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出会いは突然に

 俺の前に、俺が現れた。服装も顔も、体型も同じ、唯一異なるのは、憎しみに満ちた表情をしている事だった。現れてから獲物を感知したような目と数秒目があった瞬間、喉元へ殺気とナイフが襲いかかる。瞬時にナイフを避けた時俺の視界に入ってきたのは、ナイフの後ろにつけられた、竜を巻いた刀のキーホルダーだった。

 頭を回せ、なぜ自分自身が襲いかかる?なぜ同じ服装??なんで刀のキーホルダーつけてんの???

 ナイフを避け尻餅をつくと共に、強制的に答えを導き出す。

 こいつは、ドッペルゲンガーで、、、厨二病。


 あまりの緩急に、こいつが俺の見た目じゃなければ、確実に笑ってしまっただろうが、今は無性に恥ずかしい。もしも俺の厨二病バージョンが俺を殺し、俺として生きることになるなら、死んだ方がマシだ。いや、死んだら死ねない!いや、死ねないのだ。


 自前のナイフ。同じ服装。計画的犯行なこいつから殺されないためには、①殺す②逃げる③交渉の3案が思いつくが、こいつからすれば②逃げるが成功した時、同じ服装が裏目に出ることで、他者から2人で見られる事を避けるため、追いかけてくる事は出来ない!しかしここは、スーパーのトイレなのだ。しかも、さっきの尻餅で便座に座っている状態。便器の蓋は自動で開くタイプで、ほっとした。場合じゃない、これ死ぬしかなくない?いや、しっかりしろと気持ちを切り替え

 「俺、なんかした?」と、いつの日か避けられるようになった友達への疑問みたく問いかけた。

 「、、、、まだしてない」

 意味を詰め込んだ沈黙の後にでた言葉に、興味しか湧かない。そしてこいつは

 「それを阻止するために参った」

厨二病は確定した。

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