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俺とクレアの異世界転生黙示録 〜純情編〜  作者: ゆか
俺とクレアのイチャラブ全裸サバイバル、或いは島編
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ヌーディスツ・オン・アナザー・ワールド

 暖かな光に照らされ、俺はゆっくりとまどろみから醒める。

 うっすらと目を開くとそこには、雲一つない一面の青空が広がっていた。


 頬を撫でる風に含まれる、植物の穏やかな香り。

 耳を澄ますせば、微かに鳥の囀り声が聞こえる。

 顔を横にやると、ここが生い茂る森に囲まれた草地だということが分かった。


 背中から伝わる柔らかな草の絨毯の感触。

 あまりの心地よさにこのままもう一眠りしてしまいたい誘惑にかられた俺はしかし、足下の方に人の気配を感じて視線を向けた。


 透き通るような白い肌。

 新雪のように白い髪。

 それはまさしく陽光の中に浮かびあがった天使。

 起伏の少ない身体すら、どんな芸術作品よりも美しく見える。


 そこには生まれたままの姿のクレア様が——神様がどんな姿で生まれてくるかは知らないけれど——、寝転がる俺の両足を跨ぎながら、見下すように佇んでいた。

 

 あまりの光景に声を失う俺。

 そんな俺と視線が合ったことに気付いたらしき彼女は、その氷の宝玉のような蒼い瞳に若干蔑むような色を加え、澄んだ声音で呟いた。


「散々おちょくってくれたあげくにこの仕打ちとはな……」


 よくわかりませんがそんなことより何だかいろいろ全部見えちゃってますよクレア様!

 嬉しいですがせめて前くらい隠して下さい!

 ついでに恥じらいなんかも見せてくれるとさらに可愛く見えると思いますよ!


 そんな俺の心の声を知ってか知らずか、彼女は自身の格好については触れもせず、 何やら恐ろし気なことを語り始めた。


「妾と貴様の置かれた現状は最悪に近い」






「やっぱりあれ、ビルド完了ボタンだったんですか!」


 見下ろされながらクレア様の話を聞いていた俺は、意識を失う直前に自身の指が何かに触れたことを思い出した。


 やはりあのOKボタンはキャラクタービルドを終了し、俺を異世界へと転送するためのものだったらしい。

 そして過失によってそのボタンを押してしまった俺は、クレア様に触れていたことで、彼女をも巻き込んで転送されてしまったのだと言う。

 しかも、能力値ボーナスも初期アイテムも一切無しで。


「ごごごごごごめんなさい!!」


 とんでもないことをしでかしてしまった。

 見下ろすクレア様に慌てて両手を合わせて謝る俺だったが、彼女は特に怒った様子も無く、それどころか、


「その点については予め注意を行わなかった妾にも落ち度がある」


とまで言ってくれた。


 あれ、クレア様、雰囲気は怖いけどもしかして心はとっても鷹揚(おうよう)

 やっぱり天使じゃないか!


 改めてクレア様の素晴らしさに感激していると、彼女は「ここからが重要だが」と前置きをした上で語り始めた。


「あの装置による初期設定の効果は、妾にも適用されている。

 つまり、何の力も装備も無い人間が二人、未知なる土地に放り出されたようなものだ」


 ああ、彼女がすっぽんぽんなのはそういう理由か。

 しかしそれは要するに、この世界を救うどころか、まずは自分達が生きて行けるかどうかすらも怪しくなったと言うわけで。

 いや、そんな弱気なことではいけない。


「クレア様は俺が絶対に守ってみせます!」


 力強くそう宣言した俺に対し彼女は、「期待はせんがな」と少し悪戯な笑みを浮かべた。


 彼女が時折見せる、神聖でありながらも邪悪さを秘めたこの表情は、やはりとても魅力的だ。


 そんなことを考えていた俺は、この世界への転生を決めたそもそもの理由を思い出す。


「そういえば、こんなことになっちゃった俺が、勇者の枠を一つ消費しちゃってるのはまずく無いですかね……」


 俺の心配を聞いたクレア様はしかし、それは特に問題無いと言う。


「確かに特定の世界へ転生可能な者の総量は決まっている。

 だがそれは転生時に与えられる強大な力を、対象となる世界がどれだけ受け止められるかによるのだ。

 何の力も無い妾と貴様の二人程度、誤差にもならん。

 すぐに別の候補が見つかるであろう」


 本来自分が担うはずだった仕事を他人に回してしまったことに若干の後ろめたさはあるものの、それを聞いて心の不安が少し晴れた。

 そこで、先ほどからずっと気になっていたことを、未だに俺の両足を跨いで佇んでいるクレア様に尋ねることにする。


「ところでその格好、恥ずかしくはないんでしょうか?」


 そんな俺の疑問に彼女は、なんだそんなことかと言う風に答えた。


「人間如きに見られて恥ずるものなど妾には無い」


 そして彼女は目線をさらに下げて呟いた。


「もっとも、貴様のその汚いモノは隠すべきだと思うがな」


 つられるように視線を自分の下半身へと持って行った俺は、そこで自分もまた何も身に付けていないことに気付く。


 いやん、えっち。

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