ダンプさんの里につきました
つきました
プリティちゃんの機転?で進行速度があがった俺らは、3回の野営の後、ダンプさんの里にたどり着いた。道中まったく景色が変わらず森しか見えないので、正直楽しくはなかったけど、酒を携えてわいわいできるのは非常に良かった。
ダンプさんの里は、森を切り拓いたというには広大すぎる平野が続いていた。ここで森が終わりですって言われても違和感なんてミジンコほどもない。遠くには山が見えるしさ。
平野はすべて畑になっていて、ダンプさんの説明によるとほぼ麦の栽培らしい。家屋は数軒が集落を形成して、それが散らばっている感じ。エルフ影もまばらで、非常にすっごく、農村です。あとエルフはみんなダンプさん並みにデカイ。巨神兵がいるんだ、ここには。
麦以外は?と聞いたら、トマトもジャガイモもナスもキュウリも、俺が野菜と認識しているものはすべて地下に広がる洞窟で狩ってくるとのこと。なかなか手ごわいらしい。
いやもう、なんなのこの世界。
「地平線が見える……なんでここがスカイツリーから見えないんだろ?」
『この世界も地面は球体なのですわ』
「ということは、見渡せても数キロってところなのか」
電卓を取り出して三角形の定理を使って距離を計算する。スカイツリーは当社比2倍の高さだから……だいたい120キロまで見通せるのか。
ここにくるまでに3日はかけてるから、120キロなんてすぐに通り過ぎてるな。
「じゃぁ見えなくて当然だ」
『ですわー』
うん、小学生で学んだことは、普通に使うんだな。勉強できない俺でも、よくわかったわ。
「さてダンプさん」
「……世界樹はこっちだ」
厳しい顔のダンプさんについていく。
にゅるっと続きます