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404 File Not Found  作者: なな
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LOG02 真央

ある夜、三浦が何でもない調子で言った。

「通話に、一人入れるね」


理由を聞く間もなく、私は「うん」と返事をしていた。

断る選択肢なんて、最初からなかったように思う。


数秒後、ヘッドセットの向こうから、弾むような声がした。

真央と名乗る、十代の女の子だった。

明るくて、軽くて、画面のこちら側まで跳ねてきそうな声。

かわいい、という言葉がいちばん近いのだろう。

でもそのきゃぴきゃぴした調子は、長く聞くと少しだけ耳に残った。


三浦は、当然のことのように私に言った。

「仲良くしてあげてよ」


まるで、もう話は決まっているみたいに。

私は曖昧に笑って、「よろしくね」と口にした。

真央は嬉しそうに、また少し高い声で返事をする。


――まぁ、仕事以外で話すことはないだろう。

そのときは、そう思っていた。


ただ、通話が終わったあとも、

彼女の声の高さだけが、妙に頭に残っていた。

消えそうで消えない、軽いノイズみたいに。

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