番外編 ゲームの日(11月23日)
※名前を省略し、台本調で書いてます。
時系列が本編と矛盾する点がありますが、番外編としてご了承ください。
その1 大学生組で音楽ゲーム
※リョーヘイ→良 千秋→秋
良「突然だけど、今日は何の日か知ってる人は挙手」
秋「はい!就労感謝の日!」
良「うわー。一番似合わない言葉が出てきた」
秋「それどういう意味だよ!」
新「まあまあ、落ち着いて。勤労感謝じゃないってことはゲームの日っていいたいの?」
良「そう。今日はゲームの日だよ。ということで今からゲームをしよう」
秋・新「おー」
秋「それでどんなゲームをするんだ?」
良「音ゲームだよ。日向君から借りたんだ」
新「音ゲーってリズムに合わせてボタンとか操作するゲームだよね?」
良「そうだよ。今回やるゲームは太鼓の鉄人」
秋「それってゲーセンにあるゲームだろ?やったことねえけど太鼓みたいなやつを棒で叩くんだろ?」
新「すごく難しいゲームらしいね。前に二人でゲーセンに行った時に上手な人がいて、そのゲームの周りに人混みが出来ていたよ」
良「(新の奴今さらっと惚気けて……まあいいや)そうだよ。僕は得意じゃないけど」
秋「そんなに難しいゲームなのか?」
良「百聞は一見にしかずだよ。これ二人用のゲームなんだけど最初は誰からする?」
新「僕は見てるから先に二人でやってよ」
秋「わりいな。ありがと」
新「ううん!これくらい何でもないよ!むしろ望むなら何でもするよ!」
秋「お、おう……。あ、ありがとな?」
良「それじゃ電源入れるよ」
『太鼓の鉄人をスタートするよ!』
秋「オープニング可愛いな」
新「そう?君の方が可愛いよ」
良「いや太鼓みたいなキャラと比べられても嬉しくないと思うよ」
秋「曲を選ぶみてえだけどどれにすればいいんだ?」
新「好きな曲でいいんだよ。そうだね……初めてならこの曲とかどう?有名な曲だし」
良「そうだね。難易度も低くめだし、いい腕慣らしになりそう」
『それじゃゲームを始めるよ!』
~数分後、ゲーム終了~
秋「……難しいゲームだったな」
良「そういう慰めいらないから。リズム感がないってことくらい自分でわかってるよ」
新「この曲でゲームオーバーになる人初めて見たよ。なんでこのゲームにしたの?格ゲーならもう少し出来たんじゃないの?」
良「二人がやったことのないゲームをしたかったんだよ。はい、交代」
新「ありがとう。じゃあ、楽しませてもらうね。思ったよりも簡単そうだから少し難易度あげてもいい?」
秋「おう。いいぜ。おっ!?俺達が歌った曲が入ってるぞ!?すげえ!」
新「本当だね。せっかくだし、この曲にしよう」
秋「おう」
~数分後、ゲーム終了~
『おめでとう!パーフェクト!!すごいね、すごいね!この調子!』
良「二人とも本当に初心者?」
秋「お前と比べたら誰でも上手いぞ」
新「一度でも歌った曲なら完璧に記憶してるからね」
良「じゃあこの曲は?このゲーム最難関らしいよ」
秋「ああ。この曲……息継ぎを考えてねえくらいリズムが速くて、音程の高低差が激しい上に、ラップみてえに言葉の多い歌詞だったな」
新「僕はその曲も好きだよ。君の上手さが一番よくわかる曲だと思う」
秋「はあ!?い、いきなり何いってんだよ!」
良「はいはい。ご馳走様。そういうことは二人きりの時にやってよ」
新「はーい。じゃあゲーム再開っと」
秋「え?ま、ちょっと待てって!」
~数分後、ゲーム終了~
『パ、パーフェクト!?君達、すごい、すごいよ!天才だね!』
秋「なあ?これ本当に難しいゲームなのか?」
新「意外と簡単にクリアー出来ちゃったね」
良「二人が異常なんだよ。さすが音楽だけは成績5だね」
秋「おい!自分が出来ねえからってそういうこというの止めろ!体育も5だったぞ!」
新「ああ。ムキになってる顔も可愛いなあ」
良「恋は盲目か……」
秋「はあ?何いってんだよ。あーもういい。お前無視して好きにするわ」
良「ごめん。フェミマのシュークリームで許してよ」
秋「しょうがねえな。許してやるよ」
新「しまった!僕も何か買ってくればよかった……」
良「あ、飲み物を切らしてたんだった」
新「僕、買ってくるよ!コーラとコーヒー無糖でいいよね!」
秋「わりいな。頼むぜ」
良「ごめん。お願いするよ」
新「喜んで!」
後に三人が冗談で録画したこの実況動画をビーム動画に投稿すると、一週間で百万再生を越え、伝説になった。
その2 夫婦カップルと天使と機械組でホラーゲーム
※灯火→灯 清水→清 ヴェル→ヴェ 日向→日 自由→自
灯「今日はゲームの日らしいよ。それでリョーヘイさんがゲームを貸してくれたんだ」
清「なんていうゲームですか?」
灯「呪呪ってゲームだよ」
日「それホラーゲームじゃないと?」
灯「え……?そうなの?」
ヴェ「本当だ。むしろよくこんな血塗れのパッケージを見て気づかなかったな」
自「ホラーゲームデスカ?」
日「幽霊や化け物から逃げるゲームやっちゃが。幽霊を退治できるものもあれば、逃げるだけしか出来ない物もあるから注意せんといかんとよ」
清「鬼こっごみたいで楽しそうですね」
ヴェ「聖生、お前の思考回路が理解できない」
日「電源入れちょったよ」
灯「え!な、ちょっと待って!こ、心の準備をさせて!」
~オープニング~
『呪呪~呪われた家族の話』
灯「ぎゃあああああああああああああ!」
ヴェ「……まだ何も始まっていないぞ」
日「オープニングでそれだけ驚いちょるならこれから泣き叫ばんといかん」
清「雰囲気ありますね。あの窓から手が飛び出しそうです」
自「廊下ノ隅ノ赤黒イ後ハ血デスカ?」
清「あー!本当ですね!私、気づきませんでした。天井の黒い靄って髪の毛に見えるんですけど私の気のせいですか?」
灯「ひぃいいいいいいいいい!」
ヴェ「ゲームより自由と聖生の言葉に怯えているぞ」
日「皆、静かにせんね!全然怖くないがね!」
自「デハ雰囲気ヲ出スタメニ」
自由は蛍光灯の電気を消した。
灯・日「うわああああああ!」
清「本格的ですね。本当に幽霊さんが来てしまうそうです」
ヴェ「シャレにならないことをいうな」
日「な、なんでいきなり電気を消とよ!おじー(怖い)がね!」
~幽霊出現~
『殺してヤル殺して殺し殺殺殺殺殺』
灯「いやぁああああああああああ!」
日「ひっ!?」
清「電気を消した状態でするとさらに怖いですね」
自「丑三ツ時ナラモットヨカッタデスネ」
ヴェ「お前ら……それ以上いうな。灯火がかわいそうだ」
~エンディング~
『お姉ちゃん……私お姉ちゃんの分まで生きるよ』
日「まこちいい話やっちゃな。ぐずっ」
灯「ひっく……うっく。もう、怖いの、やだ。幽霊、嫌い」
ヴェ「殺人鬼が幽霊を怖がるのか」
灯「何をいうんだよ!幽霊は殺せないから怖いんだよ!」
ヴェ「……そうか」
清「あの驚かし方すごいですね。後ろを振り返ったらいるってかなり怖いです」
自「ソウデスネ。私ハ扉ヲ開ケタ瞬間ニ手ヲ掴マレルノモ怖イト思イマシタ」
日「何を見ても動じない自由と聖生の方が怖いっちゃが」
数日後
灯「あ、リョーヘイさん。ゲームありがとうございました」
良「どういたしまして。どうだった?」
灯「え?あ……怖かった、です」
良「やっぱりそうなんだ。灯火くんの声は隣の部屋にも聞こえてたよ」
灯「え……!?」
良「あのゲームの脚本は僕が書いたんだけど、あんなに怖がってもらえて嬉しかったよ。ありがとう」
灯「えぇええええ!?」
その3 中・小学生組でカーレースゲーム
※颯太→颯 未来→未
雲「日向がゲームを借してくれたらみんなでやるわよ」
雨「おー!何すんの?」
雪「……どうぶつ?」
晴「みんなでゲームするなんて久しぶりですね」
雲「確かカーレースよ。といってもそんなに難しいゲームじゃないみたいね。まあやりながら説明するわ」
未「最初に誰がやるのっ!」
雨「はい!うちが最初にやる!」
晴「じゃあ私は後からでいいです」
雪「……颯太……先」
颯「僕が先にやっていいの?」
未「うんっ!ぜんぜんいいよ!」
雲「なら未来と雪が先にしなさい。私は颯太くんにやり方を説明するわ」
雪「……わかった」
未「ありがとうっ!」
颯「よろしくお願いします」
雲「これくらいなんともないわ」
『キャラクターを選んでね』
雲「颯太、この動物みたいな好きなキャラクターを選んで遊ぶの」
雨「うち、犬!」
雪「……羊」
未「じゃあ兎にするよっ!」
颯「えっと、ね、猫?にする」
雲「○ボタンで加速、✕ボタンでブレーキ、△でアイテム使用よ。曲がるときにはコントローラをその方向に傾ければいいの。簡単でしょ?」
颯「うん。これなら僕にも出来そう」
『それではゲームスタート!』
雨「ヒャッホー!いっちばーん!」
雪「……負けない」
雲「私だってやる時はやるよっ!」
颯「が、頑張ります」
晴「みんながんばってください!」
雲「何ちんたら走っているのよ!アイテムを使いなさい!」
『ゴール!みんなお疲れ様〜』
雨「くそ~!未来に負けたあ!」
雪「……二人とも速い」
未「えへへっ!これ得意かもっ!」
晴「みんなすごいです!接戦でしたよ」
颯「僕、最後だった……」
雲「初めてでコースアウトしなかっただけでも上出来よ。次は私ね。誰か変わってくれる?」
雪「……仇とって」
雲「私を誰だと思っているの?任せなさい!」
〜一時間後〜
雨「颯太、すげえ!」
雪「……ドリフト……してる!」
晴「颯太くん、速いですね」
雲「くっ!また負けたわ!颯太!アイテムの使い方がうますぎるわよ!」
颯「え?えっと……あ、ありがとう?」
雲「もう一度よ!次は絶対に負けないわ!」
雨「うちも負けないぜ!」
〜数時間後〜
雨「……無理だ。勝てるわけがねえよ」
雲「この私が周回差をつけられるなんて……!」
雪「……魔王」
晴「颯太くん、ゲーム得意なんですね」
颯「そうみたい。でもみんなと一緒だからすごく楽しい」
雪「……颯太……いい子」
雨「うちらでいいならいくらでも一緒にやるぞ!」
雲「そうね。また日向にゲームを借りてもいいわね」
颯「ありがとう!次のゲームも楽しみにするね」
その4 大人組で乙女ゲーム
※十真十→十 フェイト→フェ
フェ「トマ、明日は暇ですか?」
十「特に用事はねえけどなんかあったのか?」
フェ「久遠からゲームを貰いましてね。せっかくですし、トマとマスターと一緒にプレイしませんか?」
十「ああ?なんで俺がそんな面倒なことを」
フェ「残念ですねえ。主の家に集まってやるつもりだったのですが」
十「チッ。……何時からだ?」
フェ「十時からです」
~翌日~
猫「まさか本当に連れてくるとはね……」
フェ「何を驚いているんですか。主の名前を出してトマが来ないわけがないでしょ?」
十「うるせえよ」
猫「散らかってるけどどうぞ。トマはコーヒー、フェイトは紅茶でいいかな?」
十「お邪魔します」
フェ「主、先に準備してます」
猫「ありがとう。すぐに行くよ」
十「なんだ、このコード。どこに繋げばいいんだ?」
フェ「それは赤いところに……いえ。いいです。私がするのでこれでも見ていてください」
十「わりいな。任せた。これがそのゲームか?」
フェ「ええ。なかなか有名な物らしいですよ」
猫「おまたせ。準備は終わったかい?」
フェ「ええ。ちょうど今終わったところです。トマ、それ貸してください」
十「本当にこれをすんのか?俺達で……?猫はこのゲームを知ってるか?」
猫「私はゲームをするとしか聞いてないよ」
フェ「今さら何をいっているんですか。さ、電源を入れますよ」
『トキ☆メキ!!ラブファンタジー~あなたの王子様はだ☆あ☆れ?』
猫「やめよう」
フェ「主、何をいうんですか。まだ何も始まっていませんよ」
十「だからこそだろ。なんで男を落とすゲームを俺達がすんだ。女は猫しかいねえじゃねえか」
猫「同感だよ。ゲームのキャラクターに恋するほど私は若くない」
フェ「それが面白いのではないですか。それでは名前入力をしましょう」
十「お前、人の話を聞けっつってんだろうが!」
猫「なぜ私の名前を入力しているのかな?」
フェ「別に私やトマの名前でもいいのですが、主の名前の方が共感できると思いまして」
『あなたの王子様を選んでね♪』
フェ「主、王子様を選ぶそうですが、どれがいいですか?」
猫「……もうどれでもいいよ」
フェ「つまらない人ですね。ならこの人にします」
十「おい。自分でいうのもなんだが、こいつ俺に似てねえか?」
フェ「ええ。だから選びました。職業は国一番の騎士ですね」
十「虚しくなるから止めてくれ」
猫「まあまあ、ゲームだから。コーヒーでも飲んで落ち着いて」
フェ「主がそれをいいますか」
猫「何かいった?」
フェ「いえ、何もいってませんよ」
~数時間後~
『俺は死んでもお前が好きだ』
フェ「どうやらバッドエンドのようですね。途中の選択肢を間違えたのでしょうか?」
猫「フェイト、こうなるのをわかっててやったよね?」
フェ「何のことでしょう?」
十「ゲームっつても自分と似た奴が死ぬと嫌な気分になるもんだな」
猫「そうだね。でもトマはちゃんと生きてるよ」
フェ「そうですね。じゃあもう一度やりますか」
猫「いや私はもういいよ」
フェ「何を弱気なことをいっているんですか?パッピーエンド、いえ全てのエンドを見るまで終われませんよ」
十「俺ももういい」
フェ「トマはこのままであなたに似た男が不幸でいいのですか?」
十「そのいい方やめろ」
猫「腹をくくるしかないね」
けっきょく三人はその日全てを費やし、エンド回収を行った。
後に猫とトマは思う。
「恋をするなら現実が一番」だと。
完結後、初の話です。
ギャグ回にしたつもりだったのですが、どうでしたでしょうか?




