不謹慎にも程があるぞ、アルト=シューバ。
―――そして、1つの大きな、もう動かないであろう体。近くの地面には、それぞれ薄緑と茶色の塊が1つずつ落ちていた。
……双頭龍の体だった。落ちているのは、おそらく、というより確実に龍の首だ。証拠に、長かった龍の首の中程から先が切断されている。
偶然にも龍の顔はあちら側……奥側を向き、此方からでは表情は見えない。此方としても見たくはないので良いのだが。
切断された体側の首からは、龍族特有のどす黒い血が流れたその跡が残っていた。茶色の頭……グランといったか。グランの首の一部に、それが掛かっていた。
……倒したのか。双頭龍を。……恐らく、アイツが。
何をしたのかは全く分からないが、砂嵐の中で倒れた私達の中で1人だけ。アルト=シューバが双頭龍の首を刈ったというのか。
じわじわと、悔しさが滲み出てくる。XCMに続いて、またしても。あの茶赤髪の少年は、私より高みへと上ったのだ。
……クソッ! 心でそう叫びながら、思わず拳を地面に叩きつけた。柔らかい土で痛みは無かったが、何より心が痛い。
最高位が何なのだ。現に最低位の彼は私より上にいる。そんな階級など、全く指標にならない。
此処へ入学した時は。いや、学園長室へと入るあの時までは、私は最高位の誇りを持っていた。
実際、私は強かった。自分ごとながら、王国騎士団のとある騎士と闘い、勝利したこともあった。学業も優秀だった。
エクシリア有力貴族として自分に誇りを持てと言われ育ってきた私は、その言葉に恥じぬ努力の成果と才能を遺憾なく発揮してきた「はず」なのだ。
そしてそれは……私のプライドは、私があの時までは目にも入れなかった最低位によって大きく揺らいだ。
学園長室でひびが入り、XCMで一部が壊れ、今、崩れようとしている。
自分に誇りを持って生きてきたはずの私は、いつの間にかその誇りを失おうとしていたのだ。
―――綺麗に切断された龍の首。大方、《剣》や《刃》の魔法で切断したのだろう。しかし、頑丈な鱗で覆われた双頭龍の首を切断するには、かなりの魔力が必要なはず。最低、上級魔法。
それを軽々と、あの砂嵐の中(砂嵐を消した後なのかも知れないが)でやってのけたアルト=シューバ。
私の中の、「私自身」という存在が霞んで見える彼。もはや、彼への抵抗は、私の遠吠えだったのだろうか。
私は、ずっと彼の背中を見て生きて行くのだろうか。直接見えなくても、精神的な問題として、彼はずっと私の前を行ってしまうのだろうか。
嫌だ。だが、それが現実だと言う事を、今日改めて思い知ったのだ。
私は今、傀儡のように呆然としているだろう。立とうとするも、立てない。――――そして、頬を何か熱い液体が滑った。
思わず拭ってみると、それは透明で、自分自身、プライド故に目から零す事は一生無いだろうと思っていた物だった。
私は、泣いていたのだった。情けなく。
「―――――ダント様ッ!」
不意に、左から声が聞こえた。
そちらに首を動かすと、まず最初に日光を少しだけ反射する銀色の髪が目に入った。此処に居る「Nameless」メンバーで銀髪なのは1人しか居ない。
……というより、私を「ダント様」なんて小恥ずかしく呼ぶのも、1人しか居ない。
エクシル魔法学園の1年第2位で「Nameless」のリーダー……ウェスレイ・リスニルだった。
どうやらシューバにたたき起こされ、ここまでやってきたようだ。
「―――っ! どうなされたのですか、ダント様……?」
何故か私の顔を覗き込みながら、そう困ったように、違った言い方をすれば、軽く信じられないといった顔で問いかける彼女。
リスニルの言葉を聞いてから、私は頬が湿っていることに気がついた。完全に涙を拭いきれていなかったのだ。
すぐさま腕を動かして、布地で涙を拭った。そして、彼女に話しかける。
「……少し自分に失望していただけだ。あの最低位に、誇りを崩されたよ」
けして暈す事無く、率直に自分の気持ちを言うというのは今の状況下ではあまり気持ちの良い物ではない。
だが、言わなければ彼女は納得してくれないだろう。彼女は私が曖昧なことを言うと、根掘り葉掘り聞いてくるのだから。
私の言葉を耳に入れたリスニルは、私がネガティブになっていたのがよほど信じられないのか、目を丸くしている。
「……ダント様らしくありません。そのような事を仰らないで下さい……」
「事実なんだ。私はプライドを崩され、呆然と此処に座っている。君が悲しむのは見たくないが、事実を伝えなければどうにもならないだろう?」
「……ダント様……」
私は右脚を伸ばし、左脚を曲げて左肘をそこについた。ため息も、もう出ない。
リスニルはというと膝立ちで、先ほどと変わらず驚愕の表情を浮かべている。其処には、悲しみも垣間見えた。
普段余り感情を出さないリスニル。私が見る中で感情を表に出すのは、殆ど私が絡んだ出来事だけだ。今回も。
やがて、俯いた私の視界に白い手が映った。首を戻すと、リスニルが手を私に差し伸べているではないか。
声に出さず「立ってください、ダント様」と言っているリスニル。感謝しながら、彼女の手を掴んで立ち上がった。
「……ダント様」
シューバが此方へ来いと手招きしているらしく、歩き出して直ぐにリスニルが口を開けた。「何だ?」と言いながら、私も歩を進める。
「……私は、ダント様に憧れていました。聖属性の魔法を使うダント様は、高貴で、華麗で、とても力強くて、私は、初めてダント様の戦う姿を見た時から目を奪われていました」
……入学の直ぐ後か。魔法の訓練で、初めて魔法を見せた。
その時からだ。私にAクラスの大多数の女子と少数の男子が寄ってきたのは。別に人間恐怖症ではないから、苦痛ではなかったが。
つまり、リスニルはその内の1人だったわけか。
「……そして、ダント様の人格にも憧れていました。プライドが高いダント様は、先ほどの魔法も合わせて、私の中で最上級の存在でした……でも」
リスニルは其処まで私に憧れていたのか。嫌ではないが、少し恥ずかしい。
「でも」と一旦区切って、リスニルは再び話し始めた。
「XCMでダント様がアルト=シューバに負けた際、私は少しだけ、少しだけダント様に失望したんです。あのダント様が、最低位に負けるなんて……と」
「仕方の無いことだな、負けたのだから」
「ダント様はHRに戻った後、酷く落ち込んでいらっしゃって……また少しだけ失望しました。……しかし、その翌日にはまた何時ものダント様に戻っていらっしゃいましたよね」
……表彰式で「次は勝つ」とシューバに言ったから、次の日からは毎朝の鍛錬を倍にした。何時までも落ち込んでいられないから。
それと同時に調子も戻ってしまっただけの話なのだが。
「私は、何時もの調子に戻っていらっしゃるダント様を見て、前日の失望を激しく恥じたんです。直ぐに立ち直るのも、ダント様らしいから。表面だけで判断し、失望してしまった私は、なんて馬鹿なのだろうと思いました」
……先ほどから、何が言いたいのだろうか。
とりあえずリスニルが言い切るまで聞くつもりだが、意図が掴めない。
それを過敏に受け取ったのか、リスニルは言った。
「私は、ダント様が自身に失望していらっしゃる今回でも、立ち直って……何時ものダント様に戻って欲しいのです。……お願いです、ダント様。
―――――――私は、何時ものダント様が好きなのです」
「…………」
――――――彼女は、そういうなり俯いてしまった。私は、呆然とその様子を見つめるほかなかった。
自分で言うのもなんだが、私は目が良い。嫌でも、俯く彼女から流れる涙が目に入ってしまったのだ。
今まで、リスニルが泣く所を見たところがなかった。XCMでAクラスが負けたときでも、沈着に見ていたらしいのに。
何故彼女が涙を流すのだ。
そして、何故私は何もしてやれないのだ。
私は、恥じた。最高位だからとか、そんな小さな物ではなく、1人の男として……女に涙を流させた男として、私はこんな自分になっていることを今更ながら後悔した。
そして、彼女が涙を流す原因を、一刻も早く排除しなければと感じた。当然ながら、その原因は私にある。
……そうだ、私はエクシル魔法学園1年最高位、ダント・サスティーフ。……高潔なる上級貴族、サスティーフ家の跡取りとして、私は……
私は、こんな所で俯いていられない。
――――
――Side リスニル――
最初の「何時もの」の所から、急に涙腺が緩む。私は思いのままをぶつけた。
入学したての頃から憧れていたダント様に、今、最低位との力の差を感じて失望するこの人に。
気付けば私は泣いていた。1人の少年に負けたこの人と感覚を共有していると言うか、そんな気がした。悔しい。
そして同時に、勢いで好きだと言ってしまったことが酷く恥ずかしくて、私は涙を見せたくないと言う理由と合わせて俯いてしまった。多分顔は赤い。
憧れの人であるダント様に言ってしまったから、というのもそうだが、半分ラブの意味もあったことが本当に恥ずかしかった。
「……リスニル」
不意に声が掛けられた。勿論ダント様の、男声としては少し高めで、しかし重みのある声。
涙は見せまいと袖で涙を拭い、しかし顔の赤さには気付けずに、私は俯く顔を戻して、前を歩くダント様を見た。
ダント様は、私を見ていなかった。体と、美しい金の後ろ髪が見えるのみ。しかし、先ほどまでとは……ほんの十数秒前とは明らかに違った後姿だった。
しっかりと前を向くその姿は、「何時もの」ダント様だと思った。
「……リスニル。……私は今まで死んでいた。『どうかしていた』というレベルではなく、心の奥底に沈み、死んでいた」
私が「何時もの」ダント様に気付いて声を出そうとする前に、ダント様はもう一度私の名を呼び、そう話し出した。
私は黙り、話を聞いた。やはり、「何時もの」……。
「だが、私は甦った。リスニルのおかげだ。心の底から私を引き上げてくれた君には感謝しよう。ありがとう」
何の前触れもなくそう言い放つ後姿のダント様。何故か妙に恥ずかしくなった。
でも、そういう所も普段の、いつも通りのダント様だった。今までそういった事を何回も聞いているはずなのに、冷静な顔が崩れた気がした。
「や、やめてください、ダント様。立ち直ったのは他でも無いダント様ご自身なのですから……」
私が、あまり動かない口を必死に動かしてやっとのことで言い放った言葉を、ダント様は微笑で返した。
「フフ、そうだな。さぁ、早く皆の所へと行こう。アルト=シューバが待っているのはどうでも良いとしても、他の3人が私達の為に待ちくたびれているのはどうも忍びない。」
「はい」と返事をする私も、先ほどまでは死んでいたのかもしれない。
心の底から引き上げてくれたのは、間違いなくダント様なのだ。
「Nameless」のリーダーとして、またはその関係でダント様のお傍に居る事が出来る身として。
私はダント様を支え、腕となり、脚となり、目となり、耳となることが出来る身として。
私は、こんな所で俯いていられない。
でも、やっぱり恥ずかしいかな……
――――
――Side アルト――
とりあえず今後のことを決めたいとダントを呼びに行ったらしいリスニルなのだが、2人揃って戻ってこない件について。
もちろん直ぐ傍――まぁざっと100mほど離れた所。ダントが倒れていたのをそのままにしておいた――で何をしているのかは見えるが、会話までは入ってこない。
やっと歩き始めたと思ったら今度は俯いたり戻したり。一体何してんだ?
直ぐ近くで、ソフィとラウスがなにやら「いや早く呼びに行ったほうが」「バカ何言ってるの良いムードを」「そんなのどうでも良いから」「良いわけ無いでしょ少しは考えろバカラウスがッ!!」とか何とか言い争ってるのも気に掛かるし。……うーん、なんだかなぁ。
少し時間がたって、漸く2人が歩いてきた。のだが。
「……リスニル。何で顔が赤いんだ?」
「ッ! 言うなアルト=シューバッ!! 個人的な事に首を突っ込むと痛い目を見るのは其方の方だぞッ!」
……えー、俺は単に「顔赤いね」って言っただけなんだけど……まあ、なんか色々あるんだな。
……ソフィがいつも以上にニコニコしているんだけど、何か関係あるのか?
そしてダントは……あー、いつも通りだな。見下すような目。んでコイツを叩き潰すのが俺の楽しみ☆……ではないけども。
いやぁ、何時もの負けず嫌い過ぎてもう見飽きた感があるな。
「……アルト=シューバ」
「んあ?」
俺がそんな感傷に浸っている時に、堂々と割り込むダント。なんだよ、行列に横入りする迷惑おじさんかお前は。
「……次に戦うときは、必ず私が勝つ。精々鍛えていろよ」
「……」
……あ、ありのまま今起こった事を話すぜ。
自分を宿敵にしてるらしい同い年の奴に何を言われると思ったら、勝てもしないのに勝手に勝利宣言をされた。
な、何を言っているのか分からないと思うが、俺も何を言っているのかわからない。というより何故このテンプレを使ったのかも分からない。
頭がどうにかなりそうで――――はないが、とりあえず、何時ものダントさんということは分かった。いや、何時もよりすっきりした顔だな。
「お、おぉ……」
そして俺は、そんな曖昧且つ言葉になっていない声しか出せないのだった。
……一体、何があったんだ?
どうも、すみませんでした。