表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

555字の掌編

殴ってやろうか、その笑顔

作者:
掲載日:2025/12/19

 昨夜から待っていたのに。今朝から何度もメッセージを送って、何度も電話をかけて、それでも全く応答のない相手に私は苛立っていた。そして結局、電話がかかってきたのは昼過ぎだった。

「いやー、ごめんごめん。今起きたわ」

「ちょっと、飲み会終わったら連絡してくれるって約束忘れたの!?」

「ベロベロになっちゃったみたいで。昌樹が部屋まで送ってくれたらしい。マジごめん」

 全く申し訳なく思っていない声だ。

「へえ、そんなに飲んだの。珍しいね」

 私は少し含みを持たせて言ったのに、

「やっぱり同窓会っていいね、久しぶりに会うとテンション上がっちゃうよ。楽しかったなぁ」

 へらへらした態度、まだ起きて間もないのだろう。そう、私と一緒にいるよりそんなに楽しかったの。私と飲むよりそんなに進んだの。

「キイちゃんも同窓会は行った方がいいよー」

「ありがとう、じゃあ私も誘われたら迷わず行くね」

「そうしなぁ」

 ふふふ、と気味の悪い声。本当に、旧友との飲み会で全て忘れてしまったらしい。

「ねぇ、今日何の日か覚えてる?」

「えぇー?」

 こいつまだ起きていない。その顔、会ったら殴ってやろうか。

「私の誕生日だよ!! さっさとうち来い!!」

 電話の向こうで尻もちをついたように派手な音が聞こえた。ようやくお目覚めらしい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ