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序章 邂逅

初めての連載です。日本が不破関で分割統治している仮想世界をモチーフにしてます。

国紹介

西 扶桑連邦(社会主義)首都大阪

東 日本国(資本主義)首都東京

この文書に携わったものに、感謝の意を示す。


祖国が二つに別れ、早くも80年、私は編集部に無理を言って呼んでもらったある男を待っていた。御年86の翁、仮名を結城とする。彼が西にいるのはある騒動のお陰だ。それもちょうど今日で60年目だ。

60年前のその日は、僕らの祖国にとってみれば寒く凍えてしまいそうな平凡な一日であった。

しかし扶桑連邦にとっては、反発と鎮圧の象徴のような日だった。そう、それは長浜騒動である。あなたの平和な世界で例えるとするならば、ベルリンの壁が壊れそうで壊れなかったという感覚で問題ない。長浜や米原などの所謂「東の植民地」であったところで起きた。労働者は金づち、農民は鍬、知識人らは知恵を携え壁への向かった。しかし壁はほんの少ししか壊れなかった、そして扶桑連邦国境警備隊近江部が抵抗を掻い潜り突入そして全員…。しかしそんな中でも、100人以上の者らが扶桑連邦から脱した。それは国境地方の下級官吏がほとんどを占めていた。その中に彼の男、結城はいたのだ。

閑話休題、ようやく彼が来たのでそこら辺の洒落た喫茶店にはいる。可愛いメイドに暖かいキリマンジャロを二杯頼み、私は彼と話し始めた。彼は好々爺であり年齢を言わなければやさぐれた50と勘違いしてしまうほどなフレッシュな人だ。そして節々から戦前のような熱さを感じる。話の口火を切ったのは彼だった。

「協力して欲しいとは、何ですか?お若い作家さん。長浜騒動の事ならもう全部…。」

『いや、結城さん。あなたは地方官吏で、連邦を回りどんな状況か、把握する仕事だったとお伺いしてます。そしてその記録は国にほとんど持ってかれ民間に出版されていない。だから私はその時の経験をこの耳に納めたいのです!』唾が出そうなのを思い切り啜る。

「確かに、その話はあまりしていないねぇ。なら一肌脱いで少し話させていただこう。もう古い話だがね。その時のメモも残っていないし、何なら間違いもあるかもしれないがそれでも良いか?」少しほくそ笑みつつ彼は答え、

『勿論です。』食いつくように答える。

この時から、私と結城さんの関係が始まったのであった。

勉学が少し厳しく、次は1カ月後になるので、ゆっくり待っててください。

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