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真田零斗と忍法裁判  作者: 本田ジョウ
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「訴訟弁護士と忍法」第四話

▼ 伊賀の潜入調査


伊賀慶之介が、山田医師の東京第一病院に潜入したのは、訴訟提起の3か月前だった。伊賀は、男性看護師として、東京第一病院に採用され、麻酔科の配属となった。


真田: 「さて、潜入の結果はどうだった?あの病院、俺が以前潜入捜査をしたところだな。山田医師とは、診療科が違うが、大丈夫だったか?」

伊賀:「まあ、一般的な病院とあまり変わらない雰囲気でした。ただ、看護師たちがちょっと過剰なまでに忙しそうだったです。それもあって、診療科が違ってもどうにかなりました。」

真田:「過剰なまでにって、どういうことだ?」

伊賀:「まあ、たまに看護師たちが呼び出されて慌てて走っていく光景があったんです。でも、特に何かトラブルがあったわけではなかったから、たまたまかもしれないですけど。」

真田:「他の看護師さんたちとは仲良くなれたんですか?」

伊賀:「はい、なんとか仲良くなれました。最初は緊張してたんですけど、休憩時間に声をかけたり、仕事中に助けを求めたりして、だんだんと打ち解けられるようになりました。」

真田:「なるほど、それでカルテの情報は集められましたか?」

伊賀:「はい、情報を集めることができました。でも、カルテの情報だけでなく、医師や看護師たちの会話からも、ある程度の情報が得られました。」

真田:「それはいい情報だな。俺も、以前、話したあの病院に潜入して、看護師として働いていたんですが、他の看護師たちと仲良くなって、カルテに関する情報を得はことができた。その時と同じかもしれないな。何か手がかりになるものはあったのか?」

伊賀:「はい、例えばある夫の大樹さんのカルテには、癌の治療に関する情報が書いてあったみたいなんです。患者である大樹さんは明らかに癌で、山田医師だけでなく、他の看護師たちもそのことを知っていたんです。」

真田:「それはまさに、前回の件と同じだな。もしかしたら、改竄されたカルテが、まだ東京第一病院の中にあるのかもしれないな。」

伊賀:「その可能性はありますね。でも、他にも情報があって、看護師たちも山田医師のことを疑っているようです。何か不正をしているとか、そういった噂があるようです。」

真田:「それはかなり重要な情報だな。どうやって証拠をつかむか、一緒に考えておこう。」

伊賀:「はい。」


伊賀が看護師として潜入した病院で、改竄されたカルテが隠されている場所については、様々な可能性が考えられる。例えば、医師や看護師のオフィスや個室の引き出しや書棚に隠されていることもあれば、病院内の保管庫や倉庫に保管されていることもあるかもしれない。システム上で削除されたカルテを、データ復旧ソフトなどを用いて復旧して調べは必要があるかもしれない。。


真田:「ちなみに電子カルテなのか。」

伊賀:「いえ。紙のカルテです。システムの知識は不要かと思います。」

真田:「なるほど。引き続き、よろしく頼む。」



▼ 美香へのアプローチ


田中美香看護師は、呼吸器内科に勤める看護師だ。


美香:伊賀さん、今日もお疲れ様です。お茶でも入れましょうか?

伊賀:ああ、お願い。美香ちゃん、いつもありがとう。

美香:ふふ、こちらこそお世話になってます。でも、今日はちょっと疲れたみたいですね。何かあったんですか?

伊賀:いや、今日は長い日だった。でも、美香ちゃんがいると癒されるな。

美香:あら、そんなこと言われたら照れますよ。でも、私も伊賀さんがいると安心します。伊賀さんが来てから、この病院も雰囲気が良くなりました。

伊賀:そうか?でも、美香ちゃん、こんなに忙しい中、私に付き合ってくれるんだ。感謝してるよ。

美香:いえいえ、そんなこと言わなくても。私が真田さんのサポートできるのは当然のことですから。

伊賀:でも、美香ちゃんは本当に優しいな。俺は本当に幸せ者だ。

美香:ふふ、そんなことないですよ。でも、真田さんにとって何かお役に立てることがあれば、いつでも言ってくださいね。

伊賀:ありがとう、美香ちゃん。君がそばにいてくれるだけで、俺は強くなれる気がするんだ。


伊賀は、病院での勤務後、真田零斗法律事務所のオフィスに戻った。時間は既に23時を過ぎていた。


真田:「カルテを手に入れたということは、その看護師との関係もうまくいったんだな」

伊賀:「はい、恋人のふりをして、看護師と仲良くなりました」

真田:「ふむ、それで情報を手に入れたわけか。本当に頼りになるな」

伊賀:「ありがとうございます。でも、あの病院で働く看護師たちは、本当に頑張っている人たちでした。本当は、こんなことをするのは気が引けましたが、患者さんたちのためにも、証拠をつかむためにはやむを得ませんでした」

真田:「そうだな。弁護士として、忍者として、正義を守るためには、ときには非常手段を使わなければならないこともある。そのことをよく理解しているようだな」

伊賀:「はい、そのとおりです。この事件を解決して、被害者である原告の山本さんに正義を取り戻すためにも、全力で頑張ります」



▼ 改ざんされたカルテ


伊賀は、その日も、病院での勤務を終え、真田零斗法律事務所のオフィスに向かった。もう24時を過ぎている。


真田:「本当にお疲れ様。改ざんされたカルテ、見つかったのか?」

伊賀:「ええ、医師の引き出しに隠されていましたよ。手掛かりをつかんでから、見つけるまでが大変だったですが。」

真田:「引き出しの鍵はかかっていたのか?」

伊賀:「はい。でも、田中美香と山田は深い関係にあったようですから、美香が鍵を開けることができました。他の人が見るところではないと思って、カルテをそのまま引き出しにしまっていたのかもしれませんが、改ざん前の状態でバッチリ置いてありました。」

真田:「そうか。しかし、証拠を見つけたことは大きい。」

伊賀:「はい、そうですね。今後の戦略を練って、この事件を解決していきましょう」

真田:「本当にありがとう。これで、この医師の責任を問うことができるようになった。今日は、金曜だし、ビルの下のバーで軽く打ち上げるか」

伊賀:「喜んで。もう深夜1時ですけどね」


一般に、弁護士は忙しい。夜遅くや、土日を返上して働くこともよくある。しかし、このような日は打ち上げたくなるのだろう。真田も、この訴訟については証拠が手に入るかを心配していたが、ようやく勝ちを見通すことができた。こんな日は、1階にあるThe Library Barに行くに限る。マスターの人柄もよく、真田零斗法律事務所のメンバーはよく通っていた。


(第五話に続く)

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