プリティちゃんはデキル男の娘
できる男です
天望回廊でのお出迎えはプリティちゃんである。
「あー、怪訝な顔で見ないでくださいダンプさん。あの子はプリティちゃんと言って、見た目はあれですがドラゴンです」
「……ドラ、ゴン?」
首をかしげるダンプさんの眉間は大変なことになっていた。ダンプさん的にも不思議な光景なんだろうね。
巨大な赤い竜のプリティちゃんは、魔法だか不思議な力で人型になれるようで、赤いメイド服姿で俺の世話などをしてくれている。
見た目女児なので犯罪臭が凄まじいのだけど、年齢的には適正な見た目らしい。
なお、性別は♂だ。ついているものはついていた。
何で知っているかと言われれば、人型になった際の着替え中に股間の見事なふくらみを見せつけられたのだ。
その見事さに心を折られかけたのは忘れない。
イセカイコワイ。
『今日のお夕飯は、何なのですわ?』
【お前はもう少し威厳を身に着けるべきなのであるな】
『威厳はおうちに置いてきたのですわ。身軽な女神ちゃんはアグレッシブなんですわ』
プリティちゃんが、何か言いたげな半目で俺を見てくる。
「……俺にどうこうできる力も権限もないよ」
【箱入りしすぎて自由を与えないからこうなるのであるな】
小さく肩を落としたプリティちゃんだけど、そこのエルフも座るのである、と放置プレイなダンプさんをフォローしてくれた。
この中で一番気の利く、いい漢である。
『今日はスペアリブなのですわ。であれば、お酒はひやおろし純米大吟醸なのですわ! 伊能さま、早く出してほしいのですわ!』
女紙様は通常運行だった。
だらっと続きます