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クレヴァと魔法使い  作者: アミューズィング・ナヴェリスト
7/8

第7章 電話

 すみません・・・

 編集いたしました・・・・!!

 是非とも、編集した作品も読んでみて下さい・・

 

 アカル達は、自分達の代わりの家に帰ると、まっすぐベットへ向かい、ドサッと倒れ、ベットにうつ伏せになった。

「ふぅ~・・・・」

ベルンが一安心の溜め息をらした。ベルンは、うつ伏せになってから1分で寝た。それなのにアカルは、相当そうとうつかれているにも関わらず、5分、10分経ってもねむることができなかった。

 アカルは、仕方ないので、ベットから起き上がり、朝早くに飼ったモリフクロウの名前を考えることにした。

「アウル・・・そのままじゃないか?ヨハン。合わないよ!んー、ウレインド!これだ!」

アカルは満足な名前を自分のパートナーに付けられたので、満面の笑みを浮かべた。

「あれは、何だろう?」

アカルは、リビングのテーブルの上の白い封筒を見つけた。

 アカルはテーブルの上に置いてあった封筒を手に取ると、すぐに封筒を開けた。

 内容はこうだった。


―――――――アカル・ハルト様――――――――

 

「異世界への電話番号」

・人間界・・・2050-0502-980

・悪魔界・・・196-691-976

・妖精界・・・0141-1410-342

・魔界・・・681-186-476

・魔法界・・・681ー186-5295

テミアース村 村長・・・4080-0804-5295

君達の家・・・809ー908-8764

 もし、電話を掛けたい時は、テーブルの上に置いてある青色の電話からと、外にいる場合ばあいは、今ポケットの中に入った携帯で電話を掛けるように。


 もしもの時のために、持ち歩くが良いぞ、アカル。

 ベルンはもう持っておるでの、心配せんでよろしい。


――――――――ウィスト・ハストネス――――――


 ハストネスからの手紙を読み終わった途端とたん、自分のズボンのポケットが、少しだけ重くなったのと、テーブルの上に青い電話があることに気が付いた。

「オヮ!携帯?」アカルは、ポケットから携帯と思われる物体をを取り出して言った。

 アカルは、携帯と思われるものをいじってみる事にした。

 携帯と思われる物体は、人間界の携帯と比べ、とても薄く、軽かった。色は青色だ。アカルは携帯と思われる物体の、携帯の開く部分のような部分を開いてみる事にした。

 ♪リンリンリン

「ウワッ?」携帯と思われる物体を開いた途端、音が鳴りだしたので、アカルはビックリしてしまった。

 開いたところを見ると、液晶画面えきしょうがめんに、

「画面をタッチしてください」

という文字が書いてあった。アカルが画面にタッチしてみると、

「この、あなたが今持っている、携帯と思われる物体は、携帯です」

と書かれた。

「使いたい時は、携帯を開いてください」

次にこう書かれた。

「わぁ、やっぱり携帯か!「人間界」にかけてみよう!でも、どこにかかるのかなぁ?」

アカルは、「人間界」へ電話をかけてみようとしたが、そういう不安でかけるのをやめた。

「これじゃ、どこにもかけられないじゃないか!」

アカルはしばらくどうしようかと考えた。

―――ひとまずかけてみようか?でも、他の家にかかったら心配だ・・・―――

アカルはそんなことを頭の中で考えながら、ふと、ウレインドを見た。

―――これだ!ウレインドだ!ウレインドに手紙を持たせれば良いんだ!――――

ベルンが「魔法界のふくろうはどこへでも行ってくれるよ!たとえ、一度も行ったことの無い所でも・・・」と言っていたのを覚えていた。

 さっそくアカルは、いつの間にかテーブルの上にあった青色の電話の横に置いてあった羊皮紙と、羽根ペンを取って手紙を書き始めた。


―――――ウィスト・ハストネス村長――――――

 2月28日 午後 4時50分

 今日、手紙と、携帯と、電話が届きました。ありがとうございます。

 でも、人間界や、魔法界にかけても、どこにかかるか分かりません。なので、教えて、いただけますか?

――――アカル・ハルト――――


アカルは、手紙を書き終えると、羽根ペンをペン立てにもどし、手紙を丸め、赤いリボンでしばり、ウレインドをかごから出してやり、手紙を持たせた。

「ウレインド、手紙をよろしく!ハストネスの所へ」 

アカルがそう言うと、ウレインドは嬉しそうに興奮して、「ホー、ホー」と鳴き、アカルの頭上を3回飛び回ってから、開いているリビングの大きな窓から外へ飛んで行った。

「ちゃんと届くといいなぁ・・・」

アカルはそうつぶやきながら、ベルンがグーグーいびきを立てて眠っているベットへ向かった。

「アハハ、アカル・・・やめろってば・・・」

アカルがベットに仰向あおむけに寝転がると、ベルンはまるでくすぐられているように、身をよじらせながらクスクスと笑った。アカルはそれを見てクスッと笑った。

 アカルは目を閉じた。目の前が少し、日光にっこうあかるかった。

 ウレインドが手紙を運んで来るまで、しばらくの間、休んでいよう・・・


「アカル、アカル起きて」

ベルンの声で目が覚めた。

 ウレインドは、もうかごの中で羽を休ませていた。

「あぁ、ウレインド、帰ってきたんだ!」

アカルはベルンに言った。

「あぁ、そうだよ。かしこふくろうだね!」

ベルンはニッコリして言った。

「え?じゃあ、ウレインドをかごに入れたのは、君じゃなくて―――――」

「ウレインドが自分でかごに入ったのさ!」

ベルンがアカルの言葉を受け持った。

「僕、目撃もくげきしたんだ!丁度目が覚めたとき、ウレインドがリビングの窓から入ってきて、手紙をつくえの上に置いてから、自分からかごに入ったんだ!」

ベルンが興奮気味こうふんぎみに、目を輝かせながら言った。

「わ、ァ!それは、すごいや!」

アカルも目を輝かせて言った。

「あっ、手紙は・・・あ、それか!」

アカルはテーブルに乗っていた、白い封筒を手に取り、封筒を開いてみた。


―――――アカル・ハルト様――――――

 かけたい所の名を念じれば必ずそこにかかる。

 注意すべきことはただ一つ。

「悪魔界や、魔界はどんな所だろう?」

 と、他の場所のことを考えないこと。

 考えればその場所に電話がかかる。

 くれぐれも、注意すること。

――――ウィスト・ハストネス――――


アカルは、手紙を読み終えると、早く、人間界の兄のパッドの所に電話をかけたいと思った。

「アカル、早速人間界へ電話をかけてみれば?」

ベルンもワクワクした目で言った。

「うん・・・・!」

アカルは青色の電話の受話器を取り上げた。

 自分でも心臓がドクン、ドクンと音を立てて脈打みゃくうっているのが分かった。

「2050-0502―980・・・パッド・ハルト!」

アカルは、心の中で念じた。

「パッド・ハルト!お兄ちゃん!パッド・ハルト!お兄ちゃん、出て!」

アカルは何度も繰り返し心の中で念じた。

「ジー、ジジッ・・・・只今、人間界、ぺルトリック マトリック通り 2番地 パッド・ハルト様は、お出かけ中か、または、何らかの事情で電話に出られないので、後ほどおかけ直しください・・・ツー、ツー・・・」

電話で喋っていたのは、落ち着いた女の人の声だけだった。

「嗚呼!もう!何で、出られないんだ?」

アカルは嘆いた。

「アカル、また後からかけてみようよ・・・とりあえず、夕ご飯を食べようよ・・・?」

ベルンはアカルになぐさめるようにして言った。気付くと外はもう、大分暗くなってきていた。午後 6時29分だ。

「あぁ、うん・・・でも、僕、今日はもう寝るよ・・・頭痛ずつうがするんだ・・・」

アカルは、本当になぜか、頭痛がしていた。

「そうかい?じゃあ、僕、一人で食べているよ・・・・」

ベルンは残念そうに言った。

「あぁ、おやすみ・・」

アカルは、頭を抱えながら挨拶あいさつをした。

 アカルはベットに横になると、すっと夢の世界へ入っていけた。

「おい、アカル!もう帰るのか?せっかく、美味しいアップルパイを焼いたのに。食べないのか?」

兄のパッドの明るい声が、後ろの方から聞こえた。アカルは振り返った。たしかに、声の持ち主はパッドだった。

「パッド!」

アカルは急いでパッドの所へ走って行った。パッドの後ろには、赤レンガで創られた、立派な大きな家が建っていた。

「帰らないよ、僕。是非ぜひとも、そのアップルパイを食べさせてよ!」

アカルは嬉しそうに笑顔で言った。

「あぁ!勿論もちろん!」

パッドもニッコリして言った。

 パッドは、後ろの大きな家に向かって走りかけたが、一旦いったん止まり、アカルの方に振り返り、「ついてきて」と言うように手招てまねきをした。アカルは急いでパッドの方へ走った。

 家の中はオレンジ色のランプで照らされて、明るい風陰気ふういんきだった。

「アカル、そこの椅子に座って待っていて」

パッドが丸太で作られたテーブルと椅子の方を指さして言った。

「うん、分かったよ。待ってる」

アカルは丸太の椅子に座った。

 台所から、アップルパイの良いにおいがしてきた。

「アカル、もう少し待ってろ・・・今・・・切っている真っ最中だから・・・」

台所からパッドの声が聞こえた。

「あー、うん。僕、待ってるよ」

アカルは答えた。

「セッセンディオ! 切れろ!」

パッドの呪文を唱える声が聞こえた。

「えっ?」

アカルは驚いて声を出した。

「お待たせ!」

パッドがきれいに5等分されたアップルパイが乗っている白い皿を持って台所から出てきた。手には白い杖を持っていた。

「パッドって・・・魔法使いだったわけ・・・?」

アカルがパッドの白い杖を指差しながら聞いた。

「え?あぁ。おれは、産まれた時から魔法使いだぜ?知らなかったのか?」

パッドが当たり前のようにして言った。

「あー、うん。ぜんっぜん、知らなかったよ」

アカルは答えた。

「まぁ、いいか・・・アカル、アップルパイが覚めない内に食べろよ」

パッドが良い匂いのアップルパイの乗った皿をアカルの前のテーブルに置いた。

「良い匂いだろう?ほら、早く食べろよ・・・」

パッドに勧められて、アカルは出してあった銀のフォークでアップルパイを一切れ食べようとした。

「アカル、寝ながらアップルパイを食べるのは、行儀が悪いだろ!」

「え?何・・・?」

いきなりベルンの声が聞こえたので、アカルは幸せな夢から覚めてしまった。

 ベルンは左手にアップルパイの皿を持ち、右手に白いベルンの杖を持っていた。

「あ、ごめん。なんか、夢と現実が混同していたみたいで・・・」

アカルはそう言った。

「あ!そういえば、パッドが―――――」

「パッドって、誰だよ?」

アカルが言いかけるとベルンが口を挟んで聞いた。

「あぁ、そっか・・・パッドは僕の兄だよ」

アカルは答えた。

「んで、アカルの兄のパッドがどうしたの?」

ベルンが続きを聞きたがった。

「パッドが、魔法使いだった。白い杖を持っていた。呪文を唱えていた。「セッセンディオ! 切れろ!」って・・・」

アカルは興奮気味に言った。

「でも、それって、夢の話だろ?」

ベルンに言われ、パッドが魔法使いだったのは夢の中の話だということを思い出した。

「あぁ、そうか・・・僕、パッドに電話する!」

アカルはアップルパイの事なんて忘れて電話の方へ一直線に小走りで向かった。

「2050-0502-980!パッド!パッド!出てよ!電話に出て!」

アカルは受話器を取って電話番号をボタンで打ってから、心の中で願った。

「もしもし、パッド・ハルトです・・・」

パッドのいつもとは違う、礼儀正しそうな声が聞こえた(いつもはふざけた声だ)。

「あっ、パッド?アカルだよ!アカル・ハルト!」

アカルはうれしくて、なぜか少しおどろいていて、声がとてもふるえていた。

「えっ?アカル?なぜ・・・?今、どこにいるんだ?お前が3日間もいないから心配したんだぞ!」

パッドが本気で心配した声で言った。

「あぁ、ごめん!実は僕、どうやら魔法世界のテミアース村っていう所に来たみたいなんだ・・・」

アカルがそう言うと、パッドはアカルの想像していた反応はんのうとは全くちがう反応をした。

「えっ!本当に?おぉ、じゃぁ、俺もそっちの村へ行くよ!待ってろ!」

パッドは嬉しそうに言った。

「えぇっ!でも、僕の居場所いばしょ、分かるの?」

アカルは本当に驚いて声がすごく震えていた。

「あぁ、分かるぜ!瞬間モウン移動トームがちゃんとできて、あらゆる場所へ行ける地図ってのを持っていればな!」

パッドが明るく言った。

「あぁ、そうかい?じゃぁ、僕は友達のベルンと一緒に、待っているよ」

アカルはそう、震えた声で言ってから、電話を切った。

「アカル、どうだった?」

ベルンが聞いた。

「あー、うん・・・まぁ、うん・・・」

アカルは頭がポーっとしていた。パッドがここへ来ると言っていたからだ。

「何よ、アカル。どうしたの?ポーっとしてるけど・・・?」

ベルンが好奇心に満ち溢れた目でアカルを見つめてきた。

「あぁ、パッドがここへ、やってくるー・・・」

アカルは歌うようにして言った。

「えっ?なんだって?「パッドがここへ、やってくるー」?よし、分かった!急いでそうじをしよう!」

ベルンはいそいそと掃除そうじを始めた。

 ベルンが掃除をしている間、アカルはボーっと電話の前に突っ立って、パッドのことを考えていた。

 

 あの夢は正夢まさゆめなのかなぁ・・・瞬間モウン移動トームできるっえことは、魔法使いなんだよね・・・どんな姿すがたで現れるのだろう?何を持って現れるんだろう?ベルン達を見たらどんな反応をするだろう?


 次の章でパッドとアカル、3日ぶりの再開です!

 どうぞ、これからもよろしくお願いいたします・・・

 

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