ダンプさんの姪っ子
ミキサーちゃんのイメージはジャギさん
【ふははは、なかなか剣呑であるな】
『あわわわ、どうすればよいのですわ?』
プリティちゃんは高笑いで女紙様は俺の後ろに隠れてしまった。まぁ、仕方がないけど俺を盾にするのはヤメテー。
「ぬうん」
ダンプさんが渾身の右フックを、フルフェイスさんにぶっぱなした。対格差もあって、あっけなく茂みに吹っ飛んでいくフルフェイス。
「ミキサー、目を覚ませ! 何もせずに滅びるなど、俺は認めない!」
ダンプさんが吠えた。
豪快に飛んで行ったけど、大丈夫なのか?
「伊能殿、ミキサーが、俺の姪が済まないことを」
「いやいやおかでさまで無事だったし。って姪? ってことは、お兄さんの娘か……」
なるほど。父を亡くして、そして意識もなく彷徨うさまを見たら。こうもなるか。
がさがさと茂みが揺れ、フルフェイスが姿を見せた。
けど、そのフルフェイスは半分くらい壊れてて、顔が見えていた。
ピンクの髪の、目つきが厳しい、美人さんだった。ダンプさんと同じ遺伝子とは思えないんだが?
「お前の悔しい気持ちはわかるが、俺は、まだやれることをやる。すまぬな伊能殿、急ごう」
ダンプさんが砂利道を歩き始めた。フルフェイスちゃんが震えながらうなだれているけど、ダンプさんについていくしかないんだ。
にしてもだね。
滅びる?
なんだか訳知りそうな女紙様を捕まえて目の前にかざす。
「……何か知っていらっしゃりやがります?」
『前にも言った通り、世界樹は魂のヤドリギなのですわ』
「それは聞いたけど、俺にはよくわからない。で、俺は何ができる? 何をすればいい?」
『それは、きっと、世界樹の根元に行けば、わかるのですわ』
おんどりやーっと続きます