俺は旅に出る
作品が途中なのにいきなり別作品始めてしまってすみません。
俺は白い世界にいた。
まぁ、何度もみた光景だ。
ここは、神々が住まう神域。
俺は何度もここに来た。
女神をぶっ飛ばしに来たこともあるし、
爺さんの創造神様と飲み明かしたこともある。
魔法神や武神と一晩中試合したこともある。
だが、今回は違う。
俺は日本に帰る。
俺はこの世界に来て様々なことをした。
人として許されない行為だって何度もした。
でも、俺の信念を曲げたことなんて一度もない。
だから、俺は自分のしてきたことに後悔は微塵もない。だから、気分が晴れ晴れとした気持ちでここにいる。
そんな俺のもとにいつものメンツが近づいてきた。
「ついにこのときが来たか。人間から亜神となり、神にまでなった男が元の世界に戻るのか。」
「ここにいてもいいんだぜ?ここにいれば神として扱ってもらえる。向こうではただの人間だろ?」
「ただの人間ではあるまい。武神よ。この世界で培った能力そのままで戻るのだ。アルベルトよ。力をコントロールすることを忘れてはならぬぞ?向こうの世界ではそなたは異質なのだからな。」
「わってるよ。」
「君を連れてきた時に戻そうかとも思ったが、君は私の世界をよりよく変化させてくれたし、最後に願いも聞いてくれた。戻りたい時期を言いなさい。生まれたときでも、初恋のときでも、元元いた時期でも好きな時間に戻そう。君にはより良い人生を歩んでほしい。」
「別の人生って歩めるのか?」
「なに?」
「俺は家族もいない、本当に自由な人生を送ってみたい。世界のありとあらゆる場所を巡り、普通の人生なら経験できないようなことをしてみたい。それこそ、神でもなければ。」
「あぁ。そうだな。すまない、君の言う通りだな。君という人間は事故で亡くなったということにしよう。では、一人の男性として旅に出ると?」
「あぁ。」
「名前はどうする?」
「いっしょでいいや。」
「なら、冴島大毅…と。職業は?」
「無職でいいだろ。こっちから使い切れないほどの大金を持ち込むんだ。大富豪の息子で、悠々自適に暮らしてるってことにしといてくれよ」
「無職…親とは縁を切っているものの、親の温情で資金面には問題なし…と。顔はそのままで?」
「変にイケメンにするよりいいだろ?…というかこれさ。」
「なんだ?」
「ゲームの主人公を設定しているみたいだな?」
「そうだな…よしっと。これでよい。」
「じゃあ、しばらくお別れだな。」
「あぁ、お前の力ならいつでも戻ってこれる。存分に楽しんで来なさい。」
「おめぇがいなくなると、つまんねぇよ。」
「達者でな。」
(俺は、その場で深々と頭を下げる)
「これまで、長いことお世話になりました!!」
俺は満面の笑みで神々を見た。
そして俺は、両手を中心から左右に振り払った。
すると俺の前に荘厳な扉が現れた。
このドアを開けたら日本に戻れる。
でも、戻る場所は特にない。
俺は新たな旅に出る。
世界を巡り、今まで誰も言ったことない場所にも行くんだ。今から興奮してくるぜ。
「よっしゃ!!行くか。」
そして俺は足を踏み出した。