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6~10

 どうやら静奈は牛乳についての謝罪は一切しないつもりだな。


 後で静奈が取っておいたプリンは俺の胃袋に流し込んでおこう。



「えっと、魔王城から私を救って頂いて、その、恩人と恩を受けた関係です?」


「へ~、そうなんだ~ お兄ちゃんちょっとこっち来て」


 静永エリザベスとの会話を止めて俺を壁際へといざなう。



「なんだ?」


(なにあの外人さん? やばいよ、痛いよ、やばすぎだよ。私、キレイでもあんなおねーちゃんは嫌だよ!)


(そうか、分かった)


「エリザべス」


「はい、勇者様」


「俺、クラスに好きな子いるから」


「…? さ、左様でございますか?…」


 今夜のおかずはハンバーグだった。


 しかしひき肉はもうないらしく、俺のハンバーグはエリザベスに譲り、


 俺のおかずは目玉焼きにランクダウンした。


 まあ、仕方ない。


 急な来客だったんだ。静奈にしてはGJだと言えるだろう。


 だがしかし、とある部位に関してはGJとは言えない。


 断じて!



 俺はエリザベスの胸元を見る。


 次に静奈の胸元を見る。


「フッ」


 俺のこの「フッ」に対して静奈が吠えた。


「こらあああ! 何が『フッ』だ! 私の胸に言いたいことがあるならちゃんと目を言ってみろおおおお!」


 静奈はテーブルに乗りあがり、俺の襟を両手で掴みながら猛獣の様に威嚇してきた。


 俺は、もう一度エリザベスの胸を見ながら心の叫びを静奈に訴えた。


「だってな~」


「だってじゃねえええええええええええええ!」


 ドゴッ!!


 俺の目玉焼きはめざしにランクダウンした。


 ハンバーグとめざしを囲み、俺達は食事と雑談を始めた。


「ところでお兄ちゃん、エリザベスさんとはどこで知り合ったの?」


「自分の部屋だけど」


「は? なに言ってんのお兄ちゃん。馬鹿なの? 死ぬの? 豆腐の角に頭ぶつけて死ぬの?」


「俺の部屋見てきな」


「え、うん。分かった」


 静奈は食事を中断して2階の俺の部屋へと向かった。


 ヒョイ


 パクパク


 その隙に俺は静奈のハンバーグを少し頂いた。


 ドタ ばた 土田 馬田


 静奈が2階から戻って来る。


 俺はバレない様に取り過ぎたハンバーグを静奈の皿に戻した。


「何あれ!? 何あれ!? お兄ちゃんの部屋どうなってるの? 〇ブホテルみたいになってるんだけど!」


「ああ、あれな。 …  ん? (今聞き捨てならない単語が)」


 まさか!


「お前! 中学生が〇ブホテルに行っていいと思ってるのかあああああ! お兄ちゃんだってまだ行ったことないのに!」


「は? この前見たドラマに出てた部屋と似てるってだけなんですけど」


「あ、そうなのか、じゃあ今のお兄ちゃんのセリフは無しで」



 俺と静奈は一旦落ち着きを取り戻し、再び食事と雑談を開始したのだが、


 その雑談で俺と静奈は、エリザベスの驚くべき身の上話を聞くこととなる。


 なんとエリザベス。


 とあるヴァンスとやらの国のお姫様だと言うのだ。


 お姫様みたいではなくお姫様だった。


 そして追加要素、今現在魔王によって魔王城で囚われなうだそうだ。


 つまり、俺の部屋のドアは魔王城の一室に繋がっているという事になる。(たぶん)


 

 だからエリザベスは俺のことを助けに来た勇者と勘違いしてしまったんだね。


 申し訳ないけどエリザベス(巨)、俺は勇者ではないんだ。ドラク〇ですら勇者ではなく遊び人を選ぶくらい勇者じゃないんだよ。期待させてごめんね。



 とりあえず信じられないような超ファンタジーなお話、普通なら超驚くべき内容だったのだが、


 意外と俺的にはそれ程でもなかった。


 理由は分かっている。


 その理由とは


 ガン!!


 俺はエリザベスの胸をガン見しながら理由を叫んだ。


「このアニメでしか見たことのない巨〇の方がよっぽどファンタジーだからだああああ!」


 ガン!!


 俺は静奈に後頭部を強打され5分間意識を失いました。

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