ダブル五体投地とはこのこと
ダブルです
「話を戻させてもらうけど、生贄てなんのことなの?」
アキホちゃんの横に座って頭をポムっと撫でる。いや、子供にしか見えなくってさ。
俺はロリではないぞ。ロリータはノータッチなんだろ?
「ふぇぇぇ食べないでぇぇぇ」
五体投地から姿勢が変わらない。
「うーん、埒があかない……いわないと食べちゃうよ。ほら、RightNow即火急にハリーハリー」
「ふぇぇぇぇ」
「ほら、いわないとおいしくいただいちゃうよ」
【……迫真だ】
『……伊能様が、そんな、そんな』
お二方、口調が普通になってございますわよ?
てか俺はノーマルじゃぁ! 演技じゃぁ! わかれぇぇぇ!!
「水、水を止めるために、いいい生贄として、流されましたぁぁぁ」
アキホちゃんが叫んだ。
「……水を止めるため?」
ふと、さっき俺がドボンした川を見た。どんぶらこと波は荒い。
「確かに、数日前はなかったよな、これ」
「先週から、集落にある世界樹から水がだばだばってあふれて、集落が水浸しになって、でもどうしようもなくって。長から、それは神様のお怒りだっていわれて、お怒りを鎮めるには生贄だって。と、歳だけ食って役に立たないアテクシが生贄にって……」
「oh、世界樹……」
世界樹がらみは、まぁ俺だろうな。この世界に放り込まれた異物ですし、そりゃ侵入者に対する防御機構が働いても、それは当然ですし。
はぁ、原因は俺かよ。
「……アキホ様におかれましては誠に申し訳なく」
おれも五体投地したわ。
忙しいので適当に続きます