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016: 臥薪嘗胆――不覚

「儂は必ず、必ず復讐してやる」

「苦い胆を嘗め、薪の上に臥し、この恨みを忘れぬように……」


「むむっ! く、苦しい。これはどういうことだ?」

 国主は体調を乱し、遂に重病になってしまった。

 

 日に日に弱る国主のため、高名な医者が呼ばれた。

「国主殿は如何なる暮らしをなされていたのか?」

「恥辱を忘れぬため、食事の度に胆を嘗め、薪の上に寝ておりました」

「ほぅ、その胆を見せてくれぬか?」

「ははっ、ここに」

「あ、この胆には毒があるのだが?」


「ふ、不覚……」

「国主さま~~」

 がっくり


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