ハイキングinザ森
順番を入れ替えましたこれであっています
現在の残機は90。割と多いと思うけど油断はならない。減るときはあっさり減るんだ。
俺は今、森に切り開かれた道を歩いている。幅は、大型ダンプが並んでも余裕なくらいだ。森を行くのは、木々をなぎ倒して進むドラゴン体プリティちゃんとそのあとを歩く俺と女紙様とピンクモヒカンの巨漢ダンプさん。木が根ごと抜かれたせいで地面が穴だらけの悪路をひた歩くこと2時間。森林浴とはいえさすがに疲れた。ハイキングなんてお上品なもんじゃなかった。
「休憩を求めまーす」
大きめのレジャーシートを出してごろりと寝ころんだ。大きく息を吸ってはいてを繰り返してクールダウン。木々の間から見える空は快晴だ。差し込む日差しのおかげか気温も上がった気がする。春から初夏になった気がするけど、そういやここ季節はあるのか?
【人間はひ弱であるな。まぁ、ドラゴンたる我に比べてはいかんのであるな】
『仕事一筋で頑張っていたのだから体力がないのは仕方がないのですわ』
「頑張っていたように見えて頑張らされていたんだがそれはスルーですかチクショウ。体力があってもでこぼこ道を2時間はこたえるってーの、はい皆さん飲み物ー」
力の付く、アルコール度数低めのワインである。度数は2%らしい。適当に探したらヒットしたんだよ。酒クズにとってはほぼ水だからちょうどいいでしょ。
「……焦りは禁物だ」
首を左右に振りつつも俺が投げたワインのボトルを指でつまんだダンプさんはそう唸っていた。
急ぎはわかるんだけど俺の体力がなー。
なんて思ってたら残機が減りやがったチクショウ。いま休憩したじゃんかよー。
ぬるぬる続きます