僕の好きな子を救うためなら、僕は何でもするよ。
”僕の好きな子を救うためなら、僕は何でもするよ。”
僕の好きな女の子は? どうも彼氏からDVを受けているらしい。
彼女とはバイト先が同じで、ある日顔にアザができてバイトに来た。
『“どうしたの、その顔のアザ?”』
『・・・あぁ、階段でコケたの、』
『顔を?』
『顔面からコケてね、どんくさいでしょ!』
『本当に大丈夫?』
『・・・ううん、大丈夫だよ。』
『もう一度聞くけど? 大丈夫、僕が力になれるなら何でも話してね。』
『・・・ううん、』
・・・僕は知っている。
”彼女が彼氏にDVを受けている事を!”
今回が初めてじゃない! 彼女は何度も体にアザがあって、誰にも言わない
ようにしてるのだと思うけど?
僕は見てしまった。
彼女の体中にアザがあちこちある事を。
別に見ようと思って見た訳じゃないけど? 女子更衣室のドアが少し開いていて、
丁度彼女が制服に着替えてるところだった、彼女の背中にはアザだらけだった事
を僕は知ってしまう。
僕はただただ彼女の背中を見て、ショックだった。
彼女は彼氏にDVを受けていると直ぐに分かったから。
それに何度か? 彼女の彼氏彼女を迎えにバイト先まで来ていた事もあって、
見た感じは? ”凄く爽やかで優しそうな彼氏に誰もがそう見えていたと思う。”
僕らの知らないトコロで彼女に高圧的な態度を取っていたのを僕は見て知ってい
たけどね。
”だからアイツだ! アイツが彼女を傷つけている!”
・・・でも? 彼女がその彼氏と別れたいと本気で想わない限りは、
僕は彼女を助ける事は出来ない!
”彼女の意思が必要なんだ!”
僕はひたすら、彼女が僕に助けてほしいと想わない限り手を出せない。
だけどある日、彼女が入院したとバイト先で聞いた。
僕はバイト仲間と一緒に彼女のお見舞いに行く事になった。
『加菜枝ちゃん、大丈夫なの?』
『元気だよ! ごめんね、迷惑かけて。』
『別に迷惑なんてかけてないよ、それより早く治してね。』
『うん、ありがとう!』
『・・・・・・』
『修寿、なんか言ったら? 一番! 加菜枝ちゃんの事心配してた
じゃないか。』
『は、早く治して。』
『うん。』
僕達は20分ほど、彼女といろいろ話して病室を出て家に帰った。
相変わらず、彼女のアザはあったのだが、、、。
これで! バイト仲間のみんなも彼女のアザを目の当たりにして、
何かおかしいと気づき合はじめる事になった。
『・・・か、加菜枝ちゃん? 体にアザがあったね。』
『修寿は知ってたのか?』
『・・・まあね、』
『”やっぱり彼氏?”』
『・・・そ、そうだと思う!』
『そうなんだ、』
『なんでそんな奴とまだ付き合ってんだ?』
『何度かバイト先に加菜枝ちゃんを迎えに来てたアノ彼氏?』
『・・・そう。』
『”人は見た目じゃないんだね! ワタシは凄くいい人に見えたけど。”』
『二人の時は暴力を振るってんだよ!』
『・・・なんで加菜枝ちゃん? そんな彼氏と別れないんだろうな、』
『”別れられないんじゃないの?”』
『暴力で支配されてるとか?』
『どっちみち本人次第だよ! 彼女が誰かに助けを本気で求めない限り、
僕達は手を出せないんだ。』
『・・・修寿、お、お前、』
『辛いね。』
『・・・・・・』
『でもワタシ達は、加菜枝ちゃんの味方でいてあげようね!』
『当たり前だー!』
『うん!』
『加菜枝ちゃんには、早く目を覚ましてほしいな!』
『そうだね。』
*
・・・彼女は1週間後、退院はしたけど直ぐにまた入院した。
彼氏にまた殴られて、今度は足の骨を折られたらしい。
しかも? かなり骨が砕けるほど。
普通の骨折じゃない!
骨が粉砕するほど、殴られたんだと思った。
それでも彼女はそんな彼氏と別れない!
僕はただ彼女を見守る事しか出来ないのか?
直ぐにでも彼女を助けてあげたいのに、僕は彼女が彼氏と本気で別れたい
と思うまで待っている。
今もそうだけど? 不安しかないよ。
”いつ? 彼女がその彼氏に殺されるかもしれないし。”
もう彼女には傷ついてほしくないのにな!
それでも僕にどうする事も出来ず、ただただ僕は彼女を見守っているだけ。
また彼女に直接言わないとな、、、!
”本当に大丈夫なのか? 彼氏と別れたいと思わないのか?”
僕がキミをいつでも助けてあげれるけど、キミが本気でその彼と別れたいと
想わない限りは僕は一切手を出せない事を、、、。
”キミの気持ちを僕に聞かせて、僕がキミを絶対に守るから!“
最後まで読んでいただいてありがとうございます。