表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
“イチバン”好きな人とは結婚できない  作者: ジョン・グレイディー
5/22

くたばれデビルマン!

第五章


『くたばれデビルマン!』


 『午後7時のニュースをお伝えします。

 昨日、警察庁は、暴力団組員工藤良勝24歳を殺人未遂傷害罪で逮捕しました。

 なお、被害者である高校生は、一時、危篤状態でありましたが、一命は取り留め、回復に向かっているとのことです。繰り返します、昨日…』


 (…茂樹君、良かったよ~、本当、良かった…)


 堀内、助かったってよ。でも、また、やられるんじゃないの?


 吉川君、不謹慎だよ!そんなこと、言わない!


 なんだよ、美咲!冗談だよ。冗談!


 私、さき、帰るわ! ご馳走様。


 何だよ、美咲! 怒ったのか?

 冗談だってば~


 (…本当に良かったよ…)


~~~~~~~~~~~~~~~


 美咲ちゃん、来てくれたの!ありがとう!

 どうぞ、入って!


 失礼します。


 あっ、茂樹君!


 背中から刺されてね、腎臓まで傷が達してて…

 ほら、この子、写真、握ってるでしょ?あれね、美咲ちゃんの写真なのよ。


 茂樹!茂樹!美咲ちゃん、来たよ!美咲ちゃん、来てくれたよ!


 ねぇ、もう意識、戻らないの…


 おばさん、お医者さんは何て、言ってるですか?


 今夜が山場だって言われてる…

 かなり、失血したから、危ないって…

 あとはね、この子の生命力次第だって…言われたわ。


 あの~、私、今夜、一緒に居ても良いですか?


 美咲ちゃん…、ありがとう…


 茂樹!美咲ちゃんだよ~!


 美咲ちゃん、茂樹の手、握ってあげて!


 はい!


 茂樹君、頑張って、死なないで!


………………………………………‥…


 藤田?


 あっ、茂樹君!


 何で、お前、ここに…


 心配で、心配で…


 何で、泣くんだよ…


 だってぇ、心配だったもん…


 なかなか、死ねないね…


 だめだよ~、変なこと言わないでよ~

 私、私、ずっと茂樹君の事、好きだったんだよ~


 でも、お前、デビルマンの彼女になったんだろ?


 違うよ!茂樹君が、結婚したいほど好きな人居ると思ったから…

 それで、茂樹君じゃなければ、誰でも良かったのぉ…


 美咲、約束してくれるか?


 うん!


 俺、真面目になるからさ、

 ちゃんと、大学行ってさ、

 そして、お前にプロポーズするから


 うん!


 それまで、待ってて…


 うん!


 約束するから…、ちゃんと、真面目になるから…


 うん!


 それまで、2人の秘密にしてくれ…


 秘密じゃなくても構わないよ!


 いや、俺、すぐ、駄目になるからさ…、今度で懲りたよ、


 茂樹君、結婚するほど好きな人、居るの…


 お前だよ、美咲さ…


 それ、聞きたかったの…


 吉川、あいつ、やめとけ…、


 うん!


 あいつ、嫌な目をしてる…


 私、茂樹君、以外、好きになれないのよ!


 本当?良かった…


本当よ!


 うん!分かった…


 うん!


 約束だぞ!大学入るまで、2人の秘密だぞ…


 うん!私、1番好きな茂樹君と結婚する!


 俺もさ、1番好きな美咲、誰にも渡さないよ…


 うん!


 ありがとう、美咲…


~~~~~~~~~~~~~~~

美咲ぃ~、待てよ~、どうしたんだよ!急に怒って!冗談だよ!


 吉川君、ごめん!

 別れよう!


 何だよいきなり、まだ1週間だぜ!

 俺のこと好きなんだろ?

 美咲は?


 違うよ!

 好きなんか、一回も言ってないよ!


 おいおい、待てよ!

 他に好きな人、居るのかよ!


 居るわ!


 誰だよ!教えろ!


 言わない!


 俺のどこが嫌なんだよ!


 その目付きだよ!


(…くたばれ、デビルマン!…)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ