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【プロットタイプ】気立ての良い人形です

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。

これは読者様の問題ではなく、私の問題。


詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。


注意事項2

瑠衣と瑠衣の両親と人形達の話。

気立ての良い人形達です。

俺の家には昔から人形があった。種類、本国、海外問わず、様々な物が対となって。

其れが詰め込まれた部屋に、妹は余り近寄りたがら無かった。けれども俺はその人を模した様な、人になろうとしている姿に惹かれ、両親と共に入り浸った。

――瑠衣、人形というのは人の形を模している分、人に近いの。優しくしたら気立てが良くなるし、乱暴にしたら殺人鬼の様な性格になってしまう。だから優しくしてあげてね。

――家の人形達に魂が宿るのかって? さてな。でも例え宿ったとしても、悪霊じゃない限り、私は許容しようと思うよ。家族仲を円滑に回す為に麗衣には内緒でね。

だから俺は過度に恐れる事無く、家族の一員として接する様にしている。


たまに実家に帰って行う事は何時も決まっていた、人形部屋に訪れて、今の気分に合わせた人形を自宅に持ち込む。

男として生まれた以上、女の生態は分からない。だから少しでも知る為に、時折こうして持ち帰っている。鏡花の存在も大きいが、それだけではまだ不十分だ。もっと向き合わなくては。

「久しぶりだな。お前達」

部屋に入るなり鼻を刺激するのはセルロイドの匂い。夢の国に存在する、あの人形達の小舟を思い出す。

俺が声を掛けると、人形達の視線が一斉に此方に向かうのを感じる。其れでも恐れることは無い。この部屋の中でしか生きられない此奴らは、単純に退屈なのだ。だから扉が開かれると、入って来た人間に強い興味を持つ。

誰が入って来たのか。どんな人間なのか。自分の事を愛してくれるのか。

「今日、両親から窓は開けて貰ったか?」

開けて貰っているのかも知れない。其れでもただ匂いが籠り易いというだけだ。だからまずは窓を開けて、換気をする事から始める。

部屋の中を歩き回り、人形達の視線を一身に浴びながら、今の気分に合わせて、視線を彷徨わせる。そうすると必然的に求めていた人形と目が合う様に出来ている。

数多の視線を振り払い、目が合ったのは齢四歳前後の日本人形だった。

「今日はお前か。絢香二号」

俺はぺったりと床に臀を付ける絢香二号を両手で抱き上げると、トランクの中にそっと寝かせた。

「何時も悪ぃな。お前の女を奪って。悪気はないんだ。許してくれ。絢斗二号」

そう隣に座り込む人形に声を掛ける。絢香二号を男体化させた様な人形。双子の様に寄り添い続ける人形。其れでも、目が合ってしまったのだ。

「お前も絢香二号の様に扱っても構わないが、其れは嫌だろう?」

俺はそう言って笑った。何とも不愉快そうな顔をした絢斗二号が此方を見ていた気がした。




「人形に霊が着こうが着くまいが、私はどうでも良い。此方も乱暴しなければ、相手も乱暴しない。そんな相互関係が成り立って居ればなんの問題もない。流石に悪さをする様な事があれば、此処には置いて置けないがね。

皆、気立ての良い人形達だ。人形を嫌う麗衣相手にも、悲しむばかりで攻撃性は無いからね」

「そんな躾の出来ねぇ飼い主が『普段は良い子なんです!!』『今回はたまたま興奮していただけなんです!!』なんて反論する様な事を言われてもなぁ」

「瑠衣、余り捻くれた事を言うものではない。人形相手には慈しみを持つべきだ。現にこの子達は無害だろうに」

「親バカ極めてると思ってるだけだよ。悪さしたら、ちゃんと叱れよ」

瑠衣にとって、人形は確かに道具です。

でも道具だからって、大切にしない訳ではない。

黙って従うならば、悪さしないのならば、大切にする。

其れが瑠衣の価値観。


嘘は吐きませんが、ご存知の通り、捻くれているんですよ。


瑠衣の母の思想は、梨〇〇歩さんの『〇〇さん』から。

おばあちゃんや、その先々代も含めて今まで大切にして来たから、この子はとても気立てが良い。

新しい持ち主に拒絶されても、『上手くやるよ』と書いてあったところから。


瑠衣の父の思想は、ゴシック系の図録から。

此処には沢山の霊が着いている。でも皆、自分達に害を齎さない。ちょっと騒がしいくらいが落ち着くんだ。

ということから。


だから口で『道具』と言っても、頭でそう思っていても、やっぱり『家族』の一員。人形という『家族』。

だから膝上に乗せたり、髪を梳かしたり、眺めたりは普通にする。


お前それされるの嫌だろ? 女の方にやって貰いたいだろ?

という事から、絢斗二号に声を掛けてます。


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