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404 File Not Found  作者: なな
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LOG03 真央の危機

ある日、静かだったチャットが突然うごいた。

通知音が一つ。たったそれだけなのに、妙に胸にひっかかる。

「はな、パパに連絡が取れないの。探して。」

真央からだった。

短い文章なのに、焦りだけははっきり伝わってくる。

内容を追うより先に、「パパ」という言葉が目に刺さった。

それはつまり、三浦のことだ。

三浦はいま商談中だ。

スケジュールは把握している。

今この時間、真央の相手をしている余裕なんてない。

私が間に立つ場面ではない――そう、頭では分かっていた。

だから私は、できるだけ事務的に、

感情を削ぎ落とした言葉だけを返した。

「三浦さんは大切なお仕事中よ。急ぎ?」


一瞬、既読がつかない。

そのわずかな沈黙が、余計に不安を膨らませる。

やがて返ってきたのは、予想よりも強い言葉だった。

「急いでるから言ってるんでしょ。

パパと連絡がとれないのよ。」

責めるような調子。

でも、その裏にあるのは苛立ちよりも、焦りだ。

私にはそう聞こえた。


それでも私は、画面越しのその感情に、

どこまで踏み込んでいいのか分からなかった。


この時点で、もう私は気づいていたのかもしれない。

真央は「探して」と言いながら、

本当は私に、別の役割を求めていることに。

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