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夜間ILSアプローチ(F16ファイティングファルコン)

場所:クンサンの南おおよそ15マイル、JULOP fix上空

状況:夜間、高度2,800フィート、水平飛行中、方位360度、機速400ノット、残燃料BINGO




夜間ILSアプローチの準備


これから始まるILSアプローチへの緊張感が高まる。

「ゴブリン2-1、こちらタワー。現状を報告してください。」無線から管制官の落ち着いた声が響く。

「こちらゴブリン2-1、高度2,800フィート、水平飛行中、方位360度、機速400ノット。残燃料はBINGO。これからクンサンRWY36に向けてILSアプローチを開始します。」私はインカム越しに応答し、MFD(多機能ディスプレイ)を操作してILSアプローチの準備を始める。


T-ILS UFC設定


MFD上のT-ILS UFCページに、クンサンTACAN 75Xを入力する。計器に表示された数値を慎重に確認し、HUDヘッドアップディスプレイに表示された情報を見ながら操作を続けた。

次に、ILS周波数110.3を入力する。1、1、0、3、0と慎重に入力し、ENTRボタンを押す。間違った周波数を入力すると、ADI(姿勢指示器)に赤いLOCとGSフラッグが現れるため、正確に入力することが求められる。幸いにも、入力は成功し、スクラッチパッドがCRSコース入力欄に移動した。


ローカライザ捕捉


ローカライザを捕捉する準備に入る。ローカライザは、滑走路のセンターラインに沿って機体を誘導するための電波を垂直に放射している。HUDには、ローカライザの情報が垂直線として表示され、機体が適正な位置にいるかどうかを確認するための重要な情報源となる。

「滑走路のセンターラインを捉えた。これからローカライザにアラインする。」私はHUDに表示されたローカライザの垂直線を確認し、慎重に機体を調整する。ローカライザがHUDの中央に表示されるように、操縦桿を少しずつ左に傾ける。エンジンの低い唸り声が耳に響き、風が機体を揺らす感覚が伝わる

HUDとADIチェック


HUDには、ローカライザがやや左に位置していることが表示されている。私はこれに合わせて、機体を左に旋回させ、ローカライザに向かって微調整を行う。ADIも同様に、ローカライザとグライドスロープの情報を提供してくれる。ADI左側の各ドットは2.5°の角度差を示し、現在はローカライザが自機の0.5°左に位置していることを示している。

HSI(水平位置指示器)には、ローカライザに対する角度と、TACANまでの距離が表示されている。現在の位置はTACANから13マイルの地点であり、ILSアプローチトラックを正確に指示している。


グライドスロープ捕捉


グライドスロープを捕捉する準備に入る。グライドスロープは、航空機を滑走路に対して適正な降下角度で誘導するための電波を水平に放射している。HUDには、グライドスロープの情報が水平線として表示され、機体が適正な降下角度にいるかどうかを確認するための重要な情報源となる。

「グライドスロープを捕捉。これから降下を開始する。」私はHUDに表示されたグライドスロープの水平線を確認し、慎重に機体を調整した。グライドスロープがHUDの中央に表示されるように、機体を微調整しながら降下を開始する。


グライドスロープへのアプローチ


「グライドスロープに合わせて、降下を続ける。」風の音が一層強まり、機体が滑らかに降下していく感覚が伝わる。計器に目を走らせ、ILS周波数と設定されたコースが正しいことを確認する。同時、CMD STRGキューに従って、滑走路に向けてアプローチを続けた。HUDに表示されたCMD STRGキューが、適正なコースを示している。機体を微調整しながら、CMD STRGキューに沿って飛行を続けた。

私はHUDに表示されたローカライザの垂直線とグライドスロープの水平線を確認し、機体が適正なコースを維持していることを確認する。滑走路が徐々に近づき、滑走路灯が微かに見え始める。

夜間のアプローチは特別な緊張感がある。滑走路灯を視認した。これで安心だ。タイヤが滑走路に触れる瞬間、強い衝撃が体を貫き、エンジンの音が一瞬静まる。滑走路の振動が体に伝わり、無事にタッチダウンした。


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